下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【メラド灼熱&極寒地獄問題】180億円改修工事の中で『灼熱&極寒地獄』緩和のための秘策が予定されている?! 施工者・鹿島建設の特許「野球場における空調設備」の新技術が導入される?! 今回のメラド改修のために開発されたのか? 青空球場でも適用できるそうなので、当然、成功すれば鹿島建設も他球場で市場が広がる。その新技術の導入により灼熱&極寒問題を低減することができるのか? まあ、おかわり君はお尻が冷たくなって喜ぶかもしれないが。。。

メラドの灼熱&極寒地獄問題
もの凄く深刻であり、
FA流出傾向の影響要因の一つに
なっているでしょう。


この問題を解決するには、
移転も見据えてドームを建て直すとか、
屋根を取っ払ってしまうというような
策は単純ですけど、
施工やその負担が大がかりになってしまうほか、
移転すれば他へのハレーションがあったり、
屋根が無ければ雨天の問題なども生じ、
それら策はなかなか図りにくいです。


また西武の場合、
球場を所有していて、もう40年が経過し、
そのローン(負債)が無いことから
球団経営に球場保有がプラスになっていますが、
今から新たに球場を創設して、
再びそのローンを抱えるのはかなりの勇気が要ります。
(屋根を取っ払う案はそこまで嵩まないでしょうが)


となると、今の球場を改良して
その灼熱&極寒地獄の問題を緩和したいですが、
技術面からそう簡単では片付けられない
という現実性もあります。


本ブログでも、素人ながらに
あれこれ考えて見ましたが、、、
考えるほど、難しそうということだけがわかってきます。
(そりゃ素人の考えなので当たり前なんですが)



今あるメラド大型扇風機では
残念ながら効き目はありません。
昔、『がんばれ!!タブチくん』で
扇風機の秘密兵器がありましたが、、、

がんばれ!!タブチ!!8回表


ところで、
現在、180億円をかけて
ドーム及びその周辺の改良工事が進められています。

工事を施工しているのは鹿島建設主体のJVですね。


この事業計画の中では、
暑さ対策についても唱われておりました。



この方針を見たときは、
ドームは完全密閉されていないので
開放空間へ冷気を拡散させるだけで
その上、冷房規模も
たかだかしれていかもしれない
ので、
正直、大型扇風機パートⅡ
みたいな感じで終わりそう
という気がしてました。


ところが、
「やみ速@西武まとめ」さんの
ブログを拝見させていただき、
その空調システムについて、
今回の施工者・鹿島建設により
最近、開発された新技術が反映されそう
という噂を目にしました。
※特許は出願中?


おっ?これはひょっとして
問題解決に光明?という期待感が。。。


で、その新技術については、次の通りです。
私も素人なので
誤って解釈する可能性がありますから、
まずは、そのまま掲載します。
ただ長くて、特許関連だから読みにくいのですが。。。
http://www.conceptsengine.com/patent/application/2017145991


ここからは私の勝手な解釈で話します。
素人ですから、
本技術の解釈が誤っている可能性はありますので
ご了承下さい。


これを見ると、
グランド外に設置した空調機から
ダグアウトやバックネット付近や
グランド地面(マウンドや各塁等)へ
その空調空気を送って排気させ、
その空調空気単なる空気もありますが、
温度調節すれば、
冷気にもなるし、暖気にもなる
ので
それらを空調機から送り込むことにより
体感温度が調節できること
が期待されるシステムのようです。


もちろん、
観客席にも排気口さえ設置すれば
対応可能となるでしょう。
(高い席を優先でしょうが)


屋根が無い青空球場でも適用でき、
雨水排水にも対応しているあたりは、
技術的に優れています。
(上記0040)



ただし、上記の0009にあるように
特定の領域の選手等に向け、
集中的に空調することを可能にする
とのことですから、
球場全体の温度を下げる等は厳しいと思われます。


球場全体を対象とする場合は、
大空間が対象になり、
上層の暖められた空気がこもることが問題であり、
その上層の温度はかなりの高温と思われますので
球場全体の温度を調節するには、
とにかく
上下方向における循環流が必要であり
その循環流には、
鉛直方向の気温差に伴う密度差などに
着目した技術
が必要
であり、
部屋の冷房で例えるなら、
熱対流を活用する仕組みが必要です。


今回の技術は、基本的に、
大型扇風機パートⅡみたいな
局所的な対策技術
と思われます。
ただし、今の大型扇風機は
同じ温度の空気を送り込むだけですが、
今回の技術は
冷気(又は暖気)を送り込んで行きますから、
排気先の領域は多少温度が調節されます
ので、
今の大型扇風機よりはだいぶ改善されること
が期待されます。
当然、コストは今の大型扇風機より高価ですが)


また今回の新技術は、
上記の0021にあるように
グラウンド表面から供給される
夏季の空調空気である冷気は比重が重いので
そのまま下部に滞留しようとするため、
限られた領域に対する空調効率は一層高まる
そうです。


例えば、
おかわり君が三塁ベース付近で守っているとき、
ベース付近の地面から
「冷や~っ」と冷たい空気が出てくるので、
立っているだけで股間から冷たい空気を感じ、
体感温度がちょうど良くなる、
というような感じでしょうか。


そうなれば、おかわり君は、
もっとサードで出たくなりますし、
問題は、
おかわり君が無意識にベース付近ばかりを守りたがり
三遊間におけるサードおかわり君の守備範囲が狭まり、
源田の負担が大きくなるかもしれませんかね。。。
ちなみに、上記の図1を見ると、
遊撃手の位置に排気口はないので、
源田はあまり恩恵を受けない可能性が高いです。


源田君はベースに到達したら涼んで下さい。


問題は打球等への影響など
試合(プレー)上の支障が生じないか?
が挙げられます。
排気される送気の勢いにより
プレーに差し支えることになったら
今回の技術は全く使えない話ですから、
今回の上記資料では
そこまで読み取れませんでしたが、
さすがにその影響は
極めて小さいものになっている
と思われます。


バックネット裏やダグアウトからは
風が出ていると思われますが、
ベース付近の地面に設ける排気口からは
風速は小さく、
冷気や温気がじわ~っと出てくるのかな?
という気はしますが、、、
(そうでないとプレーに支障が出そうですから)


もう一つ問題なのは、
特定の領域を集中的に空調すること
が可能になるようですが、、、
その「特定の領域」とは
どのくらいの範囲になるのか?

ですね。。。


前述した上記の0021では、
グラウンド表面から供給される
夏季の空調空気である冷気は比重が重い
ので
そのまま下部に滞留しようとするため、
限られた領域に対する空調効率は一層高まる
とあり、
確かに冷気は重い分だけ下を這って進みます。

おそらく、今回の新技術についても、
地面から送気される冷気
一旦、上昇したとしても
暖かい空気中へ放出されるので
周囲の暖かい空気より比重が重いこと
から、
上昇後に沈み、
そのまま地面すれすれを這いながら
貫入していくこと
が考えられます。
足下は冷されることが推測されますが、
送気量が少なければ、
身体上部まではわかりません。


また周囲の暖かい空気
吐き出される冷たい空気には
温度差がありますから、
その双方の空気は
同じ温度(平衡状態)になろうとするので
熱拡散により冷気が拡散しやすくなるので
周囲の暖気の温度低下までは至らず
周囲の暖気と混合してしまいます。

※そもそも冷気量は
 周囲の暖気より極めて少ないですからね。


下手したら、
微風で何mも渡らない気もします。
とはいっても、
超強風にして冷気量を増やせば、
プレーに支障が生じそうですし、
エアホッケーのイメージで
冷気を出して涼みましょう!

というような印象を持ちます。。。


もう工事に入ってますから、
後戻りできないでしょうが、
せめて事前に
シミュレーション計算で確認はしたいですね。。。


やっぱり、
大型扇風機パートⅡの予感が。。。


やはり、この問題を改善するには
鉛直(上下)方向の気温差に伴う密度差などを活かした
上下方向の循環流に着目する必要であると思います。


例えば、現在、建設中の国立競技場では、
ミストを使うなど細かいことはありますが、
暑さ対策については、原則的に
スタンドを這って沈み込む冷気が
グラウンドに到達すると、
暖められて上昇することにより
上下方向の循環流が発生させること
がカギになっています。

この原理をメラドに当てはめるならば、
スタンド上段の通路の所が
外気と接する形で開いておりますので、
そこから入り込む空気は、
ドーム内の暖められた空気より
温度が低く、比重が重くなっているので、
スタンドに沿って下層へ流れ込みます。
しかし、ドーム天井は屋根があって
ドーム内の空間は、
蓋が完全に閉まった状態ですから、
国立競技場のような
上昇気流が発生しにくくなっています。
そうなれば、
上下層の循環流が発生しないため、
当然、上部の暖められた空気はそのまま滞留し、

ドーム内の暖環境は緩まないので
暑いままになってしまいます。


そのため、
天井に一部、穴を開けてあげることにより
国立競技場のような
上昇流を期待することも考えられます。
その穴から雨は入ってきますが。。。
そのため、
穴の大きさはどの程度がいいのか?
はありますが。。。


↓天井に開口部有の場合の
  風向イメージ断面図(村上ら(1989))



↓模型実験(天井開口部有り)
天井からの排気状態(村上ら(1989))