下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

5/7:楽天6回戦(inMLD) 楽天・岸にアベックアーチで一矢報いるも、僅か1点差でも「所詮、負けは負けで借金増」。大敗続きの後に岸の投球で仕上げられた屈辱のGW。この2週間で弱さを露呈して借金7!

昨日に続き、
メットライフドームへ観戦に行きました。



昨日の大敗後楽天・岸と対峙するだけに、
また西武入団以来、無敗神話を続けている
ウルフがこちらの先発
になっているだけに、
借金を重ねている状況の中、
表ローテで借金を返して行かねばならないだけに、
獅子の意地にかけても、
絶対に負けられない一戦
でした。


今日の先発スタメンは次の通りでした。

ただ、西武のスタメンで気になったのは、
今日は栗山がベンチスタートで、
水口がセカンド、浅村がファースト、メヒアがDH
という布陣でした。


木村文は、最近、結果が出てきているので、
スタメンから外せなかったのは理解できますが、
栗山ではなく、水口を適用したこと
よくわかりませんでした。


それだけ栗山が不調ということなんでしょうか?
だったら、直人がスタメンでは?と思いましたね。

結果的に水口は1安打、1盗塁決めましたが、
岸から見れば、
直人より水口の方が自信をもって余裕で
心理的優位に立ちながら投げ込めますからね。


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さて、まずはこちらの先発ウルフについて。


今日のウルフは、全体的に球が高い傾向であり、
決して良好な状態でない中、
よく3点でおさまったという印象です。


今日はブルペン前の席で観戦していましたが、
試合前にブルペンで投げているときも、
球が荒れ気味で捕手が構えたところに投げてなく、
低めの制球に苦しそうでしたから、
やはり、状態は良くなかったのでしょう。


↓ブルペンのウルフ


ゲームにおいても、高め傾向で
低めに関してはストライクゾーンへ入らず、
それを見送って行かれると、
高めで勝負せざるを得ない状況でした。


1~2回表の序盤では、
空三振2つ、左飛3つ、ゴロ1と
ウルフのバロメータになる
ゴロアウトが少なかったです。


1回表で茂木から空三振を奪った
次のペゲーロの打球は左飛でしたが、
昨日の再現?と一瞬思わせる打球でした。


問題の3回表では、
先頭の岡島に
高めのファーストストライクを
ライト方向に叩かれて被二塁打。
その後は、バントで三塁へ進められ、
次の足立がスクイズで1点先制を許します。
まあウルフの動き(バント処理)
足立のウルフに対する打力を踏まえれば、
スクイズは当然の策です。
首脳陣がきっちり指示をして、
足立がきっちりそれを遂行したというだけです。


ただし次の茂木にフェンス直撃の左二塁打を打たれます。
外角低め2シームだから、
決して甘い球ではありませんでした
茂木が初球から積極的に攻め、
外角の球に逆らわず流したこと
「あっぱれ!」だったということでしょう。


しかし、その次のペゲーロには、
内角のベルトの高さの2シームを
レフトスタンドに運ばれました。
打ちやすい半端な高さとなりましたね。
どのみち、
今日のウルフは高め傾向でしたから、
厳しい状況でありましたが、
まだ外角を攻めていたら
違ったかもしれませんね。


なお、今年はのペゲーロは、
昨年に穴になっていた高めは克服し、
内外で見ていくと、
内角の方が外角より打っています。


↓今年の右投手相手のコース別打率(ペゲーロ)
(©データで楽しむプロ野球のホームページから)

↓昨年の右投手相手のコース別打率(ペゲーロ)


しかし、ウルフは4回以降、
低めにも決まるようになり、
ゴロアウトを重ねていくように
ベテランらしく修正してきました。


結果として、7回を投げて
被安打3、与四球1、自責点3なので、
先発としてQSを達成し試合を作りました
ので、不調な中でも仕事は果た
と言えるでしょう。


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やはり、今日の主な敗因は
岸を攻略しきれなかったこと
ですね。


結局、岸は7回116球を投げ、
被安打6、与四球0、奪三振6、自責点2
でした。与四球0はさすがです。


球数は最近110球あたりで交代しているように、
今日も116球で交代しており、
代えるのにちょうどいいタイミングでした。
90球を超えるようになって疲れも出てきて
おかわり君、メヒアの2発を食らいました。
基本的に疲れが出てくる7回が攻め処でしたが、
西武はソロ2発で終えました


また球場の雰囲気が荒れ狂っていましたので、
序盤はだいぶ投げにくかったでしょうから、
2回裏の無死一二塁の場面は
先制すべきチャンスでしたが、
西武はモノにできませんでした。


ところで今日の岸の投球について、
一球速報の結果を見ると、
イニング別・球種別の球数は次の通りです。


なお、岸の全投球の結果は最後に示します。


変化球については、
カーブを織り混ぜながらも、
勝負するときにはチェンジアップを主にしていました。


まあ西武が苦手のカーブを意識すること、
カーブには手を出さない可能性があることの
裏をかいてきましたね
カーブを主体とした先日の4/30日ハム戦と違い、
チェンジアップ主体の4/9ロッテ戦に近かったですね。


ただし、ストレートが50%を下回っており、
特に後半の5~7回は変化球率が高まり、
6~7回はストレートとチェンジアップが
同程度の数を放ってきましたね。


このように変化球を多めに使い、
チェンジアップを主体としたのは、
西武打線はパワーがあり、
カーブを捨ててストレート勝負で来る?

楽天サイドが考えていたなら、
ストレートと同じ腕の振りから
球速を遅くさせることができるチェンジアップが
西武打線のタイミングをずらすのに有効
ということだったんでしょう。


いくら強打者揃いの打線でも
「当たらなけれ ばどうということはない」
ですからね。
タイミングをずらして芯にさえ当てなければ
凡打を重ねるわけですから。
西武打線は1発が怖いけど、
意外と料理しやすいこと
岸は理解しているでしょうし。



すなわち、楽天サイドは
ストレートとチェンジアップの緩急差を活かし
タイミングを外していく策を講じたく、
西武打線もその策にハマりましたね。


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唯二のチャンスであった2回裏と7回裏


まず2回裏では
おかわり君がど真ん中の直球を打ち、
メヒアが内角低めの直球を上手く叩き、
無死一二塁のチャンスを作ります。
特にメヒアについては、
惑わされず球を良く見ており、
最後は球の軌道に合わせて叩きました。


しかし、続く
外崎は3球直球を放られ
 4球目真ん中低めチェンジアップで
 タイミングをずらされて捕邪飛
水口は初球にど真ん中チェンジアップを見せ
 次の低め速い直球で振り遅れ三邪飛
木村文は最初の2球で内角に速い直球を見せ
 1球カーブで外角に外し、
 4球目真ん中低めチェンジアップで
 球が落ちたところを空振り三振

結局、チャンスをモノにできませんでした。


特に木村文については、
初球の内角直球を思い切りフルスイングでファウル。
2球目の直球の空振りも思い切りフルスイング。
もう打つ気満々の様相がバレバレに。
もしかしたら、木村文は
岸と同年に投手として入団した同期ですから、
「絶対に打ちたい!」と思ったのでしょうか。
そのように思うのはいいのですが、
結果を求めて振り急いでいましたね。


その初球ファウルの後で、
岸が投げにくそうに間をとり、
捕手の足立をマウンドへ呼んでいます。
捕手が嶋でなく、若い足立ですから、
岸の方が足立より
西武打線の封じ方を知っています
から、
木村文の攻め方を確認したのでしょう。


当然、予定通りに
タイミングを狂わせる策を講じます。


そして、その直後の3回表で
楽天はバント、スクイズの作戦で得点します。
(ウルフのバント処理を考えれば当然ですが)
結果論かもしれませんが、
2回裏と3回表の采配の違いが
今の西武と楽天の差にも出ているんでしょうね。



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7回裏では、一死から
おかわり君が
 外角高めに抜けてしまった直球をソロ本塁打
メヒアが初球の低めチェンジアップに
 上手く合わせてソロ本塁打
アベックアーチが生まれました。
球場も大いに盛り上がりました。


岸も球数が嵩んできて疲れも出てきていたので、
攻めるのであれば、
元気なリリーフより疲れ気味の岸であり
岸が最後となるこの7回裏が大きなチャンスでした。


しかもおかわり君、メヒアのアベックアーチで
流れは西武に傾きそうな雰囲気。


そのような背景から、
ここは1点ビハインドの状態を覆して
最低、同点に追いつく、
できれば一気に逆転に持ち込みたいイニングでした。


次の外崎はセーフティバントの様相を示したり、
連続ファウルをしたりと、10球粘りますが、
最後は外角低めチェンジアップで三邪飛。
ウイラーのジャンピング捕球と好守でした。
正直、9球目の甘いど真ん中チェンジアップ
ファウルではなく、仕留めて欲しかったです。


それでも水口が外角低めチェンジアップ
に食らいついて右安打し、盗塁も決めます。
そして次の木村文では、
途中から二死二塁のチャンスになり
同点の可能性が見えてきました。


ところが、木村文は、
初球のど真ん中直球を思い切り振り
 振り遅れの形で一塁側へファウル。
 ここは初球をしっかり仕留めなかったのが
 まず痛かったです。
2球目の内角カーブは
 外崎の盗塁を助けるために見逃し。
3~5球目は外角に外れるボール球で
フルカウントになります。
5球目なんかは捕手の構えと逆球で
岸も疲れが相当出ていました。
しかし、最後の6球目に投げられた
外角低めにチェンジアップ。
そこで、木村文が流せばいいものを
思い切り引っ張ろうとしますが、
ボールは自分の位置より遠い外角低めなので、
それがバットの先しか当たらず、
しかも打つときのバランスも崩し、
身体も開いた状態となり、
最後は片手打ちになって補飛

で終了しました。


とにかく木村文は、
岸と同期ということもあったのでしょうが
打つ気満々の様相を漂わせ、
思い切り振り回していた
ので、
相手から見れば
料理しやすい格好の餌食でしたね。


この傾向は、
最終回のおかわり君、メヒアもそうでしたね。


最終回で1点ビハインドであり、
つないでも守護神・松井から
そう簡単に点につながらない
から
1発狙いもわからなくないですが、
我を忘れて振り回し、
球筋を見る余裕が無いのが
相手の術中にハマりましたね。


メヒアの打席で松井は
1球もストライクを入れてませんからね。


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結局、楽天投手陣の前に
西武打線は楽天より安打が多かったのに
得点はソロ2発のみ。


ソロというのは、
先制や同点追いつき、逆転という場面なら有効ですが、
ソフバンなどがソロ被弾=事故と考えているように、
これだけで勝つのは簡単ではありません。


昨年も浅村、おかわり、メヒアの
各1発が出ながらも日ハムに負ける
ということもありました。


ところで、
ベンチの西武首脳陣は
(特に橋上C&嶋C)
今回、岸に対して、
選手任せの「好投必打」のみではなく、
対策を講じることができたのでしょうか?

ものすごく懐疑的です。


西武の場合、
こういうところ(現場首脳陣の無能さ)に
チームの実力差が大きく響いている面
否定できません。


もちろん
戦力をマトモに補強できないフロント陣の無能さ
チームの実力差が大きく響いており、
今週のゴールデンウィークは
そのフロント陣の無能さによる
現場へのしわ寄せが露呈された週になりました。


話は少し逸れましたが
今日の試合については、
いくら1点差で惜しかったとは言え、
ワンチャンスをモノにした楽天
ツーチャンスを活かせなかった西武
の実力差が出たゲームでした。


昨年で言えば「あと1本が・・・」ですけど、
このカードは、連敗しているのだから、
現状の楽天と西武のチーム実力差は
僅かでなく、それなりに開いている
と考えるべきであり、
今週の楽天との3連戦カードは
その実力差を実感させるモノでした。


楽天から見れば2勝1敗でいいので、
打ちにくい雄星が登板の金曜日1試合目は捨ててきて
とにかく2戦目の美馬、3戦目の岸で獲りに行く
という考え(茂木の出番もそれに反映)。


すなわち、西武から見れば
白星を恵んでもらった金曜日
壊滅的に大敗した土曜日
岸で楽天の勝ち越しを許した日曜日

という三連戦であり、
今後において、岸という
新たな天敵を生んだ結果で終えました。


大敗を喫した翌日に
岸を前にして連敗したライオンズ。
点差こそ1点ですが
その差はいつまでたっても
追いつけない1点差というくらい

実力差を見せつけられた楽天戦。


確かにおかわり君、メヒアが一矢を報いました
「負けは負け」という結果であり、
相手からコケにされてもおかしくないほど
弱いライオンズを露呈した試合でしたね。


しかもヒーローインタビューでは
岸は2点失っているから、
決勝打を挙げたペゲーロ?と思いましたが、
岸が出てきましたね。
おそらく上からは
「今後もあたるのだから慣れてこい」
と送り出されたかもしれませんが、、、


西武はこの岸のお立ち台を
どう見ているのでしょうか?

最近の西武は他チームの優勝決定を
目の前で何度も見せつけられています。


「悔しい!」と当然思うでしょうが、
その「悔しい!」だけでは
何の意味も持ちません。


選手のみならず、現場首脳陣・フロントも

学習能力をきっちり発揮させながら
「何をすべきか?」をきっちり考えて
それを実行し、変わっていかないと

いつまでたってもBクラスです。


今年のライオンズは昨年よりマシになってますが、
最近の西武では、低迷期が続いているだけに、
「負け癖」がついている傾向が見られます。
(「負けてもしょうがない。次、次」という風潮)


しかも、裏ローテだけでなく、
表ローテでも勝てなくなっており、
週6戦となった先週からが
2勝9敗1分(借金7)
です。


とにかく、この2週間は
今年も4年連続Bクラス
をほぼ確信させてくれた週であり、
先発投手等の補強をまともにせず、
監督を決める前に
アホなコーチ陣を布陣した
フロントの無能さが
露呈された週でもありました。


現在、ソフバン、日ハムが息を吹き返しつつあり、
楽天やオリックスは昨年以上に力を発揮しています。
落脱そうなのは西武とロッテの埼玉、千葉コンビ


先日、ロッテの伊東監督は
本気で外国人の再補強の要請をしていましたが、
西武にもその対策は必要不可欠です。
それでもフロントへの期待は薄いですが。。。


また、日ハムは、
復調にもう少し時間をかかる?と思っており、
「しばらく日ハムとの戦いは楽」と舐めてましたが、
マーティンなどが復帰し、中田も復調で
大田の加入もいい効果
となって
日ハムはチーム全体が上向き状態になっています。
それを考えると、
来週前半&3週目前半の日ハム戦は
裏ローテでもあるからして、
だいぶ苦戦させられそうですね。



↓【付属】岸の全投球