下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【ソフバン問題】まずはデスパイネ成績(ロッテ時代の2016年とソフバン移籍後の2017年)の視点から整理してみましょう。その差の中でライオンズはどう対峙してきたか?デスパを一番暴れさせたパ球団は、お得意様にされた古巣カモメさんよりも、実は我が獅子と牛さん?

ソフバン問題
これは西武が優勝するつもりなら
本気で取り組まねばならぬ問題であり、
それは周知のとおりであり、
首脳陣&選手らも口々にされています。


今日はその問題について、
表題に挙げた1つの観点から
触れてみたいと思います。
※もちろん他にも大事な観点が
 ありますので、そちらは後日にでも。


昨年はソフバンがキューバ政府を通じて
ロッテからデスパイネを高額強奪して
そのデスパイネも本塁打王&打点王二冠
ソフバンのリーグV、日本一へ大貢献しました。


デスパのロッテ時代の2016年成績
打率0.280、本塁打24、打点92
出塁率0.361、長打率0.480、OPS0.841
一方、ソフバン移籍後の昨年2017年成績
打率0.262、本塁打35打点103
出塁率0.347、長打率0.513OPS0.859


ちなみに2017年のホームでは、
打率0.261、本塁打17、打点47
出塁率0.357、長打率0.490、OPS0.847
なので、ホーム、アウェーで半々と
それほどホームの恩恵は受けている
とはいいにくいかもしれません。


これもデスパがソフバンに移籍して
頑張った結果でしょう。


まあ、正直、
他所様のデスパそのものに
興味はありません。
2017年は前年以上の成績を残しましたが、
ロッテ時代の2016年も
それなりの結果を残している

と言えると思います。
そこで興味があるのは、
総成績の差異により
2016年、2017年を単純に
比較することはできませんが
同リーグの移籍でしたから、
パの各球団がデスパに対して
ロッテ時代の2016年、
ソフバン移籍後の2017年で
どう違いが見られたか?

にあります。


ソフバン問題について
他にもっと大きな問題がありますから、
それらは後日に記載するとして、
今日はまずデスパの成績に関する
2016年、2017年比較の観点
から、
整理してみたいと思います。


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そこで、2016年、2017年における
デスパの成績を対戦チームごとで
整理してみましょう。
※パ球団を対象
※なお、©データで楽しむプロ野球さん
 ホームページのデータを参考にして
 以下、整理しました。

まず面白いのが
2016年の対ソフバン成績です。
打率こそ低いですが、
本塁打を10本被弾しており、
しかもその年24本の半分近くを打たれ、
長打率が6割超OPSも0.956と貢献
それが移籍によって
その分を抑えることができたのだから、
ここだけでも移籍効果があった
と言えるでしょう。


一方、2017年にロッテからは
打率0.281、本塁打6、打点15
の被害を与えたのだから、
ロッテから見れば痛かったですね。
確かにソフバンのデスパは、
『千葉大好き!』とか言いながら
古巣に対して容赦なく
古巣をフルボッコにしていた印象
があります。


ところが、ここが大問題なんですが
実は古巣ロッテよりも
西武の方がフルボッコになっており、
前年以上に『西武大好き!』状態でした。


2017年のデスパは、西武戦で
本塁打こそ前年の1本増にとどまりましたが、
打率、出塁率、長打率を前年比の20%増
OPSも0.992と1に近い状態でした。
しかも、他4球団(ロ・オ・ハ・楽)と比べ
打率、出塁率、長打率、OPSが
断トツで高い状態にあり、
デスパへ大きく貢献してしまいました。


もちろん、前年との比較では
岸が前年も抑えていたので、
岸の有無が響く可能性がありますが、
前年成績から岸の分を抜いても
前年比は大きく変わりません。


そこで、西武主要先発投手の
デスパとの対戦成績を見てみましょう。

※4人とも与四球は1個ずつ有り。
 打席はその分1つ追加。


ウルフは一昨年ほとんど対戦できていませんが、
昨年はほとんど打たせず抑えております。
野上は打数を増やしていますが、
一昨年より改善され、まあ抑えている方
という感じです。
一方、雄星十亀は打数こそ減じてますが、
気持ちいいほど打ち込まれています。
雄星の方は一昨年も打たれましたが、
被打率をアップしております。
十亀の方は
抑えることができてなく、
打たれた2本とも本塁打被弾でした。


2017年、上記4名以外では、
増田、泰雄、平井、本田、大石、
シュリ、ガル、ファイフあたりが
高い被打率になっていました。
まあ増田が3-3、泰雄が3-2、
シュリが4-2で、他が2-1と
打席数・打数こそ少なく、
あまり参考になりませんが、
チリも積もれば状態でした。
ちなみに、増田については、
2016年が3打数0安打に対し、
2017年が3打数3安打1本塁打1打点
泰雄については、
2016年が2打数0安打に対し、
2017年が3打数2安打2打点
でしたね。


※所沢と福岡の違いは後述参照。


あとはオリックスが
前年はだいぶ抑えながらも、
2017年は本塁打打点
稼がせてしまいました
ね。


ある意味で
ソフバンのデスパに対しては、
古巣ロッテも貢献しましたが、
我が獅子軍団
ぽんたの猛牛軍団が
さらに貢献してしまった
といえます。


一方、2016年から2017年で
デスパを一番抑えたのは楽天でしたね。
被本塁打こそ3本から不変ですが、
被打率を0.348→0.226(0.221)
打点を22点→15点(12点)
出塁率を0.429→0.320(0.329)
長打率を0.551→0.369(0.368)
OPDを0.979→0.689(0.697)
大きく改善していました。
もちろん岸の加入が大きい面もありますが、
上記の( )書きは岸抜きでの成績ですから、
岸抜きでも大きく改善したと言わざるを得ません。


下記は楽天の先発3本柱の対デスパ成績です。

に関しては、打数を増やして
むしろ一昨年より打たれている傾向にあります。
それでも雄星、十亀、野上より良好ですが。


それよりも
美馬が打数は減った中、
被本塁打と被打点は変わらないものの、
被打率を改善することができています。
また一番の貢献は、
則本が打数を増やしながらも
昨年は一昨年よりも
だいぶデスパを抑え込んだ
という結果を残しています。
このほかでは、
福山が昨年に1本HRを被弾していますが、
7打数1安打(2016年は3打数3安打
と改善しています。


ちなみに参考としてですが、
則本の対ソフバン戦成績は、
終盤やCSの肝心なところで打ち込まれて
がっくりしている姿が印象的
ですが、

昨年は一昨年以上の成績を残しております。
勝ち星こそ3勝と変わらなく
負け星を1つ増やして3敗にしましたが、
QS率はリーグの中で高く維持しており、
防御率、被打率、WHIPを改善しています。
※楽天・則本:対ソフバン戦成績
2017年7試合51回2/3、3勝3敗、QS率85.71%
   防御率1.74、被打率0.212、WHIP0.97
2016年7試合47回、3勝2敗、QS率85.71%
   防御率3.06、被打率0.253、WHIP1.28

さらにちなみに、
涌井対ソフバン成績を改善し、
昨年は最もソフバンを苦しめた一人でしたが、
こちらは登板イニングが概ね半減しています。
※ロッテ・涌井:対ソフバン戦成績
2017年5試合33回1/3、1勝3敗、
QS率80.00%
   防御率1.62、被打率0.237、WHIP1.20

2016年8試合60回、2勝2敗、QS率62.5%
   防御率3.60、被打率0.297、WHIP1.47


まあ西武も優勝をするつもりであるなら、
楽天くらいは抑えないと、
雄星も則本や涌井くらい抑えないと
厳しいですね。
というか、それくらい抑えても
勝ち星は稼げていないのですから。。。
(他の要素も大きい闇になっていますからね。)


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ところで、
デスパは昨年頑張ったんでしょうが、
昨年は一昨年と何が違ったんでしょうか?


もちろんロッテのデスパより
ソフバンのデスパの方が
ソフバンの虎の威をかぶれる分
相手もビビる面は大きいでしょう。
また、ソフバン打線は、
デスパ以外も気を抜けないので、
ロッテ時代と違って
やりにくさは著しくなるので、
打たれやすくもなる
でしょう。


実際に西武の場合、得点圏打率
昨年は一昨年より大きく悪くしました。


下記はデスパの得点圏打率を示します。
その表下には参考として、対西武戦の
本拠地・敵地別の成績も示します。

デスパの通算成績における得点圏打率
2016年が0.320(128-41)に対し、
2017年が0.326(132-43)と
大きく変わっていません。
しかし、対西武戦の得点圏打率は、
2016年が0.111(27-3)と良績に対し、
2017年が0.421(19-8)と
大きく悪化しております。
一方、楽天、オリ、ハムは
前年より同程度以下と抑えており、
西武だけがアップしています。
(※ロッテは別扱い)


では、本拠地のとき、敵地のときで見ると、
確かに敵地(博多&北九州)のときは、
ホームランも出やすいので、
本塁打、長打率が所沢より悪く、
OPSもその分、1を超えていますが、
打率や出塁率は本拠地(所沢)の方が悪く、
おまけに得点圏打率は敵地での倍以上で、
しかも所沢では、得点圏に走者を置くと
半分以上返されています。
走者2塁で単打タイムリーを
よく打たれてました
からね。


まあ得点圏打率が高くなっているのは、
セットアップ状態で投げるので、
その分、球速等が落ちて打たれる
デスパ以外にも気が抜けなく、
集中力が続かないなど
も要因に挙げられるでしょうが、
その結果は西武だけ
ロッテ時代と比べると雲泥の差になっており、
おまけに負け続けた敵地・福岡よりも、
所沢の方で打たれていますからね。
デスパがソフバンのユニを着たら、
他球団よりも
まさにピンチ時にさらに弱くなった
というところを露呈しました。
特に他球団と比べて悪いというのは問題です。


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ところで、
デスパの2016年・2017年の違いについて、
通算成績で見ると、
コース別打率打球方向頻度も違っています。


コース別打率は次のとおり、
苦手だった外角の穴が
だいぶふさがっております。
逆に内角低めが穴になってましたが。

また一番気になるのが
打球方向頻度の変化です。
過去3ヶ年の結果を次に示します。

着実に逆(ライト)方向の打球が増えています。
しかも昨年は本塁打が
逆(ライト)方向の方が多くなっています。
そのように流し打ちを増やすことにより
外角の穴がふさがった可能性は高いです。
ただ、一番の問題は
逆打ちをソフバンに移籍してから
さらに意識するようになった、
ソフバンがデスパに
逆打ちをさらに意識させるようにした
という懸念です。
これはデスパに限りません。
ソフバンの打者は
状況に応じて打ちたいところへ
平気で嫌らしく打ってきます
から、
その分がまた厄介になっています。
もちろん球場特性もあって
ホームランも打ってきますが、
どうしても出塁したいときに
嫌らしくポテンヒットも
打ってきますからね。


そのあたりも含めて
どう抑えていくのか、、、
ソフバンは本当に厄介な相手です。