下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【高橋光成問題】潜在能力はもの凄く高く、その片鱗は既に魅せているものの、安定性に乏しいことから頭打ちになっている現状が。光成の投球フォームを連続写真で見ながら、良い時・悪い時で比較して勝手に考察してみました(素人の妄想ですが)。

なかなか上向きにならず、
頭打ちになっている光成
潜在能力の高さは折り紙付き
その片鱗は既に魅せているのですが、
なかなか安定しないために、
本格化しきれないでいます。
本来ならそろそろ本格化して、
今年あたりは
先発ローテの中心核になって
最低2ケタ勝利は挙げて、
雄星が去るおそれのある来年には、
多和田と並んで
絶対的な信頼のおける
獅子のエースになってもらいたい
わけなんですが。。。


しかし、球威はあっても
制球難から自滅していくところがネックです。
もともと長身から繰り広げる
ダイナミックさがセールスポイント。
そこから溢れる
相手を押し切る凄まじさを有しますが、
どうもそのダイナミックさを出し切れず
制球しようしよう、打たれまい打たれまい
という気持ちも先行し、
下手に技巧(フォーク連投等)に逃げることもあり、
さらにドツボにハマることも多々あります。


光成というと、
高卒一年目に勝ち星を重ねて
ポスト・西口の期待をかけられ、
2年目の2016年は
最初の3試合は勝てませんでしたが、
QVCでのロッテ戦で1勝目を挙げると、
続く大宮で楽天戦で完投し、
さらに次のメットライフでは
強力打線のDeNAを相手
11奪三振で僅か1失点(与四球1)で
2試合連続完投勝利を挙げました。
正直、このときの投球は素晴らしく、
光成、早々に本格化覚醒!
大きく期待したモノです。
真面目に光成はしばらく無敵で、
これでローテの中心柱が
岸、雄星に続き立った!
と思ってましたからね。


ところが、どっこい、
それ以降が悲惨な状況になり、
その年の後半戦は訳の分からぬ潮崎酷使もあり、
ついに現在まで不振というか、
台頭しきれぬ伸び悩み状態
が続いております。


そこで、
その素晴らしき投球をした
2016年6月2日のDeNA戦のときと、
失点こそ1点で済んだけど、
多くの与四球を出して今一つに終わった
2017年4月5日のオリ戦のときの
光成の投球フォームを見比べてみましょう。


まず左側2つは、
どちらも一塁に走者が居て
セットポジションから
クイックモーションの投球です。
一番左側DeNA戦(2016/6/2)
1回表で二死一塁の場面で
筒香から空振三振を奪ったシーン。
左から二番目オリックス戦(2017/4/5)
6回表で一死一塁の場面で、
中島に外角に外して与四球のシーンでした。


右側2つは、
どちらも走者無しでの投球で、
左足を上げたシーンから始めてます。
一番右側オリックス戦(2017/4/5)
4回表で無死の場面で、
ロメロに甘い高めでソロHRを被弾のシーン。
右から二番目DeNA戦(2016/6/2)
6回表で二死の場面で
筒香から2度目の空振三振を奪ったシーン
でした。


なお、各写真に参考として
上下方向に軸線(オレンジ線)
加筆しております。

ついでに1年目のスロー動画も添付します。

埼玉西武ライオンズ 高橋光成 投球フォーム スローモーション


まず、左足を高めに上げる仕草は、
1年目から見受けられており、
特に走者がいなければ
かなり高く上げる傾向にあり、
ある意味で、光成の特徴でもあります。


この左足を高めに上げる仕草は、
後ほど言及しますが、まずは
上記写真で走者無しの右側2つの①番を見ると、
左足を高く上げようとするとき、
一番右側オリックス戦の方は、
右から二番目DeNA戦と比べると、
やや猫背の状態になっており、
動作が縮こまっている様相です。
ただし、左側2つ
セットポジション時(②番では
あまり差異は感じられません。


次に全4列の③番の写真を見ると、
セットポジションか否かに関わらず、
オリックス戦の方は、DeNA戦と比べると、
身体を下げて重心を沈ませるとき
やや猫背の状態になっている気がします。
すなわち、DeNA戦の方オリックス戦より
上下方向の軸線との角度が小さく、
比較的、真っ直ぐ重心を下げている様相
が伺えます。


光成の特徴の一つとして、
重心を低く下げて上手く溜め込んで
球威を引き出す特徴が有りますから、
なるべく無駄なく重心を下げること
流れるようなモーションをしながら
球威を付けるのに重要
と思います。
そして、もう一つの特徴として
左足をベース寄りに踏み込んで、
足を大きく開きながら
前方へ向かって思い切り投げ込むこと
にあります。
その前へ前へという感じで投げる動作は、
動きに無駄が無く流れるように作動すれば
球威を増すことにつながります。
足を大きく開きながらの仕草
 後ほど言及します。


そして、
右腕を振りかぶるときの全4列の⑥番写真
参考で引いた上下方向のオレンジ色の軸線と、
上半身に加筆した体軸のライン(桃)を見比べると、
DeNA戦の方体軸が上下方向になってますが、
オリックス戦の方体軸がやや一塁側に傾いており、
体がやや開き気味のような印象を持ちます。


また、リリース時の全4列の⑨番写真では、
参考で引いた上下方向のオレンジ色の軸線と、
背番号17の1と7の間を加筆した
体軸のライン(桃)を見比べると、
DeNA戦の方体軸のラインが
上下方向の軸線より角度があり、

オリックス戦の方角度が小さく
体軸がやや上下方向になっています。

すなわち、
DeNA戦の方は、オリックス戦より
身体が前方に向いており、
前へ前へという感じで投げている印象
を持ちます。
無駄なく流れるように動いているので、
ダイナミックな投球につながり、
前へ前へ投げ込めている分、
持ち前の球威も増しています。


あと、DeNA戦オリックス戦
大きく差が見られているのが、
投げ切った後の右足の上げ方に出ています。
DeNA戦の方オリックス戦より
まず右足の上げ方が大きく、
ダイナミックさがあります。

そして、一番気になる点が
反動で上げる右足の方向です。
DeNA戦の方は、
右足が上下方向に真っすぐなって
天に向かって刺しています。
それだけ軸がしっかりして
無駄なく力が発散せず
前へ投げ込めていると思います。
一方、オリックス戦の方は、
右足が横方向に向かっており、
投げ込んだ時の力が分散してそうな懸念
が残ります。
その違い球威の差のほか、
投球バランスの差~制球力の差
にも表れていると思います。


その写真⑨の前方への差
写真⑩⑪の右足の上がり方、躍動感の差
最後の⑫番写真にも表れています。
DeNA戦の方オリックス戦よりも、
ドスコイという形で右足が着地し、
前屈みの状態でおさまっています。
無駄なく力が分散せず
前へ前へとなっている証です。


次の写真は、
DeNA戦(2016/6/2)
1回表で二死一塁の場面で
筒香から空振三振を奪ったシーン
上記写真から方向を変えたものです。
参考までに、上段の横からの写真群
同じ高さの位置に水平線を加筆しました。
※その線の軸にした丸印はその観客を示します。
また下段の前からの写真群に
縦軸の垂線を加筆しました。

やはり光成の投球フォームの特徴として、
ダイナミックなフォームがあり、
それを形成する要素の一つとして、
多和田ほど低さははないにしても、
低い姿勢で前へ向かって
思い切って投げ切っており、
重く球威のある球をもたらすこと
が挙げられます。


しかも、最初に一旦重心を沈めると、
投げ切るまで頭の位置が水平に動いて
前方へ向かい、
投げ切ったときに、
右腕を真っすぐ大きく振り切れているので、
身体が振り子のように前後に動き、
その反動で右足が真っすぐ上がっています。
その動作が無駄なく流れるように動くことで、
力が集中するので球威も増します。
当然、相手打者もそう簡単には打てず、
それが安定してくれば
相手も手が付けられなくなります。


ただし、光成の特徴である
最初に左足を高めに上げる仕草、
そして、できる限り前へ投げようとするために
左足をできるだけ前で踏み込もうとする分、
左足を踏み込んだ時に大股になる仕草
光成のダイナミックさを生む反面、
投球モーションが
不器用そうな動き、不格好な動きから
安定しにくい脆い体勢のため、
バランスを崩しやすいところもあり、
ある意味で、
表裏一体、諸刃の剣の特性もあります。
しかも、左足を踏み込むとき、
内股になっているところも
バランスをさらに崩しやすい一因
になっている懸念があります。


そのため、
力まず投げ込めればいいのですが、
あれだけ内股で大股になりますので、
おまけに光成は長身で足も長い(?)ですから、
不器用そうな動き、不格好な動きになりやすい分、
安定感に欠ける体勢になるので、
少しでも力んでしまったら、
簡単に力も分散してしまい、
バランスを崩しやすくなり、

制球力が低下して球威も落ちる懸念
を露呈しやすくなります。

その結果、
力んで投げるときは体制が崩れやすくなり
マウンド上で転ぶこと
見られたりします。


↓↓↓昨春のキャンプ時
(まあマウンドの問題も一因かもしれませんが)


今年の南郷キャンプでも
足を大きく開きながら
フォームの練習を積んでおりました。

高橋光成投手 フォーム固め 埼玉西武ライオンズ 宮崎南郷キャンプ 2018年2月8日


もちろん、光成にとって、
ダイナミックさ、躍動感、豪快さを失っては
持ち前の高き能力を発揮できず、
投手としても致命的になるので、
こじんまりしたフォームは厳禁です。
とはいえ、
力みやすい性格は改善することは
おそらく容易ではないので、
諸刃の剣になりやすい
今の不器用そうな、不格好なフォーム
頭打ちになっている今のように
裏目がでやすいです。


今まで培ってきたフォームですので、
修正するのもそう簡単ではないですが、
また自分自身のモノというものがあるから、
人のマネをしたところで上手くいきませんが、
頭打ちになっている現状を踏まえると、
同じような長身で、
ダイナミックさを売りにしている投手
も参考にしてみては?という気もします。
例えば、大谷とか。。。

北海道日本ハムファイターズ 大谷翔平 投球フォーム(スローモーション)


あとは気になるのが
いつも全力投球で手を抜けないタイプ
ということです。
どうしても先発で行く場合、
どこかで手を抜いて
勝負処はきっちり抑えて

スタミナを持たせなくてはなりません。
おまけに、暑さが苦手なようなので、
夏季になるとスタミナをさらに消耗します。
投げ方だけを見れば、
先発より抑えなど中継ぎタイプですが、
抑え・中継ぎにしては、
度胸が、気性的な問題を抱えており、
性格的に抑え・中継ぎは向きません。
となれば、
勝負処で集中しつつ、
如何に手を抜きながら
失点をしないで投げられるか?
を習得しないと
長い回を投げる先発としては苦しいところです。