一昨日の今井に関する記事の補足:その前に「唖然」の出来事があったが、、、今井に関して、走者を背負ったら制球を乱して与四死球が嵩みやすいのか? 一昨日「走者無し」のデータを整理したので、参考として「走者有り」の方も見てましょう。
本題に入る前に、、、
今日26日のニ軍戦で
ヒースが先発したらしい!?
です。
6/26 イースタンE戦
1指 #木村文紀
2遊 #熊代聖人
3三 #佐藤龍世
4右 #愛斗
5捕 #駒月仁人
6左 #戸川大輔
7中 #鈴木将平
8二 #水口大地
9一 #金子一輝
先発 #ヒース
1イニングで三者凡退に終わり、
調整登板だと思いますが、
リーグ戦再開に向けて、
また7月から控える
地獄の敵地9連戦遠征に向けて、
特にこの遠征は、
遠征疲れが見られる終盤に
苦手ヤフオクで鷹との戦いがあるので
相当、熾烈な戦いが予想されるだけに
交流戦~リーグ戦再開の4日間の休暇は
今までの疲れを極力癒して、
疲労度を出来る限り低減して
リーグ戦再開に突入したいわけですが、、、
二軍戦で先発!?!?!?
開いた口がふさがりません。
「唖然」というだけで言葉が出ません。
血迷ったか???
さて、本題です。
今回は、今井に関する補足記事です。
一昨日、今井に関して、最近、変えている
ノーワインドアップ&目線切の投球フォームと
ワインドアップの投球フォームの違いに関して
記事を書かさせていただきました。
どちらも「走者無し」の場合のデータを
フォーム別で整理しました。
では、
今井の「走者有り」の場合ってどうなの?
という観点から、一昨日の補足として、
「走者有り」(クイック)のデータも整理してみました。
対象は5月5日~6月18日の6試合です。
「走者無し」のデータも併記しますが、
そちらは一昨日の投球フォーム別で示します。
※ノーワインドアップ&目線切:5/5,11,18の3試合対象
※ワインドアップ:5/28,6/5,18の3試合対象
整理項目は、各ケースの全投球数、
全体のボール判定の球数と全投球数に対するその割合、
ストレートの球数と全投球数に対するその割合、
ストレートのボール判定の球数と
全ストレートに対するその割合、
変化球の球数と全投球数に対するその割合、
変化球のボール判定の球数と全変化球に対するその割合、
被出塁率、被打率、
四死球に関わる被IsoD(=被出塁率-被打率)です。
今井の上記データ
なお、ボール球率の目安について、
少しデータが古いですが、参考として、
2014年における、
ボール球供給数のリーグ上位5傑のボール球率を示します。
※先発した投手の中から20試合以上登板の選手対象
セ、パとも各18名が対象
当然、20試合以上の先発投手が対象であり、
登板数が多い投手はボール球数が嵩みます。
それ故、上表では先発登板数の多いセのメッセンジャーは
ボール球の供給数はトップになっています。
ただし、上表の投手らのボール球率を見ると、
32~38%で推移していますね。
牧田や涌井は約37%であり、
則本はは32%台になっています。
また、20試合以上の先発投手における
各リーグ平均ストライク率は
セ・リーグ64.1%、パ・リーグ63.5%のようです。
双方とも約64%と考えれば、
20試合以上の先発投手における
平均的なボール球率は約36%と推算されます。
※参考にした知見の出典
今井に関しては、
多和田、光成、松本航らとともに
獅子のエース級四銃士になってもらいたいですから、
当然、先発投手として、
20試合以上を投げる存在になって欲しいですね。
(できれば25試合以上は投げてもらいたい)
それを考えると、
今井の全体のボール球率は、最初の表に示す通り、
走者無で41~43%、
走者有で40%ですから、
牧田や涌井らの37%くらいまでは
減らしたいところですね。
ちなみに、走者有無に関係なく
全体(5/5~6/18の6試合)のボール球率は、
41.2%ですね(=全ボール球295/全投球数716)
※最初の表の合計で見てます。
やはり3~4%を減らしたいところです。
ところで、
今井の全ボール球率に関して、
走者無・有で比較すると、
走者有の方が
走者無より率が低い傾向
が見られてますね。
正直、走者有の方が走者無より高い
と考えていましたが、逆の結果が出ております。
でも、走者無のノーワインドアップは差がありますが、
走者無のワインドアップなら
走者有との差があまり無くなってますね。
そして、
与四死球の指標になる被IsoD
(=被出塁率-被打率)を見ると、、、
走者有の方が
走者無のワインドアップより高いですが、
走者無のノーワインドアップより低いという傾向です。
すなわち、
走者無・有で差はありますが、
ざっくり言えば、双方大差がなく、
走者を背負ったからと言って
ボール球や与四死球を増やす
という傾向ではないですね。
ただし、IsoDの数値は
走者有無に関わらず、
0.100前後と大きいです。
(打者から見てIsoDが0.07~0.08ならマズマズです)
早い話、
走者がいようが、いまいが、
いずれにしてもノーコン
(表現が辛口ですけど)
というところでしょうか。。。
しかし、被打率は
走者有の方が走者無より高いですね。
(当然と言えば、当然ですけど)
では、
被打率がどのレベルにあるのか?
見てみようと思いますが、
今、走者有りの平均的な打率を把握していないので
「全被打率(走者有無関係なく)」と
「得点圏被打率」を見てみましょう。
今回の対象6試合における
今井の全被打率は0.231であり、
得点圏被打率は0.286と高くなります。
そこで、
被得点圏打率>全被打率の傾向は当たり前なのですが、
これら数値がどのレベルか?を把握する参考として、
今年のパ・リーグの規定打席者34名のデータを見ると
平均打率は0.275、平均得点圏打率は0.292でした。
この平均的な数字と比べると、
今井の場合、
全被打率は平均よりだいぶ低いですが、
得点圏に走者を置くと被打率が
平均に近い数値まで高まることが伺えます。
すなわち、今井の場合、
走者を置いた場合、
与四死球よりも被打率が高まっている傾向
の可能性が考えられます。
とは言っても、
被打率は平均以下ではあります。
今井の場合、いずれにしても、
与四死球、制球力の方が
優先的な課題ですね。
なお、今井の今回対象の6試合における
出塁率は0.335でした(走者関係なく全体で)。
2015年のデータですが、下記のHPに
ストライク率と被出塁率の関係があります。
だいたい、緑の楕円のような傾きの相関が見られます。
今井のボール球率は約40%ですから、
ストライク率は60%と考えると
上図では、
だいたい被出塁率は0.34付近が想定されます。
実際の被出塁率0.335に近いですね。
すなわち、ストライク率が低い、
ボール球率が高いと
被出塁率を高める傾向にある
と言っても良いでしょう。
それを考えると、
平均的な数値より高そうな
ボール球率やIsoDを
3~4%を減らせるよう、
制球力を高めたいですね。
なお、ボール球率について、
ストレートとそれ以外の変化球で分けて見ると、
走者無の場合、ワインドアップの有無で
特徴が異なって、差が見られていましたが、
走者有の場合、
それほど大差がなく、
どちらも40%前後でしたね。
走者が無く、ワインドアップにしたときは、
ストレートのボール球率が低下する一方、
変化球のボール球率が異常に高くなっているのが厄介です。
さすがにストレートが良くても
変化球が捨て球になってしまうと、
ストレート一本槍では辛いですから。
変化球といえば、
①ストライクゾーン内でタイミングを狂わせて打ち獲ること
も一つの狙いですが、
②ボールゾーンへ投げ込んで
相手が打ちにくくなることが基本になります。
とは言っても、
ボールゾーンからボールゾーンと
明瞭なボール球は相手も手を出してくれないから、
ストライクゾーンからボールゾーンへ変化させ、
相手に手を出してもらうことが重要です。
すなわち、今井の場合、ワインドアップでは
55%と半分以上がボール判定ということは、
相手が手を出してくれない
明瞭なボール球が、無駄球が
半分以上と多いことを示唆しています。
そして、走者有無に関わらず
四球を与えるときは、
ストライクが入らず簡単に与える
というケースが目立ちます。
もちろん、
中田とか、ブラッシュとか一発を秘める
強打者相手なら、それもわかりますが、
「えっ?」という相手にも見られます。
下表は5/5~6/18の6試合対象として、
そのように簡単に与えた四球の例示です。
4~5球投げて与四球になっており、
その6試合では21個の与四球がありましたが、
下表に挙げた
簡単に与える与四球は15個(71%)もありました。
ボール球率もやや高いですが、
与四球の指標にもなりやすいIsoDが
結構、高いというのは、
1人の打者にボール球が集中して
結果、歩かしてしまう
というケースが目立つことを意味してます。
なお、それをケース別で見ると、
走者無(ノーワインド)全与四球7個、簡単与四球3個
走者無(ワインド) 全与四球5個、簡単与四球5個
走者有(クイック) 全与四球9個、簡単与四球7個
ワインドアップやクイックで
簡単に歩かしている率が高いです。
そんな無駄な簡単に与える四球を
少しでも減らして行きたいですね。
今井の簡単に与える四球15例
(5/5~6/18の6試合対象)