下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

速球なのはいいんだけど、、、

最近の記事は各球団のキャンプの模様で
盛り上がっています。


西武もA班の南郷キャンプも盛り上がってます。


一方、B班の春野キャンプは・・・
まあ2軍メインだから
南郷より盛り上がらないのはわかるけど。。。
報道陣の姿もほとんどなく、
観客もまばららしい・・・


ところで、
人気キャラで目玉になる森は???
という感じですね。。。


そんな中、
ドラ2の中塚くん
心強い記事が出ていました。
(最後を参照下さい)


今の中塚の印象は、
日本人離れした巨体に、鷹揚(おうよう)な言動。
周囲の先輩に圧倒されることなく、
マイペースでルーキーとは思えない貫禄。
荒削りですが、豪快なドシッとくる剛速球。


記事にあるとおり、
確かに、ある意味で、大物感溢れ、
10年に1度の逸材になってしまう雰囲気
もあり、スピードなら大谷を抜くかもしれません。

ツボにはまった際のパフォーマンスは
伝説をつくるくらいもの凄いかもしれません。


記事では、そのような楽しみな逸材を
「ロマン枠」と称しています。


ただ豪快っぽく、人目を気にしなさそうで、
実際にピンチ時も怖がらず動じないタイプ
投手では無いけれど、
漫画『巨人の星』の豪傑な伴宙太タイプ
ならいいんですが、
鈍感で、お調子者で、自信家、
だけど、危機になるとビビる、
それでも、なぜか憎めないキャラクター、
漫画『キャプテン』の近藤タイプ
に見えちゃうんですよね。。。


もちろん、ある意味で、
近藤も「ロマン枠」タイプのキャラですが。


「キャプテン」(ちばあきお)


確かに、
投球の豪快さ、重みのある剛速球は
練習だけでどうにかなるモノでもないので、
そのような特性を持っているということは、
ドラフト時には、重要な選択理由になり、

将来的に、長期的に見たとき、
中塚のようなタイプは貴重であると思います。
(ただドラ2と上位で無くても獲れた気がしますが、、、


ただ、プロ野球の実戦では、
速球に越したことは無いけど、
中塚自身、プロで大成するには、
緩急を含めて投げたところに投げる制球力
を身につけなければ、厳しいでしょう。


元々、制球難が決定的な短所ですので、
如何に制球力を身につけていくか?
がカギ
です。


想像ですが、
雑で集中力が続かなそう・・・
という印象があるだけに、
制球力も響きそう・・・
というイメージです。


昔々、西武元年のオフ時に
田鎖博美という速球派投手
ドラ2で入団してきて、
エースナンバー18をもらいました。
豪快なフォームから剛速球を投げ込んでました。
しかし、ストライクが入らなく、暴投も多く、
暴投を投げてながらも、これが俺のストライクだ!
という感じで
制球力がぜんぜんダメなタイプでした。


当然、プロ1軍の試合すら出たことなく、
花を咲かすことはありませんでした。
結局、肩を痛めて、一時的に野手に転向して、
再び投手に戻ったけど、そのまま消えましたね。


最近のノーコン速球派と言えば、
バスケスですよね。


とにかく、
動じず集中力を持って丁寧に投げる癖を身につけ、
制球難を克服して下さい。


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ところで、南郷キャンプの方では、
開幕投手確定の新エース・雄星の記事も目立ちます。


雄星の場合、紹介されるときは、
『左腕最速』という表現が
彼の代名詞になっています。


で、キャンプ中の今も
豪快さがいい感じで報道されてます。


昨日の山本昌が取材に行った
スポーツニュースでも、
ムチのようにしなやかに腕が振れていて、
豪快さが褒められていました。


でも、雄星のストレートが凄いのは
「今さら」という話であり、
とにかく、彼が今以上に成長するには、
①緩急を持って、
 打者を翻弄させる投球ができるか?
②そのためには、投げたいところに

 投げることができる制球力(特に変化球)
 を身につけられるか?
です。


今回のキャンプの課題では
フォークを身につけようとしています。
(カーブを優先した方がいいと思いますが・・・)
でも、相手打者にバレバレになるようじゃ
意味ないですからね。


相手打者を翻弄させることができれば、
持ち前のストレートもより活かされます。


雄星の方も、
このキャンプで成功するか否かは、
ストレートではなく、
上記①②(変化球の技術)を
どれだけ取得できるかどうか
にかかっていると思いますが。。。




<記事転載>
「ロマン枠」の新人、西武・中塚駿太は
大谷を超える球界最速王になるか
webスポルティーバ 2/9(木) 12:01配信


 「いいんですかねぇ、こんなにマイペースで……」
  191センチ105キロの巨体からそんな本音が漏れて、思わず吹き出してしまった。
  高知県高知市春野町で始まった西武B班(二軍)の春季キャンプ。報道陣の姿もほとんどなく、観客もまばらな春野総合運動公園に、その大型ルーキーはいた。
  白鴎大からドラフト2位で西武に入団した中塚駿太。ドラフト1位の今井達也(作新学院高)※、5位の平井克典(Honda鈴鹿)、6位の田村伊知郎(立教大)と同期の投手たちがA班スタートを切るなか、中塚は1月の新人合同自主トレ初日の時点で「リタイア」と報道されていた。


※今井は2月3日に右肩の張りを訴え、現在は二軍で調整中


 「ランニングでへばって、倒れこむ写真が出ちゃったから『リタイア』なんて大げさに広まっちゃったけど、そこまでのことじゃないですよ」
  清川栄治二軍投手コーチはそうフォローするが、本来ならばドラフト2位の大卒新人ともなれば、「即戦力」の期待がかかりそうなもの。この「リタイア」報道に失望した西武ファンも多かったに違いない。
  しかし――アマチュア野球ファンのなかで、中塚を「即戦力」と見ていた人は皆無だったのではないだろうか。
  ドラフトの世界では最近「ロマン枠」という言葉を聞くようになった。ツボにはまった際のパフォーマンスはドラフト1位の目玉選手をもしのぐが、そんな日はめったに訪れない。それでも、ひとたび見た「夢」が忘れられない。追いかけていきたい……。そんな蠱惑的(こわくてき)な存在を「ロマン枠」と呼ぶ。


 「ロマン枠」に魅了され、全国各地を追いかけ、時に裏切られる。そんな観戦スタイルを楽しんでいるのが、雑誌『野球太郎』で「スカウト的観戦者」として登場するファームゲームイーター(FGE)氏だ。そんなFGE氏が2016年のドラフト候補のなかでもっとも「ロマン枠」としてプッシュしていた選手こそ、中塚だった。
  FGE氏は中塚の魅力をこう語る。
  「ことスピードに関しては、2016年のドラフト候補のなかでもナンバーワン。田中正義(創価大→ソフトバンク1位)よりも上です。大学時代のMAXは157キロでしたが、同い年の大谷翔平(日本ハム)の165キロを追うことができるのは彼しかいないのでは? 野球ファンとして純粋に楽しみです。変化球もコントロールもまだまだで、ツッコミどころを挙げればキリがないですが、スケールは本当に凄い。彼は10年にひとりの『ロマン枠』ですよ!」
  大学4年秋、ドラフト前に滑り込むように関甲新学生リーグで5勝を挙げた中塚だが、それまではリーグ通算1勝だけ。制球難で試合をつくれず、そもそも出番すら限られた。誤解を恐れずに書けば、中塚は「大学4年生」というより、「高校7年生」という捉え方のほうがいいのかもしれない。それくらい、高いポテンシャルに対して成熟度が追いついていないのだ。
  2月1日のキャンプイン初日。中塚はルーキーとは思えない貫禄を醸し出していた。ウォーミングアップでは誰よりも大きな体を揺らしてゆっくりとランニングをこなし、キャッチボールでは先輩投手たちがどんどん後ろに下がって遠投をしているのに、中塚は中距離で軽く腕を振る程度。ブルペンに入ると、野田浩輔バッテリーコーチから「何球投げる?」と聞かれて、遠慮がちに「20球くらいで……」とつぶやいた。
 捕手を座らせて21球を投げ終えた中塚は「今日は全然ダメでした」と苦笑いを浮かべ、こう続けた。
 「まだ体が仕上がっていないし、ブルペンでいいボールがいくわけがないですよね。(球数が少なかったのは)本調子ではないので、いきなり投げ込んでもしょうがないかなと思って……」
  これは中塚の前途が心配になるコメントかもしれない。だが、この言動はなかなかできることではないとも思う。ルーキーがキャンプ初日に周囲の先輩に圧倒され、焦ってペースを無理に上げて大きな故障を負う……という失敗例はいくつもあるという。中塚にそんな焦燥が微塵も見えないのは、逆に頼もしくさえ思える。そう本人に伝えると、冒頭の「いいんですかねぇ」の発言が返ってきた。
  「さっきも怒られたんですよ。もっと早く動いて行動しろって」
  この日、ブルペンで中塚の投球をキャッチした捕手・駒月仁人は、立ち投げを終えて腰を下ろした際、こんな体感を抱いたという。
 「背が高いし、いかついし、すごく近くに感じました。あと意外とボールの出どころが見にくいのも特徴かもしれませんね」
  中塚自身は「全然ダメ」と口にしたが、駒月は「まだ体はできていないし、まだまだ投げられると思うけど、いくつかエグい球もありました」と証言した。
  それは投球を見ている第三者にも、凄みがはっきり伝わってくるボールだった。駒月が腰を下ろして、ちょうど20球目のストレート。バラつきのあったフォームのメカニズムが噛み合い、ボールの縫い目にしっかりと指先が掛かった剛球は駒月のミットにズドンとめり込んだ。
 「あのボールは、さすがMAX157キロの球を投げるだけのことはあるなと思いました。これからハマっていくといいんですけどね」(駒月)
  しかし、中塚は涼しい顔でこの一球について振り返った。
  「ちょっと力を入れました。でも、試合で三振が欲しいときに投げるようなボールじゃないです。試合でストライクを取りにいくときに投げるくらいの力ですね」
  日本人離れした巨体に、鷹揚(おうよう)な言動。まさにロマンを抱かずにいられない大器であることは間違いない。だが、一歩間違えれば、のんびりしている間にプロ野球人生が終わってしまうという危険もはらんでいる。
  清川二軍投手コーチは、キャンプ初日の段階で中塚のことをこう評している。
  「投げることに関しては、いいものを持っています。肩関節が柔らかいし、それをうまく使えるところにも非凡さを感じます。でも、プロの投手としては『初期の初期』の段階にある。アマチュアとプロの差は、毎日が勝負ということ。長丁場でいかに高いパフォーマンスができるかが求められるわけで、その点で中塚はまだまだ。フォームもコントロールもバラつきが多いし、軸がしっかりしていない。まずは体幹部とか、基礎的なところからしっかりと芯をつくっていかないといけないでしょう」
  そう育成計画を口にしつつ、清川二軍投手コーチはこう続けた。
  「でも、それができていないなかでも、あれだけのボールが投げられるわけだから。今の状態から鍛えていけば楽しみだよね」
  その大きな体に分厚く覆われたベールが脱げるまで、時間はかかるかもしれない。それでも、プロ野球ファンはこの眠れる逸材の目覚めを待つという、新たな「ロマン」を手に入れたといえるだろう。

菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
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