2段モーション問題、その後。事前注意等の事実関係を球団側と審判側で確認し、審判側の謝罪もあり、一応収束しそう。ただ、その審判長が言っていた「事前注意」の時期を考えると、何か「きな臭さ」を増した印象。
先日の8/25の日刊スポーツ、スポニチ、
NHKの報道では、
友寄審判長からは、
①4~5月は問題なし
②6月中旬からモーションが変化
③7月には二段モーションが顕著化
④事前に注意を複数回していた。
8/17の宣告はいきなりでは無い。
というコメントがありました。
審判陣営の主張としては、
今回の二段モーションの宣告は、
決して「寝耳に水」といきなりではなく、
事前から二段モーションが見られていたので、
何度も事前に注意してきたにも関わらず、
西武サイド(本人)が
改めなかったから
最後通告として宣告した。
きちんと段階を踏んでの宣告である。
というものでした。
審判が本人に何度も注意していたとか、
ということが言われていました。
一方、雄星の投球フォームは、
ゴールデンウィークを挟んで変わっており
今のフォーム(二段モーション)が
続いております。
審判長コメントは、
「①4~5月は問題なし」と言っていたけど
5月にはフォームが今のような
アウトのものになっていたのだから、
食い違っており
コメントの信憑性を損なっていました。
ただし、文化放送の話では、
一応、フォームが変わってきた
5月には注意を受けているので、
これは紛れもない「事前注意」であり
西武・雄星側が
この注意を重く受け止めていれば
ここまで発展しなかったのも確かです。
しかし、
その注意がどんな話し方であったのか?
深刻さを受け止める話し方だったのか?
がまず重要になってきます。
そして、その後、
注意も宣告も無かったとなれば、
「反則じゃないのね」と認識するのも
当然の話です。
実際に事前注意が
どこまで行われていたのか?
そこに焦点の一つがあります。
5月に注意されていて
モーションがひどくなる
6~7月にも注意を行い、
ついに8/17になって
堪忍袋の緒が切れたというなら
宣告されて怒ることはできません。
確かに審判長のコメントは
「事前に複数回注意している」
というものでした。
その事前注意も含めた時系列の事実関係を
審判側と球団側で8/27に確認されたようです。
<プロ野球>反則投球問題で審判長謝罪
8/27(日) 21:21配信 、毎日新聞
西武の菊池が2段モーションの反則投球宣告を受けたことに関し、日本野球機構(NPB)の友寄正人審判長が27日、本拠地・メットライフドームを訪れ、球団側と事実関係を確認した。
菊池は5月の登板時に反則投球の可能性を審判員に指摘されたが、注意を受けたのは今月(8月)10日のオリックス戦での投球を受けた翌11日が初めて。その際も具体的な問題点に審判員は答えず、17日の楽天戦と24日のソフトバンク戦で反則投球を宣告され、その後、問題点の説明があった。
当初説明がなかったことについて友寄審判長は「申し訳なかった」と謝罪し、改善する姿勢を示したという。菊池は「(反則投球ではないとされる)4月のフォームに戻す。次回登板に集中したい」と話した。【谷口拓未】
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早い話が、
まず5月に言われたことは確かのようです。
フォームが変わっているのだから
5月に指摘というのはおかしくない話ですね。
ただし、この5月においては、
注意に至らず、
「ぎりぎりやな」という
可能性の指摘止まり。
そして初めての注意は、
8/10オリ戦とその翌日の8/11
※ここがZOZOマリンで伝えた
ということだったんですね。
ただし、具体的な問題点の話は無し。
そして8/17楽天戦で初宣告。
その試合に関しては、雄星曰く
「(審判に)教えて欲しいと言ったら、
『答えられない。
どこが悪いとは言えないよ』」とのこと。
その翌日に、西武側が審判側の説明を受けるも、
そのときの最終見解は無しで、
最終見解は「2~3日待って」
というものでした。
しかし、何もなく
8/24ソフバン戦で2度目の宣告。
その後に、責任審判の佐藤一塁塁審が
「(右足の動きに)段がついている」と指摘し、
友寄審判長のコメント(前述)で
「事前に複数回注意している」
とのことでした。
菊池、審判長と話し合い
反則投球問題、一応の決着
8/27(日) 19:05配信
2段モーションによる西武の菊池雄星投手の「反則投球」問題に、一応の決着がついたようだ。球団が日本野球機構(NPB)に質問書を提出したことを受け、西武側とNPBの友寄正人審判長による話し合いが27日、本拠であった。疑問点をぶつけて要望もした菊池は、「あとは野球に集中していく」として、2段モーションの指摘のなかった4月の投球フォームに戻すことにした。
話し合いには、菊池本人のほか、辻発彦監督、土肥義弘投手コーチ、鈴木葉留彦球団本部長と友寄審判長らが参加。菊池によると、事実関係を改めて確認し、フォームに関するものとは別の質問もしたという。
菊池の認識では、初めて注意を受けたのは5月12日のオリックス戦(ほっともっと)。イニング間のマウンドへ向かう際に、審判から「ギリギリやな」などと声をかけられた。
その後は8月10日のオリックス戦(京セラ)の試合中に、塁審から「気をつけろ」と言われた。翌日のロッテ戦(ZOZOマリン)の際に投手コーチや球団本部長が呼ばれ、初めて公式に注意喚起されたという。
ただ、このときも、最初に「反則投球」と判定された17日の楽天戦(メットライフ)の後も、「具体的にどこが」という説明はなかったという。菊池は「教えて欲しいと言ったら、『答えられない。どこが悪いとは言えないよ』と」。
朝日新聞社
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確かに5月の指摘も注意と捉えれば
事前注意は複数回(5月と8/11の2回)
になります。
しかし、5月は「ぎりぎりやな」という
可能性の指摘のみであり、
その言い方では「セーフ」とも受け取れます。
その後は、
初宣告の1週間前に初めて注意しただけ。
でも具体的な問題点の提示はなく、
フォームを修正するにしても時間も無い状態。
あまりにもずさんな話です。
5月の「ぎりぎりやな」の指摘以降、
8月10日まで
注意も宣告も無かったとなれば、
「反則じゃないのね」と認識するのも
当然の話です。
ある意味、
双方のコミュニケーション不足問題が
ネックという話なわけですが、
やはり、
◇審判長のコメントに合った
「複数回の事前注意済み」という話は
一体、何だったんだ?
公平中立の立場を取るべき
審判サイドの責任者のコメントに
信憑性はあったのか?
◇5月の指摘以降、8/10まで注意も何もなく
8/11に注意をして、8/17に初宣告。
修正する時間も与えず、
しかも具体的な問題点も伝えず、
一応、事前注意をしたという
既成事実を作った上で
重要な楽天戦で8/17に宣告って、、、
やはり当初から問題になっていた
「なぜ、今になって宣告?」の疑問
が残らざるを得ません。
ちなみに西武の成績については、
7月19日までは上位二強と離れた三位でしたが、
炎獅子祭りで13連勝を始めたのが7月21日から。
7月21日以降の勢いは上位二強にも接近する勢いで
8月1~3日に楽天戦で3連勝を果たし、
その翌日のソフバン戦まで連勝を続けます。
一応、8月4~6日のソフバン戦では
13連勝は止まりますが、
勝ち越しを決めて上位二強に迫る勢いで
消滅していた自力優勝の可能性を回復させて
三強優勝争いの可能性を見出しました。
で、審判側が雄星に初めて注意した対象試合が
その翌週の8月10日のオリックス戦でした。
5月に可能性の指摘をして以降、
西武が上位二強と離れている期間は何も無く、
炎獅子祭りが終わった翌週8/11に初の事前注意で、
その翌週の8/17楽天戦で初の宣告。
もの凄く
きな臭さを感じます。
出る杭は打たれる?
※あくまで個人的感想です。
感じ方には個人差があります。
まあ8/24ソフバン戦に関しては、
あの宣告が発端として響きましたが、
雄星に自信を持っているソフバン打線
ソフバンに不安ばかり持つ雄星の構図を考えれば、
あれが無くとも負けていた公算は高かったでしょう。
一方、8/17楽天戦に関しては、
雄星に鷲への自信がありましたから、
そのハンデを何とか乗り越えることができました。
ただし、この二段モーション問題については、
鷹戦で二段モーション宣告後の怖さを知り、
今後の雄星の投球に影響を与える重い楔になり、
今シーズン終了までの中期的に見ると、
ダメージを与えた問題になりました。
一応、雄星の方は
4月のフォームに戻すよう努めるようですが、
修正する時間も無く、
試合でもリズムが崩れるから
自分の実力を全て発揮できるか?という面では
厳しい状況下に置かれることは間違いないです。
次回の鷲戦でどうなるのか?
再び二段モーションもとられるか?
を含めて注目度が高いと思います。