下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

もし『野上のFA流出』が実現したら、それは何を意味するのか?今後に何をもたらすのか?

さて、来る者拒まず去る者逃さずの季節です。


西武球団にとって、
FA流出は例年行事になりつつあります。


FA流出選手が多い順に球団を並べると、
(16年オフ終了時点)
ご存じの通り、西武がFA流出日本一です。


1位 西武(15人)
工藤、石毛、清原、松井稼、豊田、和田、土肥、細川、許、帆足、中島、片岡、涌井、脇谷、岸
2位 日本ハム(12人)
河野、片岡、岡島、小笠原、建山、藤井、森本稀哲、田中賢、鶴岡、大引、小谷野、陽
3位 ソフトバンク(10人)
武田一、工藤、若田部、村松、城島、杉内、和田、川崎、山崎、森福
3位 オリックス(10人)
石嶺、山沖、中嶋、木田、星野、田口、加藤、日高、寺原、糸井
5位 阪神(9人)
松永、仲田、新庄、藪、野口、藤本、藤川、平野、久保
5位 中日(9人)
落合、前田、野口、福留、川上、中村、小池、中田、高橋
7位 DeNA(9人)
佐々木、小宮山、谷繁、門倉、相川、内川、村田、金城、山口
8位 広島(8人)
川口、江藤、金本、黒田、新井貴、高橋、大竹、木村昇
8位 巨人(8人)
駒田、松井、小久保、上原、高橋尚、鶴岡、サブロー、小笠原
8位 ヤクルト(8人)
広沢、吉井、川崎、高津、稲葉、石井、五十嵐、相川
11位 ロッテ(7人)
田村、小林雅、薮田、橋本、小林宏、成瀬、今江
12位 楽天(6人)<※近鉄3人含む>
藤井、福盛、岩隈
金村、山崎、大村


では、今年のFA流出危機にあるのは、
牧田、野上、銀、おかわり君の4名もいます。


牧田の場合、
 米挑戦への野望のほか、
 本来は先発をやりたくとも、
 チームのために中継ぎに徹してきた我
 (今だに先発やりたいか知りませんが)
 昨年の酷使物語(今年は解消されつつありますが)

などがFA流出の根底にありそうです。


銀の場合、
 森が居るから大丈夫、
 という球団の勘違い的な強気に伴って
 粗末に扱われる契約をされてきたこと
  (特に森入団後しばらく)
  他主力選手が複数年契約なのに、
  銀だけ単年契約とかありましたね。

 元旦那ら(涌井、岸)に逃げられて
 耐えてきた日々(今度は若旦那・雄星も)
などがFA流出の根底にありそうです。


また牧田、銀ともに、
選手会長時代に指摘してきた
施設等の改善が未だ滞っていることから、
動かぬ球団の怠慢にも何かあるかもしれませんね。


おかわり君の場合、
 居心地のいい西武球団を離れたくないから
 (ぬるま湯の)
 今回は契約交渉次第のFA宣言するしない
 です。これは置いておきましょう。


で、野上くんの場合は???
 奥さんが熱狂的な阪神ファンだから?
 奥さんのお父さんが阪神の私設応援団だから?
 しかも、
 阪神がFA獲得を見据えて野上を調査しています。
 まあ家庭の諸事情という奴でしょうか?
 家庭円満のためなら、しょうがないかもしれません。
 でも本当に家庭円満になるのか?
 活躍していれば最高でしょうが、
 もし活躍できなかったりしたら殺されますな。
 「離婚の理由:阪神の足を引っ張ったから」
 なんてこともあり得るかもしれません。
 もし行った先の阪神で戦力外となったとき、
 家庭でも戦力外食らいそうです。
 阪神に関係ない手頃なパ・リーグの方が無難?


まあこれらは半分冗談話ですけどね。
話を戻します。


さて、野上については、
現在、年俸が5,000万円の球団9位(外人抜き)です。
ただし、年棒額はあくまで推定であり、
この9位には武隈、十亀も並んでいますから、
出来高等の誤差の範囲で
野上が11位のCランクという可能性も残されており、
もしCランクなら
FA流出は「もって行け泥棒!」状態

になります。


野上は08年ドラ2で入団し、
来年が10年目になります。
過去9年の成績を見ると、
09年:登板  56.6回、  3勝  5敗、防御率4.45
10年:登板  68.3回、  2勝  2敗、防御率5.14
11年:登板    4.3回、  0勝  1敗、防御率10.38
12年:登板115.3回、  8勝  5敗、防御率2.97
13年:登板152.6回、11勝  7敗、防御率3.95
14年:登板120.3回、  8勝10敗、防御率4.49
15年:登板134.3回、  7勝  7敗、防御率4.22
16年:登板107.0回、  3勝  9敗、防御率3.87
17年:登板144.0回、11勝10敗、防御率3.63

成績を見てもわかるとおり、
今年17年が2度目の2ケタ勝利となり、
先発陣の柱として一年間稼働してきました。
13年に初2ケタ勝利を挙げていますが、
この年は終盤に不振から中継ぎに転じています。
そう考えると、今年は通年で
終始、先発ローテの主軸を担いながら
2ケタ勝利を挙げた活躍でしたから、
ある意味で、今年が初めて
チームの柱となる先発投手として

初めてチームに貢献した年!
と言っても過言ではありません。


特に昨年に覚えたフォークが
今の活躍に大きく響いており、
ある意味で、
野上は今が全盛期に入った
と言えるのではないでしょうか。
野上個人にとっては、
岸ロスもいい方向に響いたでしょう。


このように、「脂が乗ってきた」ところで
今年は「脂が乗って」という段階でしょう。
でも、もしFA宣言をした場合、
その「乗ったばかり」の段階、
乗って」の状態でのFA宣言になります。
早い話、当然ながら、
今までもチームに貢献してきており、
実働9年の働きを評価しますが、
もし宣言することになれば、
ようやくチームへの本格的な貢献を
しはじめたばかりの中でのFA宣言
ということになります。


まあ、これは雄星にも通じる話です。
育つまでに何年もかかって
ようやく花開いたら出ていく(渡米)
となりますからね。
ただし、雄星の場合、
◇入団当初から米挑戦は悲願だった。
◇今年は尋常じゃないほどの活躍だった。
 (NPB界で最高級の活躍)
◇おそらく来年までは残留し
 もう一年活躍を誓うことになる
◇渡米した時にもたらす経済効果
 による貢献大
などの背景がありますから、
来オフの渡米なら問題なく、
誰もが応援することになるでしょう。


で、野上は???
今が全盛期に入ったから、
今なら他球団も最高の評価をしてくれるでしょうが、
正直、もう1~2年はその全盛期で
自チームに貢献してほしいと思います。


ちなみに、過去にFAした帆足だって
複数年にわたって
先発の柱として貢献してきた上でのFA宣言

でしたからね。
(帆足の試合を観に行くといつも負けていましたが)
そのために、
全盛期を過ぎて下降線時期のFAでしたが。


正直、過去のFA流出者と比べると、
チーム貢献度が最も低い者のFA宣言
と言っても過言ではないかもしれません。


もしかしたら、
先発やりたかった涌井が抑え役を不満で
出ていったなどの例があるように、
役目に不満がある場合のFAもあります。
キムショーだって役目が無くなって
その役目を求めてのFAでしたね。
しかし、野上の場合、
来年だってチームの柱となる先発役と、
当然、本人が望む役回りを担うことは確定しています。
役目自体に不満は無いと思います。
担ってもらわないと困るわけで、
まさか中継ぎを要望しているわけではあるまい。


やはり球団側が投手陣の評価を
ないがしろにしてきた傾向に不満があるのか?


昨年の成績なら5,000万円は妥当と思いますが、
今年の成績を機に一気に年棒を上げたいのか?
 (8,000万円級に?まさか億級に?)
 一昨年の最高年棒5,800万円は超えるでしょうが、
 良くても7,000万円台に乗っかるか否か?
 じゃないでしょうか。


それともとりあえずFAしてみたいのか?
 普通、獲得に名乗りを挙げてくる球団は
 元球団より高い評価を提示するから、
 「他球団の評価を聴いてみたい」と言って
 出ていくケースは多々ですけどね。。。


とにかく、
残留してもらわないと先発陣の台所事情は
Bクラス並みになることが必至です。
来年、残留してもらうには
球団側が本人の要望にも歩み寄らないと

厳しいでしょう。


しかし、
もし『野上のFA流出』が実現したら、
当然、来年は大きな痛手になるわけですが、
それは今後の西武球団の中で、
誰もがFA権を得たら、
すぐにFA宣言・移籍へGo!
みんなでFA宣言・移籍
すれば怖くない!という風潮を築き、
西武のFA流出傾向を
いっそうに促すこと
になりそうな気がしてなりません。


超主力級(涌井や岸など)は
他球団も狙ってくるから流出もあり得る話ですが、
(もちろんその影響は甚大ですが)
伏兵級まで皆が抜けてしまうようでは、
チームはガタガタになります。


来年、超主力急の秋山、浅村の流出も懸念されますが、
野上クラスでFA流出となれば、
いずれは十亀、武隈、増田、金子などの
伏兵級まで居なくなるかも
しれませんね。


まだやり残したことは無いの?
残ってそれを遂げて欲しいです。