下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

①【西武40周年記念事業】メットライフドーム周りに工事の動きが。始動。②【FA問題】FA野上ロスがもたらす意味は?目前の戦力ダウンのみならず、その波紋は岸ロス時以上かも。でもFA権利取得者が他球団よりちょっと少なめなのに、FA移籍者が多いってどういうことなんだか。貧乏球団と言っても12球団ワーストではないのに。

①西武40周年記念事業始動?!
昨日からメットライフドームの周りに
動きがあった
ようですね。


工事関係者の人々が集まって、
テニスコートの隣にはプレハブが設置中でした。
(※写真:うちのかみさん撮影)

テニスコート隣(プレハブ設置中)

今日はそのプレハブが2階建てに。

まさか若獅子寮の仮住まい?
今度のルーキー達が入寮する?
まあ今の寮は新寮と場所が重ならないので、
新寮ができるまでは使うでしょうから。


工事関係者の飯場(事務所)ですね。
遂に動き始める40周年事業工事
ですね。


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②FA野上ロスがもたらす意味は?
今回、野上がFAで巨人への移籍が決まり、
目前の影響としては、
先発陣不足問題のさらなる深刻化です。
これはこれで大きな痛手であること
に間違いありません。
しかし、その野上ロスの波紋
その目前の戦力ダウンのみならず、
昨年の岸ロス時以上の勢いで
将来のチームへ影響をもたらすかもしれません。


まずは野上が
FA権を行使したこと自体の問題です。
野上は昨オフにFA権を取得しておりましたが、
昨年は3勝9敗の不振だったことから、
FA権の行使を行わず単年5000万円でサイン。
しかし、今年は岸ロスで意識も変わり、
新たな辻ボスの政権下で
先発ローテの柱として通年を頑張り
規定イニングを超えて2ケタ勝利の活躍
を果たしました。
確かにこれで満9年のプロい生活を通じ、
そこそこの1軍投手として実績を築いてきました。
ただし、今までの成績を考えると、ある意味で
活躍した今年が野上が覚醒した1年目
と言ってもいいと思います。
そんなふうに、
それなりの1軍投手として活躍し始めた頃に
ようやく油が乗りかけ始めた頃に
FA権利の行使ですからね。
結果的には、
球界を代表するほどではないけど、
それなりのクラスにある投手が
安定した成績を
1年おさめたら即FA権行使!

という形になりました。


この野上のFA権行使は、
それなりのレベルにある十亀らも
FA権を得たら即行使をしやすくなる
環境づくり
のきっかけになった
のではないでしょうか。
確かに昨年の岸ロスは、
涌井の件も踏まえると、
エース級が抜ける衝撃を
チーム全員を与え影響が大きかったでしょう。
ただし、
そこそこの選手、それなりの選手から見れば
「一流の岸さんだからね。しょうがないよね
という空気になりやすいでしょう。
しかし、それなりの選手が
1年活躍を武器にFA権を行使した決断は、
「あの人がFA権を行使したんだから俺だって
そこそこの、それなりの選手に勇気を与え
赤信号、みんなで渡れば怖くない!の如く、
西武球団、みんなでFA移籍すれば怖くない!
という風潮を築くきっかけになりそうな気がします。


すなわち、今回の野上FA権行使は、
戦力ダウンという短期的問題のみならず
FA権を行使しやすい環境づくり促進という
中長期的問題につながる懸念が気になります。
その波紋は岸ロス時以上かもしれません。


そしてもう一つの最重要な影響要素は、
『お前なんか、評価する球団あるのか』
外部の話を聞きたいというのは
 どうぞ、というスタンス。』

というフロントからの愚言問題です。
真偽は定かではありませんが、
銀とのFA交渉でも
本部長様の愚言問題が挙げられていましたね。


このような愚言・愚行問題は
今に始まったことではありません。
例年、度重なる愚言・愚行の噂の報道があります。
昨年の岸ロスのときには、
「これからはライオンズ愛がある人だけで
 やっていくしかない
」と言った
馬鹿なフロントの人がいたという報道が。
もしかしたら、
そのような噂は真で無かったとしても
こういう噂の報道が
度重なること自体が問題
です。


交渉事は、主議題となる
金額の行方そのものが大きく響きますが、
所詮は人と人のやりとりですから、
愚言・愚行は当然ながらご法度です。
それが噂だけかもしれないけど、
その噂が流れることは、
当然、忠誠心低下につながります
調略するときはそれが基本です。
愚言・愚行は、自らの手で
自らの球団を調略しているのと同じですから。


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次は黒い球団が
過大の金額を積んできた問題です。
確かに今オフのFA状況は例年より不作傾向の中、
その唯一の目玉商品・増井について、
巨人がオリより高価条件を提示しながらも
オリに獲得競争で敗れたということも
大きく左右しました。
FA獲得が絶対的な命題になっている巨人にとって、
ドラフトで言えば外れ1位のような野上を
何が何でも奪わなければ、ということが
野上への過大評価につながったと思います。
オークションで言えば、
一発即決落札できるほどの高価入札額です。


黒い球団は本当に余計なことをしてくれました。
同じ奪っていくなら、
今期年棒の3倍増(3年4.5億円)ではなく、
倍増(3年3億円)くらいで奪って欲しかった
ですね。


すなわち、
今回の黒い球団の過大評価は、
そこそこの選手、それなりの選手に
FAドリームを与えてしまっ
ということになったと思います。
あの人があの金額なんだから、俺だって」と
そこそこの、それなりの選手に勇気を与え
みんなでFA移籍すれば怖くない!
という風潮を築くきっかけになりそうな気がします。


もちろん、
おまえのものはおれのもの、
おれのものもおれのもの
、という
ジャイアン理論を振りかざす黒い球団から見れば、
自分たちのためのFAルールですから、
FAドリームの布教は願ったり叶ったりです。


さて、そのようなFAドリーム
契約更新にも左右したおそれが。。。
今回の浅村の複数年を蹴っての単年契約問題。
もちろん、銀の単年契約問題も同様です。
※彼らは「それなり」ではなく
 「球界を代表する」選手ですが。


彼らが単年契約にした理由について、
銀は「もう一度、一からという気持ち。
文句言われない結果良い数字の複数年(提示)
をもらえるように
」とコメント。
浅村は甘えを持ってやりたくなかった。
あかんかったら、(年俸が)下がると思うし、
良かったら、また上げてもらえると思うので、
そこでプレッシャーをかけて来年もやりたい
とコメント。


これら彼らの気持ち真意であり、
きっと彼らはこの1年間を
その決意でやってくれる
でしょう。
また複数年契約については、
活躍できなくとも
金額が固定で保証されるメヒアの例
活躍をしても金額が上がらない秋山の例
ある意味で、
反面教師になっている面があったでしょう。
それ故に、自分自身を厳しく律し
単年契約で背水の陣の意気込みで
大いに活躍した上で
次年度の評価を上げていく決意でしょう。


浅村の場合、
以前は背番号3を欲しいと打診して
球団からまだ早いと断られ
しかし、それ以降、意識が成長してきて、
一昨年、球団から3番を打診されると、
逆にもう1年32番で頑張って
納得できる結果を出してから3番に!
自ら断って勝負師としての自覚
を示しました。
今回もそれに近い面はあることでしょう。


ただし、来年結果を出して
高い評価をオフにしてもらう
という野望まではいいのですが、
FA権があることにより、
FAドリームにより
その野望のリミッターが外れて
一気に上限を広げることになる
んですよね。
今回の契約更新で年俸は
銀が1億1千万円、浅村が2億1千万円。
来年活躍したとき、FA権利が無ければ、
銀は1億後半~2億、浅村は3億でしょうが、
FA権利があることにより、
金満球団により
銀は2億~3億弱、浅村は4億~5億弱まで
可能性は広がるでしょう。


すなわち、単年契約の意図は
来季に活躍するための決意の表れであり、
今年1年間は必死で活躍してくれますが、
FAドリームにより
その頑張りがどこまでも高くなる評価
につながる単年契約
と考えます。


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ところで、西武では恒例であるFA問題。
いつも思うのですが、
球界において、
FA権利を取得する選手は多いですが、
実際に行使する選手はそこまで多くありません。


でも、FA移籍が多いチームは
確かに球団の査定に問題があり、
貧乏だから、という大きな要因がありますが、
貧乏チームが最多でないことを踏まえると、
貧乏だけがその要因では無いでしょう。


下表は参考までに
過去5ヶ年における
FA権利取得者数、FA移籍者数を
また今年の総年俸を示したものです。
※総年棒は世間で言われている数字です。
 実際は裏契約もあるでしょうが、そこは含まれていません。
※今年2017年のFA移籍者数はまだ未定者も居ますので
 FA権行使者数になります。ポスティングは除きます


周知の通り、FA移籍者数は
総年棒が12球団で平均的な位置に居る
日ハムと西武が多い傾向にあります。
もちろんその要因は、
ハム西武では異なるでしょうが。。。


FA権利取得者数は2度目取得など
高齢傾向にある巨人が目立ちますが、
FA移籍者は巨人楽天がゼロ
ヤクルトも少ないですね。
またセ少・パ多の傾向もあります。
ただしソフバンは移籍者を3名輩出してますが、
必要な選手はがっちり残留で押さえて
流出するのはもう不要になった選手ばかり
というからくりはあります。


話をFA移籍者多しの西武に戻します。
少なくとも、
西武はFA権利取得者数が5~7人と
他球団よりちょっと少なめにもかかわらず、
FA移籍者数になると顕著に多くなります。
※ハムは2013~2014年に
 FA権利取得者数が多く移籍者も3名出しています。


この西武のFA流出傾向の要因は、
球団が貧乏になって勢いが衰退したことは大きい
です。
フロントはいつも『マネーゲームには負ける』
と思っているでしょうし、
それ故、他球団のFA権行使者の獲得も消極的です。


先日、公表された
180億円投資の40周年記念事業。
真面目な秋山のように
『(会社は)ライオンズがシンボルと
 あれだけ言ってくれる。
 あんな額の投資が簡単じゃない中でチームを
 強くしようとしてくれている。
 選手は意気に感じなきゃいけない。
と感じる選手も居るでしょうが、
180億円もあるなら、
少しは年俸の足しにしてくれよ!
という選手も居るかもしれません。
そう感じることは自然であり、
決して悪いことではありません。


ただ、FA流出傾向は
本当に金だけなんでしょうか?
お金が無い中で、
査定・評価のバランスは適切ですか?
フロント陣営は選手達を上から見ていませんか?
40周年記念事業で施設は良くなるでしょうが、
球団に残りたいという魅力はありますか?


一般社会でも見られるヘッドハンティング
を例に考えてみると、
中には給料が全てという金の亡者・野心家もいますが、
今居る在籍場所に残る魅力が無い中で
大金の甘い誘いが来ればその誘いに乗ってしまう
というのが基本じゃないでしょうか。
そしてヘッドハンティングを狙うときは、
今居る在籍場所に不満を持っている者を
調略することが最も効果的で基本的な戦略になります。


このFA問題について、フロントが
『マネーゲームになったら勝てないよ』
という考え方しか持っていなければ、
いつまでたっても解決できないでしょうね。


球団に残りたいという魅力が無ければ、
他球団が調略してくる隙
いくらでも与えることになり、
いいようにやられ続けていきます。


ちなみに、今回の野上移籍により、
西武からFAで流れた球団は
5人の巨人が最多になったようです。
片岡、脇谷(出戻り)、野上と
最近5ヶ年で急増しました。
巨人5人、ソフバン4人、
中日・オリ・楽天・ロッテ1人。


江川問題以降に双方が凌いでいた
かつての西武vs巨人の因縁も
地に堕ちましたね。
もちろん、それは貧乏からの衰退が大きく、
昔は、西武の財で対抗できていましたが、
頭も冴えてずる賢く、人心掌握も上手かったです。
例えば、
桑田・清原のドラフト時の駆け引きは有名ですよね。
桑田は表向き早大へ進学することにしており、
巨人は桑田獲得に保険をかけていました。
だから、桑田はドラ1でなくとも、
ドラ2でも獲得できる自信が巨人にはありました。
ドラフト前の巨人の狙いは、
清原と桑田の総取りだっただけに、
ドラ1に清原でくじ引き、
ドラ2又は外れ1位に保険をかけた桑田
でいく方針でした。
しかし、その情報を得た西武は、
とにかくその巨人の狙いを崩したいがために、
「西武が桑田をドラ1で獲りに行く」
という怪情報を流しました。
その結果、巨人は双方を失うことだけは
絶対に避けなければならないので、
多くの球団が手を上げて
確率の低い運否天賦のくじ引きになる清原を諦め、
まだ西武との1/2の確率になる桑田を
ドラ1で指名するという状況に追い込まれました。
しかし、実際には西武はドラ1に清原で行って、
巨人の清原獲得の芽を潰しましたね。


当時はそんな怪情報を流すなど、
金持ちというだけではなく、
ずる賢さを備えていましたね。
それが根本流でしょうが。
今は金も無ければ、馬鹿正直というか、
思うことは何でも発言
などと
対照的になっていますね。


で、当時の西武は桑田より清原が欲しく、
結果的に運良く獲得することができました。
ただし、西武の清原獲りは
あくまで運否天賦の状態でした。
しかし、西武の狙いは巨人の野望潰し、
巨人にいいようにやらせないにありました。
クラウン時代の江川問題で
苦汁を飲まされてからは、
様々なことで巨人に因縁をつけてきましたね。
例えば、江夏を巨人が獲るという情報を得たら、
高齢の江夏は下降線だったでしょうが、
江夏を飼い殺しにする覚悟で
強引に獲りに行きましたよね。
ただ、このときは巨人から
逆に怪情報をつかまされたかもしれませんが。


でも、現在となっては、
そんなかつての西武vs巨人の因縁は
過去の風物詩となって陰も残って無く、
今では巨人にやられっぱなし、
やられ放題
ですからね。
まあ今年の交流戦で
黒い球団を13連敗に陥れたことは
スカっ!としましたけどね。
まあオフになって、
その代償は大きかったかもしれませんが。