下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【ソフバン問題】天敵バンデンに関する記事があったが、昨年そのバンデンに奪三振ショーをやられた試合を思い出してみると。。。

天敵バンデンに関する記事がありました。

「超がつくほどの真面目」
科学の力を武器とする
鷹・バンデンハークの秘密
1/14(日) 10:44配信(full-count) 
  現在、オランダのエースに君臨するのは福岡ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手だ。来日から1軍登板後、元巨人・堀内恒夫氏の記録した初登板からの13連勝を50年ぶりに更新する無傷の14連勝を挙げ、衝撃デビューを飾ったが、活躍までの道のりは簡単なものではなかった。
  フロリダ・マーリンズに入団後、打撃が安定しないバンデンハークは自身の特徴である強肩を最大限に生かした投手への転向を決断した。その後、2002年から2012年の約10年間、主にマイナーリーグを転々とした。当然、バンデンハーク自身も悩んだが、両親を含め、専属トレーナーたちも大いに悩んだ。故障の多かった右腕を担当していた理学療法士は、オランダで行われている、とあるプロジェクトに最後の望みをかけた。
研究と野球の融合“Project FASTBALL"との出会い
 オランダでは、代表チームのスタッフに「サイエンティスト」という役職が加えられるほど、スポーツに研究が生かされている場面が多い。2013年には王立野球・ソフトボール協会(以下:KNBSB)主導のもと、「Project FASTBALL 投手のケガ予防を含めた速球を投じるフォームの研究プロジェクト」が始動しており、バンデンハークを担当していた理学療法士は、知人のサイエンティストにお願いし、実験をすることになった。約5か国語を操ると言われ、サムスン・ライオンズ時代にコーチをしていた門倉健氏が「超がつくほどの真面目、何時間でも投球フォームを見直している」と評するほどの
勉強家のバンデンハークも研究を快諾した。
  実験の前には、過去の怪我や疲労が溜まりやすい箇所などをふまえた上、協議を重ね、動作分析を実行。そして科学者による測定の結果、
バンデンハークは踏み出し足にかかる股関節の力が飛び抜けていることが判明。198センチ、105キロの巨体を踏み出し足である左足一本で支えていたことで、怪我のリスクも高くなり、故障につながっていたことが分かった。
  分析を担当したProject FASTBALLリーダーの教授はこう説明する。
 「彼は元々、特徴として・大きい(背が高い)・力強い・速い(球速)・うまい(技術)の4点を兼ね備えていた。それをうまく活用するためには、フォームを“変える”のではなく“生かす”ことが重要だ」
改善された投球フォームでスタイルを確立
 その後、
投球後にうまく力を逃がすことのできるフォームを考え、トレーナーと共にトレーニングメニューを改めた結果、徐々に改善。現在のスタイルを手に入れることができた。Project FASTBALLは現在、「Pitch Perfect」というインターネットサーバーを通した即時フィードバックシステムを開発。スリーブを装着することで、投球後、各関節の位置情報、速度、力などの情報を即座に接続されたデバイスに送り、投球を確認することができる。
  2018年からは「Project FASTBALL2」の指導も決まっており、引き続き怪我なく、速い投球を行うことはもちろん、2020年に行われる東京オリンピックで大きな成果を上げることが現在の最大目標となっている。しかし残念なことに、バンデンハークのように自ら自身の数値を測定してほしいと名乗り出る選手はほとんどいないことも現状である。
  日本にいるシーズン中でも、常にオランダ本国にいるオランダ代表首脳陣とは連絡を取り合い、状態の確認を行っているという。パフォーマンスに悩んだ際、心強い科学者たちに相談できるリック・バンデンハーク投手に来シーズンも注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」大森雄貴)
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まあ凄いですね、しか感想はありませんが、
とにかく、バンデンは西武の天敵の一人です。
対戦成績を見ると、
対ロッテ
 2試合2勝0敗 15回 防御率0.60
 被打率0.135、QS率100%、WHIP0.53
対西武
 5試合4勝0敗 31回 防御率2.90
 被打率0.204、QS率66.6%、WHIP1.00

対オリ
 6試合3勝1敗 37回1/3 防御率3.38
 被打率0.244、QS率66.7%、WHIP1.10
対楽天
 3試合0勝2敗 17回2/3 防御率3.57
 被打率0.246、QS率66.7%、WHIP1.36
対日ハム
 6試合1勝4敗 33回 防御率4.64
 被打率0.272、QS率50.0%、WHIP1.52

であり、西武はカモにされている傾向。
一方、ハムは打ち込んでいる傾向です。


まあ前述の記事はあんまり関係ありませんが、
その中で対西武戦における奪三振ショーに関する
下記の動画が組み込まれていました。
この日は、
ヤフオクでの7月18日のソフバン戦
先発のバンデンに
切れ味鋭いナックルカーブ
威力抜群のストレート
5者連続を含む11奪三振をやられ、
そのシーンを集められたものです。


思い起こせば、やられた中でも
忘れられぬ試合の一つでしたね。

《THE FEATURE PLAYER》冴えたナックルカーブ!! Hバンデンハーク 圧巻の奪三振ショー!!


この日は動画にある通り、
真っ直ぐナックルカーブ
タイミングも狂わされまくり、
翻弄されまくり、

三振の山を築きました。


このとき、ライオンズは
4回表の最初に円陣を組みました。
その円陣で何が話されたかはわかりませんが、
FOXスポーツの中継ではこんなやりとりが。
アナウンサー
 「円陣中の指示が
  『積極的に打って行きなさい』

  というものだったら、
   バンデン側から見ると
  どうなんでしょう?」
解説者・柴原洋氏
  「助かりますね。
  どんどん打って欲しいですね。
  球数が増えずにイニングが進むので」
と回答。


で、4回表に源田が
 ファウルで粘っていたとき、

解説者・柴原洋氏は
 「ここ(フルカウント)から
 粘られるのが嫌ですよね。

  前に打ってくれる方がマシ。
  そう飛ばないから。
  打ってくれた方が助かる。」
そして粘って四球で出塁した源田に対し、
解説者・柴原洋氏は
 「こうやって粘られて四球で出て
 足の速い源田選手なので、
  揺さぶりをかけてくるだろうから、
 そういうので
 (バンデンが)リズムを崩す
 というのが出てくると思うのでよね。」


しかし、結果はその後も三振の山を築き、
6回二死まで出塁はその源田の1与四球のみ。
ちなみに、この日にスタメンで
三振しなかったのは源田くらいでしたね。


その円陣を組んだときも、
相変わらず
『積極的に打って行きなさい』
『甘い球が来たら必ず打て!』
くらいしか言ってなさそう

という感じでした。


西武にとっては、
このように苦手なカーブを使いつつ、
翻弄される天敵は多くいます。
武田に関しては、不振だったから
そこまでやられませんでしたが、
基本的に似たような天敵の一人です。


バンデンの球種については、
 ストレート  :約56%
 スライダー  :約21%
 カーブ    :約21%

 フォーク   :約2%
 チェンジアップ:約1%


キレのある変化球を織り混ぜるので、
打つ方も翻弄させられて
球威のストレートもさらに活かされます。


ロッテを相手したときなどに
元気のある前半は
ガンガンにストレートを投げ、
疲れてきたら
変化球で巧みにかわすとともに、
緩急使ってストレートも活かす
という投球パターンも見られたりします。
途中で狙い球が変えざるを得なかったり
する場合もあります。


でも狙い球も絞らねば
カーブなの?ストレートなの?と
あっち向いてほい!
こっち向いてほい!状態で
翻弄されて手が出なくなります。
まさにその奪三振ショーは
もう完全に翻弄されていました。


よく西武では
『甘い球来たら打て!好球必打!』
という指示で無い指示をされています。
確かに『好球必打』は大事であり、
好球を積極的に打っていくことは
相手も手が抜けないので嫌がってきます。
また一線級の選手に育っていくには
その好球を見抜く力も必要になります。


ただし、
この一線級のクラスや
天敵らが相手になると、
西武打線に対して自信があるから
甘い球なんてそんなに来ません。
チャンスだってそう多くはありません。
しかし、そうだからといって
「しょうがないね」と
負けていいわけではなく、
そんな中で
鷹などを打ち崩していかないと
王者に勝てず優勝はありません。
相手は一線級であるため、
そう簡単に崩れませんから、
少しでも相手が嫌がることをしながら、
相手のリズムを切り崩していかないと。


そういえば、上記の7/18のソフバン戦では、
こちらの先発が野上であり、
その野上が3回まで好投していました。
そのため、4回裏になると、
ソフバンの方も円陣を組みましたね。


このときFOXスポーツの解説者は
低め低めを打たされているので
 ゾーンは上げていかないと。
  少し抜けてきた球は
 積極的に打って良いよ

とかを話しているのでは、
と言っていました。
もちろん、その円陣中に
実際、何を話されたのかわかりませんが。


で、この4回裏には、
先頭の高田にソロ右本を被弾し先制を許し、
次の柳田に左二塁打を打たれ、
その後、一ゴロ、遊ゴロの間に三塁へ進まれ、
中村晃に左二塁打タイムリーを打たれ
先制2点を献上しました。


結局、このイニングは
スライダー、フォークの変化球を
打たれていました
ね。
特に高めスライダー
沈みきらないフォーク痛打されました。
まず先頭の高田は
 高めに抜けたスライダーソロ被弾。
 柳田には沈みきらぬ
 外角フォーク初球
流され左二塁打。
 内川は一ゴロで処理しますが、
  外角高めに抜けたスライダー流し打ち。
デスパはフォークを引っかけますが、
中村はストレート低めはカットで逃げ、
  柳田と同じ
 沈み切らぬ外角フォーク流され
 左安打タイムリーでもう1点失点。
松田は強引に引っ張ったので
 引っかけ遊ゴロで終わっていますが、
 ここも沈まぬ外角フォーク
 狙い打たれました。


野上も一度打たれ出すと、
リズムが狂ってしまい、
2点で抑えるのが精一杯。
このイニング、下手をしたら
もっと大量に失点してもおかしくなく、
次の5回裏も
先頭に与四球→送りバント
→タイムリーで手堅く1点を失いました。
  
この日は4回表裏で
双方が攻撃前に円陣を組みましたが、
その結果は天と地の差が露呈され、
勝負を決する分かれ目
になりました。
もちろん、その差については、
バンデンと野上の実力差が要因
当然ながらあるでしょうが、
それだけではないのでは?
という気もします。


円陣を組んだ時に
双方でどんな指示が出されているかは、
実際のところ、わかりませんが、
そのときの指示、戦術、作戦内容に
こちらと、あちらで差があったこと
も左右したような気がしてなりません。
好投中の相手投手のリズムを
どうやって崩すか?

戦術面でその有無の差が露呈された
気がしてなりません。


そのようなところが
ソフバンからカモにされている
要因の一つになっているかもしれません。
もちろん、カモにされる要因は、
それだけではないんですが。。。


嗚呼、首脳陣に
本当のID野球の申し子が欲しい!!


ちなみに
バンデンは日ハムにやられています。
6試合登板してそのうち5試合で
ソフバンは負けており(自身は4敗)。
そのうち札幌での4試合を見ると、
先制された又は逆転された場面では
全て俊足な西川が絡んでいる状況でした。
4/13では西川が先頭で出て1回にハムが先制。
5/26はソフバンが初回から3点を入れるも、
 3回裏に先頭西川のヒットから5失点で逆転。
7/9は8番を与四球で出し、9番がバントし、
 次の西川がタイムリーで先制。
8/30は1回に先頭の西川が与四球で出て
 次の松本がタイムリーで先制。
なお、このとき松本のコメントは
「右方向へ打ってランナーを
 進めることだけ意識して打席に入りました。
 結果的にいいところへ飛んでくれました。」


バンデンの場合、
クイックがあまりうまくありません。
西川が出塁すれば、
投げにくくなってリズムを崩す懸念はあります。
そのあたりなら、
機動力に優れる西武だって
すぐ活用できる話ですけどね。


ただ西川はバンデンに対して、
7/9にタイムリーを放っているように、
15打数7安打、打率0.467と得意にしてました。
まあ秋山だって
15打数6安打、打率0.400なんですけど。
バンデン自身が
右打者より左打者に打たれていますから、
源田も打率はチームの中で上位です。
(銀も打っていますが)
※右打者:打率0.203 、OPS0.578
     (出塁率0.245、長打率0.332)  
※左打者:打率0.258 、OPS0.730 
     (出塁率0.338、長打率0.392)
  
ただ、続かない、つながらないんですよね。


ところで、
西武はソフバンの先発投手のほとんどに
抑えられています
が、成績を見ると、
彼らも打たれている球団はあるんですよね。


東浜だったらロッテに打たれており、
千賀だったら楽天に打たれる傾向。
武田は昨年が不振だったので
昨年は参考外として一昨年を見ると、
武田はハムやロッテに打たれ傾向。
その前の年(2015)は
ロッテ、オリに打たれている。


ソフバン主力投手攻略には
他球団が打ち込んでいる試合
きちんと研究して参考にしたいですね。