①高木、もう古巣と対決。思う存分、抑えて下さい!本番は開幕2日目から週後半組に入るか?現時点で想定される今年のローテを勝手に再整理。②山川穂高が人生をかけて手に入れたもの。フルスイングに隠された繊細さと覚悟。
①高木、もう古巣と対決。
獅子軍団ご一行様は、
すでに帰玉しており、
明日は、メットライフドームで
巨人とのOP戦です。
そこで西武のG戦先発は高木勇であり、
早速、古巣との対決ということになります。
前回、高木勇当番日に
野上も先発していたので、
高木VS野上の対決も面白そうでしたが、、、
実現しませんでした。
西武・高木勇、古巣封じで開幕2戦目決める
17日巨人戦
3/16(金) 11:01配信(西日本スポ)
古巣封じで決める! 西武の高木勇人投手(28)が17日の巨人とのオープン戦(メットライフ)に先発することが15日、決まった。西武から巨人にフリーエージェント(FA)移籍した野上の人的補償で加入。古巣との初対決で好投すれば、開幕2戦目となる31日の日本ハム戦(札幌ドーム)の先発に当確ランプがともる見通しだ。
昨年12月の入団会見で「野球を始めてから、巨人を倒すのが夢だった」と意気込んだ右腕は、9日の楽天とのオープン戦(倉敷)に先発して5回1失点にまとめた。同じく開幕ローテ候補の多和田は17日のイースタン巨人戦に先発。現時点では1軍の試合に先発する高木勇の評価が高い。
巨人戦で2試合続けて安定した結果を残せば、移籍1年目から開幕ローテの一角を占めることになる。17日は本拠地メットライフドームでの今春初戦で、新天地のファンに存在をアピールする絶好機にもなりそうだ。
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まあ明日の高木勇には、
古巣を相手にピシャりと抑えて欲しいですね。
上記記事できになったのは、
高木勇が開幕2戦目となる
31日の日本ハム戦(札幌ドーム)の先発候補に。
それはそれで良いんでしょうが、
交流戦が始まるまでの4~5月の日程は、
週前半にソフバン戦が、
週後半に楽天戦が偏っていることから、
そのことを見据えて先発陣を配置する必要
でしょう。
現時点の先発候補は(今後、修正含む)。
雄星、十亀の2トップ
ウルフ、カスティーヨ、
多和田、上記の高木勇、武隈あたりが第一集団であり、
光成や泰雄、その他若手らが第二集団から
先発入りを虎視眈々と狙っています。
まず開幕投手の雄星は
自動的に週後半ローテに組み込まれ、
交流戦終了まではソフバンとも対決せず
ということに。
またウルフについては、
実力面では十分計算通りに使えるくらい
No2を争う上位にいますが、
高齢であり、昨年も後半バテてたことから、
休みながら(登板→抹消の繰り返し)使いたく、
過渡期になる秋季でもっと詰めて使い、
ウルフの能力を安定して発揮させたいです。
4~5月については、
中6日にこだわらず、間隔を開けながら、
ソフバンの3カード全てに登板させたい
ですね。
またカスティーヨについては、
まだ経過観察が続きますが、
先日、一応、ソフバンを抑えたことから、
ソフバン戦を含む週前半ローテ入り
でしょうね。
ただし、郭俊麟もデビュー年の早々に
本番でソフバンを抑えていていましたが、
結局、ダメでしたね。。。
その郭俊麟パターンにならぬことを祈って。
で、十亀、多和田、高木勇、武隈の中で
ソフバンが偏る週前半ローテの残る席に誰を?
まず普通に考えれば、
週前半、後半の差をあまりつけないようにするため、
週前半は雄星を、週後半は十亀を中心に
組むことが挙げられます。
しかし、昨年の十亀については、
右打者被打率0.284、左打者被打率0.271と
打者の左右別に大差はありません。
鷹戦:16回2/3 防御率5.94、1勝2敗
QS66.7%、被打率0.313、WHIP1.80
鷲戦:30回1/3 防御率1.78、3勝1敗
QS60.0%、被打率0.239、WHIP1.19
やはり十亀については、
松田などが大の苦手であり、
逆に松田らは十亀に自信がありますから厄介。
それ故、左打者が多い鷲軍団ですが、
十亀自身が左右に関係なく鷲を抑えています。
楽天戦を含む週後半ローテ入り
の方が良いと思います。
あとはチームの中でも、比較的
ソフトバンクを抑えている方の武隈。
鷹戦:11回1/3 防御率3.18、0勝0敗
被打率0.200、WHIP1.06
やはりソフバン戦を含む週前半ローテ入り
でしょうね。
ただし、武隈は、久々の先発ですから、
スタミナ面が課題として残っています。
当面慣れるまでは、
第二先発も必要でしょうか?
これでソフバン戦(週前半)に関しては、
ウルフ、カスティーヨ、武隈と
3人挙げましたが、
ウルフに関しては、
ソフバン戦中心で休みながら使いたいので、
ソフバン以外の週前半にもう1人必要です。
その1人に高木勇と多和田、どちらを選ぶか?
です。
そのうち、多和田は鷲戦が微妙ですからね。
鷹戦:11回2/3 防御率3.86、0勝0敗
QS50.0%、被打率0.244、WHIP1.54
鷲戦: 9回 防御率6.00、0勝0敗
QS50.0%、被打率0.317、WHIP2.00
右打者被打率0.232、左打者被打率0.282
それを考えると、多和田は、
4人目の週前半ローテ組みでしょうね。
となれば、残る高木勇は
週前半ローテに入ってきます。
それ故、上記報道にあったように
高木勇を開幕2戦目となる31日ハム戦に
先発させることは良いと思います。
まあ初物効果を効かせて
ソフバンに当ててみたいところはありますが。
ただし、高木勇は、昨年、
右打者被打率0.143、左打者被打率0.282
でしたから、
左多き鷲軍団にどう挑むか?が課題と思います。
以上より、
現時点の交流戦前のローテ案については、
◇週前半組
多和田、武隈、カスティーヨ
ウルフ(鷹戦中心)
◇週後半組
雄星、十亀、高木勇
と勝手に考えてみました。
以前、整理したローテ案と比べて、
平井を先発から外し、
高木を週後半に編入させて
カスティーヨを追加して週前半に、と
先日の案から見直しました。
↓↓↓先日の先発ローテ案
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②山川のフルスイングに
隠された繊細さと覚悟。
山川に関する興味深い記事が
ありましたので、掲載します。
山川穂高が人生をかけて手に入れたもの。
フルスイングに隠された繊細さと覚悟。
3/16(金) 11:31(ナンバー)
もし何か悩みやストレスがあるなら山川穂高のホームランを見ればいい。そう思わせる爽快感が彼の描く放物線にはある。愛嬌のある顔と恰幅のいい巨体で硬球をゴムまりのように飛ばしてしまう。まるでアニメの中から飛び出してきたような非現実性がある。
ただ、その豪快なホームランが、実は己の弱さや現実を直視したところから生まれたということはあまり知られていないのかもしれない。
絶望が出発点だった。沖縄生まれの飛ばし屋は宜野湾の中部商、岩手の富士大と順調に白球をかっ飛ばし、'14年にドラフト2位で西武ライオンズに入った。天性の明るさを持つ「うちなーんちゅ(沖縄人)」は白とブルーのユニホームに意気揚々と袖を通し、周りを見渡してみて、はたと気付いた。
「中村(剛也)さんがいて、開幕してすぐにメヒアが来た。年俸4億と5億の人と比較されるわけですよね。ホームラン王獲っている人より、外国人助っ人より打たないと僕は出られないわけですよね。これはハードル高いな、と……」
それでも何とか2年目の開幕一軍メンバーに入った。開幕戦も、2戦目も、3戦目も、ベンチ裏で代打に備えて素振りをしていた。今か今かと待っていたが、お呼びはかからなかった。そして、4戦目にこう言われた。
「チーム事情だから二軍に行ってくれ」
まだ、手も足も出ずに空振り三振した方が諦めがついただろう。打席に立つことすらないまま荷物をまとめて球場を去る時、現実を悟った。
「先発投手を登録するためだったんですけど、その時に『ああ、俺いらないんだな』って思っちゃったんですよ。何しても無理だなと思っちゃったんです。それからは一切気持ちが乗らず、二軍でもあまり打てずに減俸されて……。でも、どこかで言い訳していたところもあったんですよ。中村さんがいて、あんなにいい助っ人がいるから、どんなに頑張っても出られないって」
恐ろしい視線の中で放った2ラン。
抜け殻になった山川のバットに再び何かが宿り始めたのは4年目を迎えた昨年7月のことだった。その日一軍に呼ばれると、早速、2点ビハインドの8回2死二塁の場面で代打として送り出された。バットを握り、打席へ向かう背中にベンチの視線が突き刺さっていた。この時、山川は絶望よりさらに恐ろしいものを背筋に感じたという。
「これ打てなかったら、クビだなと思ったんです。ああ、やっぱり山川はダメだったと思われて、それで終わりだなって。それまでは頑張っていれば結果は後から付いてくると思っていたんですが、結局、そういうことではなかった。誰も助けてくれない。だから、あの打席は結果を出しにいきました。極限の重圧を自分にかけていました」
人生をつかみにいったフルスイング。打球は右中間スタンドへの同点2ランとなった。ベースを一周して「ふーっ」と深く息をついた山川の手には、この世界で生きていくために必要な感触が残っていた。
人生の淵を覗き込み、そこから生まれたフルスイングは自分の原点になった。いつも、試合前のフリー打撃で山川はまるで宇宙まで飛ばそうとするかのようにバットを振り抜く。
「そんなに振らなくても、お前なら当たればホームランになるよ」
周りからそう諌められるほど、めいっぱい振るのには繊細な理由がある。
「フリー打撃は遅い球を投げてくるわけですから、センター前に打つのは簡単なんです。でも120%で振ればミスショットも多くなる。難しいことをやることで、自分の可能性を広げられるんです。それに相手投手も見ている。だから、他チームの誰が見ても『山川、えぐいな』って思わせないといけない。それが後々、大事になってくるんです」
みんなの目に焼き付けるのは「フルスイングの山川」だが、じつは朝も、ナイターが終わった後の深夜も、誰も見ていない室内練習場ではマシンを相手にきっちりとセンター返しを繰り返す。つまり「もう1人の山川」がいて、こうしてフォームの崩れを修正しているのだ。
「困ったら初球から全力で振る」
そして、家に戻れば昨年入籍した元ソフトボール選手の妻に時々、スイングの動画を見せて、気づいた点を指摘してもらう。それが終わると、愛妻とは別々の寝室へ……。
「僕、意外と神経質でちょっとした音でも起きちゃうんですよ。シーズン中は体調のことを考えて、そうしています」
この愛すべきホームラン打者の前には、今年も高いハードルがそびえている。中村も、メヒアも依然として“壁”であることに変わりはないのだ。ただ、その壁に向かっていく山川の姿にはかつてのような絶望の色はない。
「何やっても打てる時ってあるし、逆にどんなことをしても打てない時もあるんです。ただ、そこでブレないものがあるかどうか。僕はフルスイングに戻ります。とにかく初球から全力で振る。困ったら、そこに戻るんです」
豪快なだけじゃない。弱さや繊細さ、そしてそれを乗り越える覚悟がつまったホームランなのだ。そう思うと、メットライフドームに描かれるあの放物線は、また違った感慨を帯びて見えてくる。
(「ライオンズの伝統を受け継ぐ者たち」鈴木忠平(Number編集部) = 文)