下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

ライオンズにおける来年の戦力は?(その2)【捕手編】

日本シリーズ、
大谷くんが打たれましたね。
まあ日ハム打線が広島投手陣を
打ち込めなかったのも大きかったですが、
広島は強いですね。


ホームランもあったけど、
スクイズ失敗しても、ダブルスチール。
とにかく流れを相手に渡さない攻防。


このまま広島が勢いに乗るのか?
ただ、日ハムもこのままではないかも?


緒戦こそ、日ハムも大谷で敗れて痛手だけど、
相手をじっくり見た緒戦だったと考えれば、
前向きに戦えるはず。


レベルの高い見応えのあるシリーズ
になるといいですね。

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さてライオンズの来年の戦力について、
投手編に続き、捕手編を整理してみました。


西武球団は、今回のドラフトで
新人を採らない選択
をしました。


森を捕手として使うことの意思表明なのか?
いずれにしても、
下には頭打ちの中田、藤沢しか捕手がいなく、
2軍まで見据えてチーム全体として
捕手不足という課題は浮き彫りになっている状態。
2軍の試合では、足りないときは、
駒月に捕手をやらせるのか?
それとも熊代にやらせるのか?


その課題に対しては、
もし中田や藤沢が故障等で2軍の試合で不足したら
駒月や熊代に捕手をやらせるほかないでしょう。


おそらく今年やったように、
森や岡田を1・2軍の親子ゲーム出場
ということで凌ぐつもりなんでしょうが、
猛暑日にそれをやらせることだけは避けて欲しい。


昼間に炎天下の第二球場で頑張り、
夜間に蒸し風呂のドームで頑張り、
なんて、ありえないですよ。


疲労が貯まり試合で成績を落とし、
不調モードに陥るだけではなく、
熱中症でマジで死にますよ。


春秋のそれほど暑くないとき、
もしくは蒸し暑い球場環境を改善したとき
ならいいですが。


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さて、本題となる
捕手陣に関する最大の課題については、
森を捕手として使うべきか?
それとも、使わないべきか?


今年の森は、当初は捕手練習を重ねていたが、
キャンプ中に捕手で行くことを諦め、
開幕1軍を果たすが、打撃練習不足で不振。
一旦、下に落ちて交流戦で復帰。
ただ、チームも下降線となり、
また株主総会でも指摘されたことから、
「超打撃力オーダー」の一環として
お盆以降、森がスタメンで
マスクをかぶる機会が増えました。


本人は捕手の大変さを知り、
一時期「捕手はしたくない」と
ボヤいてましたが、
今年、捕手として光成と組み始めたころには、
「光成と一緒に侍Jでバッティリーを組む」
一生懸命に頑張っていました。


その結果について、
まず捕手としての役目については、
頑張っていたけど、散々な場面も多かったです。
でも、これは経験が浅すぎるのだから
やむを得ないでしょう。

ただ何故か多和田とは馬が合っている?


一方、打撃についてはです。
交流戦以降で成績を集計すると、
捕手をやってないとき
 252打席(222打数)
 64安打 33打点 7HR 57三振
 打率0.288 出塁率0.365 長打率0.441
   OPS0.807 三振率0.257
捕手をやっているとき
 91打席(82打数)
 29安打 9打点 2HR 21三振
 打率0.354 出塁率0.480 長打率0.512
   OPS0.930 三振率0.256


確かに打席数が①②で異なるので
単純に比較するのは乱暴ですが、
三振率こそ①②であまり差が無かったものの、
打率、出塁率、長打率、OPSと
②捕手をやっているときの方が良かった。
特に打率、出塁率が上がっている。
ただし、HRは通年で出ていなかったが
②の方がもっと出なくなっていた。
(本人もHRはあまり意識しなかったからかもしれないが)


これだけ見ると、
「捕手としても打撃力はそこそこ大丈夫そう」
と思われます。
辻監督も
「シーズンは1軍で(捕手で)出て、
   そこそこ打ってる。心配はしていない。」
とコメントしています。


本人も「捕手をやって打撃力が下がった」
と言われたくなく、
打席でも集中力を切らさず、頑張ったんでしょう
(逆にライトのときは安心して集中力切れてた?)


印象的な打席が、8/31のソフバン戦で、
サファテから打ったサヨナラ逆転打ですね。
このとき、「最終回に守りでミスしてしまったので、
絶対取り返そうという気持ちで打席 に立ちました。
割り切って、まっすぐ一本で、三振しても
オッケーくらいの気持ち
で打席に立ちました」
とコメントしています。


「開き直り、あまり考えずに打つ
これが彼のいいところでもあるし、
天才的な打撃センスを示すところでもあります。


森は昨春に、打撃について、
 「配球とかはよくわかりませんけど、
 甘い球は減ったと思います。
 それでも打てるのはなぜか?
 とにかく来た球を振ってるだけです。
 狙い球? 特にないです
とコメントしています。


それだけ森は天性で打っており
その打撃能力は、
歴史的にも希少な非凡、
天性的な才能に優れたもの
であり、
打撃に専念できる環境下なら、
三冠王になる資質を備えている
と思います。


ただし、彼がシーズン後半で見せた
集中力を切らさないこと、
また本来持っている才能に基づき
あまり考え込まずに打つことが必須条件です。


では、逆に終盤でライトを守っているときは
集中力がなく、打てていなかったです

なら、やはり捕手の方が良かったのか?


今は捕手としては、久々のポジションなので
初心者的な扱いでガムシャラ1年生の立場であり、
かつチームがBクラス低迷中で消化試合だった
というのも大きかったでしょう。


(来年に限らず、将来において)
初心者枠を脱しなければならない立場
(チームの主戦捕手)になったとき、
消化試合ではなく、優勝争いをするような中だったら
通年で集中力を欠かせず、考えずに打ち込めるか?


今は1年生のような感じだから、
悩むにしても、その悩みも漠然としていているから、
ガムシャラにやるので精一杯の状態でしょう。
(わからなすぎて、どこを質問していいかがわからないレベルみたいな)
おそらく引き続き捕手をするようになれば、
捕手力は今年より向上するでしょう。
(ただしEランクからDランクくらいの成長かもしれないが)
その分だけ、悩むところも増えてくるだろう。


チームの要となる捕手の役目を踏まえれば、
チームの勝ち負けが賭かる中なら
リード面などで真剣に悩むところが
出てきて当然です。
(逆にそれが無ければ
 チームを背負う捕手として失格です)


やはり捕手を続ければ
今後、背負うもの、背景や立場は
今までと違ってくるのは必須である。
気楽にできるライトとは
わけが違う。


また、今まで配球なんか考えずに
打席に入っていたのが、
捕手で成長することにより
配球に対する持論がある程度できてきて、
逆にあれこれ悩み始めるかもしれない。
※まあ逆に配球を考えて打つことも重要ですが。
 木村文などはその点が不足して頭打ち。


そのとき、彼は打撃面で
捕手の役目のことを忘れて
考えずに打ち込むこと
ができるか?
そして、故障の危険性が高い捕手で
故障無く通年で
活躍することができるか?


多分、捕手を続けても
辻監督の言う「そこそこ」打てる捕手になるだろう。
でも、彼の打撃面の非凡な才能を考えたとき、
「そこそこ」でいいのだろうか?
チームが彼にどこまで求めるかはあるが、
本来なら「がんがん」打てる逸材である。


やはり、気楽なライトの方
打撃に専念でき、故障する確率も低いことから、
「がんがん」打てる選手になる可能性が高いのでは?
と思いますが。。。


また彼の場合、肩は強く、身体能力も高いので
意外とライトに適性があること、
1軍で実戦を重ねれば問題ないこと
は今までが示した通りだと思います。
(捕手では2軍での下積みが必要だけど)


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一方、肝心要の課題でもある
彼の捕手としての適性
どこまで成長することが
できるのだろうか?


野村氏は「天才打者は捕手に向かない。
大成しない。なんでも打てるから、
打者の嫌がるリードに思考がいかない
という考えを持っているようです。


以前、巨人の阿部に対して
打撃型の捕手は
 投手に対する配慮が足りない
とも言っていた。
(ただし、今では阿部の成長を認めてるみたい)


そもそも、森は配球を考えるのが、
理論立てて心理的要素も踏まえて考えていくのが
あまり得意に見えない
ですけどね。
さすがに野生の勘では捕手は勤まりません。


また西武~中日で大活躍した和田氏について、
捕手から外野手にコンバートを決めた
当時の監督・伊原氏は、コンバートの理由を、
キャッチャーは良くも悪くも
 腹にイチもつある人物じゃないと成功しない。
 過去の名キャッチャーを見てください。
 野村克也さん、森祇晶さん、伊東勤、古田敦也
 そこへ行くとベンちゃん(和田)は
 人が良過ぎてバッターの雲をかいたりできない。
 つまり性格的にキャッチャー向きではない
 判断したんです。ただし、バッティングには
 光るものがあった。足も速かったし、 これは
 外野手向きだと。


森の場合、人が良過ぎるかどうかはわかりませんが、
上記のような名捕手みたいな
「ずる賢さ」に優れたタイプ
にもみえないです。


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やはり森は、
捕手に必要なずる賢さがあまり見られないが、
和田氏以上の非凡な打撃の才能を有し、
三冠さえも狙える器である

それだけに、
がんがん打てる歴史的な名選手
になってもらいたいところ。


捕手を続けていくと、なんか、
そこそこ打てるそこそこの捕手
で終わりそうな不安
があり、
もしそうなったら残念であると思う。
(良くて里崎氏くらいのレベル?)


そう思うと、
やはり捕手をやらせるより、
気楽なライトやDHで
打撃に集中させて、
がんがん打てる

歴史的な三冠選手
に育てて欲しいですね。


とは言っても、
どうせ球団は捕手をやらせるのでしょう。
それなら、
次のことを徹底して欲しいですね。


【捕手・森の育成方針(案)】
◇他のポジションはやらせず捕手で専念させること
◇修業期間として来年1年を見据えること。
 長期的かつ継続的に育成すること。
◇捕手というポジションは、他と異なって難しく、
 今の森の捕手技術のレベルを踏まえると、
 投手の育成にも影響を与えること
 彼の捕手技術のレベルアップを踏まえ、
 2軍で長期的、徹底的に経験を積ませること。
 ※1軍の試合で彼を使えないのは痛いが、
  目前の得を捨ててそのリスクは覚悟すること。
 ※本人もストレスがたまるだろうが
  捕手としての自覚下積みで耐える覚悟
  持たせること。
  (彼に日の目を見ない下積みが耐えられるか)
◇ある程度技術が向上し、1軍で出場する場合、
 当面はベテラン投手とバッテリーを組ませること。
 (岸、牧田、野上あたり)
 ※捕手としての成長はベテランと組むことが効果的
◇捕手の場合、試合中いろいろと考えて臨む
 ことになるので、打撃力の低下は黙認すること。
◇捕手出身の森専用コーチを用意し、
 ワンツーマンで指導する
こと。
 ※星コーチが適任です。



                   つづく