下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

2軍戦であるが、イップス状態であった郭俊麟が『7回準パーフェクト(巨人戦)』という好投をするまでになってきた。よく頑張っていると思うし、表情が明るくなってきたのが本当に良かったと思う。で、1軍で試してみたい気持ちはわかるが、それでいいのだろうか?好投した巨人戦を観てみると、致命的な懸念材料をまだ残している可能性が考えられます。本人のためにも慎重な対応を願う。

獅子軍団は、目下、
ハムに6.5ゲーム差、鷹に9ゲーム差をつけ
リーグ優勝へ向けて順調に階段を昇り詰めています。


ただし、現在の先発陣については、
雄星、多和田、榎田
今井、ウルフ、十亀と名が挙がりますが、
6名いるかいないか、と
カツカツ状態の駒数であり
駒数不足問題が懸念されそうです。


しかも今井は故障持ち、
ウルフは疲労しやすい松坂世代
十亀はまだ状態が怪しい感じ、
榎田過去に肩をやっていますから、
たまには息抜きも必要、
雄星も今年は何か厳しく、
肩の回復云々という話もありました。
無理を言って抑えてくれる計算が立つのは
多和田くらい
ではないでしょうか。


上記以外では、
ファビオ、光成、高木勇、誠などが想定されますが、
ファビオに関しては負傷療養中であり、
光成は今の実力では厳しく、
できることなら来年の顕著な覚醒のために
今はそのための修行に専念させたいところ。
(やはり光成は特別扱いにしたい)
実力的にグレーですが、
高木勇、誠らを試しながら使うしかないでしょう。
ただし、は抹消されましたが、
ハム戦で打たれた後に
ベンチへ戻ってきたときの様相が
「やっぱり俺はダメだ」感満載で心配
ですね。
確かに実力はまだ足りないけれども
本格化の兆候も見せているのだから
前進しているので、めげずに這い上がって欲しいです。


そこで、ファームの方では、
『郭俊麟、2軍巨人相手に
 7回準パーフェクト』
という明るいニュースが飛び込んできました。


2軍戦でゲレーロらが居る巨人を相手に
7回無失点、被安打1、奪三振8
毎回三人で抑える好投でした。
(被安打後は二ゴロ併殺)


一応、2軍とは言え、
この結果は一考を要すべきものであり、
まぐれではできぬものです。
ちなみに、イースタンでは
巨人は首位に立っており、
打率、出塁率、長打率、打点でトップ。
選手についても、
本塁打&打点の二冠トップの和田
打率トップの松原なども居ます。
またゲレーロも、
2打席連続ホームラン
などを打っており、
本音は
「1軍で使わないなら中日に返してやれよ」
というところです。


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もし、郭俊麟が1軍で活躍するようになれば
(先発、中継ぎ問わず)

今の台所事情を踏まえると、
チームにとってものすごく助かる話であり、
うれしい話です。
当然『2軍巨人相手に
  7回準パーフェクト』なら
1軍で試す価値
は生じてきます。


郭俊麟は入団以来、注目もしてきた選手なだけに
(カミさんがお気に入り選手の1人なので)
できることなら、
活躍して欲しいという希望はあります。


でも、郭俊麟が本当に1軍で
安定して活躍できるか?
と問われれば、
正直、可能性は薄いかな、
というのが個人的な見立てです。


というのも、その要因は
投球技術云々というよりも
メンタル面の問題(イップス)
が大きく懸念されてきた
からです。


昨年は肩の不安により未登板だった
ということが言われており
確かに入団前に肩を負傷しただけに、
肩への不安はあり得る話でしょう。
しかし、
登板を予定すると、
原因不明な体調不良を急に発症して
登板ができなかったのも事実
です。
そこで今年、郭をサポートするために
許銘傑が投手コーチとして加入しました。

 
  西武はすでに左腕用の二軍投手コーチとしてOBの杉山賢人氏(48=前台湾・ラミゴ)の招聘を発表しているが、右腕用となる許氏に求められる最大の任務は同郷の台湾人右腕・郭俊麟(カク・シュンリン)投手(25)の再生となる。
 チーム在籍3年目となる今季、郭はWBC台湾代表として初戦のイスラエル戦、3戦目の韓国戦に登板するもいずれもKO降板。その後、所属する西武に合流後も
原因不明の不調を訴え一軍はおろか、二軍でも登板機会のないまま3年目のシーズンを終えていた。
 チーム関係者は「 内向的な性格のシュンリンには通訳以外に技術的、精神的にケアできる存在の人間がいた方がベター」と心配していたが、7年ぶりに古巣復帰する同郷の先輩は心強い存在となりそうだ。


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 3年前、来日してすぐに2勝目を挙げた
ソフトバンク戦後のインタビュー
では、
ホークス相手で、怖かった?
の問いに対して、
 『正直、ちょっと怖かったです』
と答えておりました。


前述にもあるように
もともと内向的な性格であり、
2年目に入るときは彼女とも別れたようで
ロッテのチェンなど友達がいるだろうが、
NPBで打ち込まれる中、
怖くなる一方だったかもしれません。


しかも、一昨年は
「2度の危険球退場」
ということもありました。
4月23日の楽天戦で川本に、
9月8日のロッテ戦で清田
頭部死球を与えてしまいました。
しかも、清田の時には、
郭の仕草が謝らずに尻向けてしまい、
さすがに当然ながら、
あちこちから反感を買っちゃいましたね。
もちろん、
頭部死球は命に関わることなので
重く受け止め、
相手への対応反省も重要
なところですが、


ただし、本人はこのとき、
頭が完全に真っ白!
まさに交通事故でも
引き起こしたときのように
頭の中が完全にパニック!
もう頭の中は一杯一杯で
何も考える余裕が無い状態

になっていましたね。


またこのときは、
2軍戦で投げてから中4日登板
でもありましたね。


その後、2017年のWBCで
台湾代表として出場しますが、
例えば、先発したイスラエル戦では
先頭打者の最初の3球が
立て続けにボール外れたことから、
郭自身がガチガチになって
力みまくってしまったこと
から、
捕手がその状態を和らげようとして、
「とにかくストライクに投げろ!」
考えずにど真ん中に思い切り投げろ!
という意味で、
捕手がど真ん中に構えて
ストレートを中心に

投げさせておりましたね。
もちろん、そのストレートに威力もないから
当然、結果は炎上したわけですが。




おそらく、
もともとメンタル面が強くないところに
日本野球は強くて怖いという意識が高まって
自信を喪失していく中、
清田への与死球が
イップスの決め手になり、

WBCでも
さらにどん底へ堕ちた
と推測しております。


まあWBCの場合は、
母国・台湾チーム内だから
まだ笑顔等も見られて登板もしていました
が、
西武に戻ってから
拒否アレルギーが顕著に出た
かもしれません。


精神的なもろさ
動揺(ざわ・ざわ・ざわ)、恐怖・不安
萎縮、力む、バランス崩れるフォーム
制球定まらない自滅!嗚呼。。。
というイップス的なサイクルケース
伺える状況だったことを否めませんでした。


しかし、そんな投げることすら
ままならぬ苦しい状況下
ようやくマウンドで投げることができるようになり
それが2軍だけど、上向きになって
7回準パーフェクトなんてやるくらいまで
好投できるようになった
のは
本当に良かったと思います。


一応、外国人枠で契約金も高価であり、
結果を出さなければダメな立場で、
結果を出せなければクビになる世界ですが、
もちろん力が足りず
クビになるのはまだしょうがないですが、
大卒の若者が西武に入団し、
その西武で、
メンタル面で潰れてしまい、
野球が嫌いな状況になったまま

台湾へ帰るようになる
のは、
あまりにも寂しいですからね。
ですからね。、


やはり、NPB1軍では通用せず
台湾へ帰国することになったとしても、
西武でメンタル面が
潰れて帰国するよりも
まだ若いわけですから、
台湾球界で元気に野球を
続けられるようになっていれば
いいと思っております。


成績もそうですが、
引きつって暗い表情だったのが
今では楽しそうに
明るく投げている
のが
一番、良かったと思います。


おそらく
今回の巨人戦の好投は
さらに自信を増し
いいイメージが残ったことでしょう。

確かに7回で降板しましたが、
球数では完投ペースにありましたが、
メンタル面の問題が大なので、
良いイメージで終えること

が大事ですからね。


で、今回の好投により
1軍で試す可能性はあるでしょうが、
実際に上手う行くかどうか???


個人的な意見ですが、
おそらく活躍しなければ
今年が最終年来年は帰国すると思います。
再び投げることができなくなる
ということがないよう、
今年は最後まで2軍で登板させて
自信を取り戻して台湾球界へ進ませるのも
一つの選択肢であるとも思います。
2軍戦で通用すれば、
台湾球界でもある程度は通用する可能性が高いです。
しかし、再び1軍戦で大炎上させて、
せっかく積み上げたものが崩壊するよりは
(おそらく1軍戦で投げるときは
 また一杯一杯になるので)
いいイメージを持ったまま
来年、帰国してもらいたい気はします。
もちろん、
それじゃ何のために西武に在籍しているんだ!
という考えはあると思いますが。。。


それでも本人が一番努力をしており、
今では与死球があっても
大崩れはしていない
ので
イップスの観点からは
かなり頑張っていると思います。


先日の巨人戦の前に
8月はヤクルト、DeNA戦で先発しています。
そのときの成績は、
8/2:ヤクルト戦
 5回0失点、1被安打、4奪三振
 3与四球、1与死球、83球
8/10:DeNA戦
 6回1失点、4被安打、6奪三振
 0与四球、1与死球、78球


DeNA戦では最後に死球を与えており、
その後、1人を仕留めて終えていますので
あまり参考にならないかもしれませんが、
ただし、得点圏内に走者を置いて
急に崩壊しなかったのは、
イップスの面からは評価できます。


ヤクルト戦では、
初回の先頭打者に死球を与えました。
その後、3番廣岡に四球も与えますが、
振り逃げもありながら
ピンチを背負って
無失点に抑えていますから、
与死球による影響は
だいぶ緩和されている
と思われます。


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で、準パーフェクトをした巨人2軍戦
振り返りましょう。


このときの成績は、
8/18:巨人戦
 7回0失点、1被安打、8奪三振
 0与四死球、打者21人、84球
です。


【1回表】
◇松永(左)
 1球目:外角低めストレート見逃し
 2球目:外角低めストレート外す
 3球目:外角低めスライダー見逃し
 4球目:外角低めチェンジアップ二ゴロ
◇立岡(左)
 1球目:外角カーブ外す
 2球目:外角低めストレート空振り
 3球目:中低めカーブ見逃し
 4球目:外角ストレート外す
 5球目:中高めストレートをファウル
 6球目:中低めカーブで見三振
◇ゲレーロ(右)
 1球目:外角高めにストレート外す
 2球目:外角にストレート外す
 3球目:中高めスライダーをファウル
     タイミング狂わす
 4球目:外角低めスライダー
     タイミング合わず
     泳がせながら二飛


【2回表】
◇和田(右)イースタン二冠王
 1球目:外角低めチェンジアップ空振り
     落差が大きい
 2球目:外角低めチェンジアップ空振り
 3球目:外角低めストレートがワンバン
 4球目:外角低めチェンジアップ空振り
◇中井(右)
 1球目:内角ストレートを詰まらせ
     打ち上げさせて捕飛
◇石川(右)
 1球目:外角低めにストレート外す
 2球目:外角低めにストレート空振り(強振)
     球が伸びて当てさせない。
     空を切らせる。
 3球目:外角低めにストレート空振り(強振)
 4球目:外角低めスライダー遊飛
     タイミング狂わせる


【3回表】
◇北村(右)イースタンのバントNo1
 1球目:中低めカーブを
     セーフティバントで空振り
 2球目:外角低めカーブ見逃す
 3球目:外角低めストレートをカット
 4球目:外角低めチェンジアップで空三振
     泳がせながら空を切らせる
◇岸田(右)
 1球目:外角低めにストレート外す
     セーフティバントの構え
2球目:外角高めストレート見逃す
 3球目:外角高めにカーブ外す
 4球目:外角スライダーをファウル
     振り遅れ
 5球目:外角高めにストレート外す。抜ける
 6球目:外角ストレートをファウル。カット
 7球目:中高めスライダーで空三振
     振り遅れ
◇増田(右)
 1球目:外角高めストレート見逃す
 2球目:外角ストレートをファウル
 3球目:外角低めチェンジアップで空三振
     ワンバンした球で空を切らせる
     三者連続奪三振
     9人とも外野まで飛ばされていない


【4回表】
◇松原(左)
 1球目:外角低めにチェンジアップ外す
 2球目:外角ストレートをファウル
 3球目:外角低めチェンジアップで空振り
 4球目:外角低めチェンジアップを中安打
     片手ですくわれて転がされる
◇立岡(左)無死一塁
 1球目:外角低めストレートをファウル
 2球目:投球前に牽制入れる。
     外角スライダーを
     セーフティバントするが、ファウル
 3球目:内角ストレートをファウル
     一塁線鋭く打たれるが、
     ラインを僅かに切れて助かる
 4球目:外角高めに外す
     ストレートで二ゴロ併殺
     ここは計算通り打たせる
◇ゲレーロ(右)
 1球目:外に外すチェンアップ空振り
 2球目:中高にカーブが外れる。抜ける。
 3球目:中高カーブ見逃す
 4球目:外角一杯のストレートで見三振
     ゲレーロも手が出ず


【5回表】
◇和田(右)
 1球目:外角カーブ見逃し
 2球目:外角低めカーブ空振り
     タイミング合わず
 3球目:外角低めに外すチェンジアップを
     泳がせながら空三振
◇中井(右)
 1球目:外角にチェンジアップがワンバン
 2球目:内角高めストレートで詰まらせ遊飛
◇石川(右)
 1球目:中高めにカーブ外す。抜ける
 2球目:外角高めスライダー見逃し
 3球目:内角カーブ見逃し。
     カウント稼ぎ追い込む。
 4球目:外角低めチェンジアップで空三振
     落差がある。


【6回表】
◇北村(右)
 1球目:外角低めにチェンジアップ外す
 2球目:内角低めストレートをファウル
     振り遅れ。詰まらせる。
 3球目:中高めストレートを三ゴロ
     呉の送球逸れるが、
     熊代が好キャッチ・タッチ
◇岸田(右)
 1球目:内角高めストレートをファウル
     詰まらせる
 2球目:中高めカーブをファウル
     緩急でタイミングが狂わせている
 3球目:中高めにストレート外す(釣り球)
 4球目:外角ストレートをファウル
 5球目:外角低めチェンジアップファウル
     落ち方が小さく当てられる
 6球目:外角にストレートを大きく外す
     引っ掛かったか。ワンバン暴投気味。
 7球目:外角高めストレートで中飛
     さし込んでいる
◇増田(右)
 1球目:中高めにカーブ外す。抜ける。
 2球目:外角高めストレートをファウル
     力のある球で振り遅れる
 3球目:外角高めストレートで右飛ぶ
     力のある球でさし込む


【7回表】
◇松原(左)
 1球目:外角低めチェンジアップ見逃し
 2球目:中高めスライダーをファウル
     泳がせる
 3球目:中高めストレートを中飛
     いい当たりもセンター正面で助かる。
     でも飛ばされてはいない。
◇立岡(右)
 1球目:外角スライダー空振り
 2球目:外角低めスライダー空振り
     タイミング合わず
 3球目:外角低めにストレート外す
 4球目:中の低めにチェンジアップ外す
     バット止める 
5球目:中の高めスライダーをファウル
6球目:外角高めストレートを左飛
    レフト前へ突っ込んで捕球
◇ゲレーロ(右)
 1球目:外角高め一杯のストレート見逃し
 2球目:外角ストレートを見逃し
 3球目:外角に大きく外す。
     力んで暴投ワンバン。捕手捕球できず
 4球目:外角高めストレートで右飛
     力強い球で押し切る。



2軍戦とはいえ、
十分な成績を示すとともに、
球の走り、変化球のキレは抜群
であるから、
やはり1軍で試してみたくなります。


ただし、1点だけ致命傷に
なりそうな懸念材料
伺われております。


外角へ落としたりして
ガンガンに空を切らせているのですが、
内角球をほとんど
投げていないんですよね
84球のうちわずか6球です。


すなわち、
2軍戦では、死球を与えても
大崩れしていないですが、
死球怖さに
内角を投げることが

できていない
イップス症状が
まだ投球に露呈されている

というおそれが懸念されます。


1軍に昇格したら
インコースを逃げてしまうようでは、
炎上する可能性は高い
です。
しかも、
1軍戦になったら
心臓がバクバクして
萎縮してしまうおそれもあります。
その厳しい戦いの中で
ピンチになったときにどうか?

も問われます。


とにかく、
1軍に上げるのであれば、
内角球をしっかり投げ込めること
内角への抵抗感を解消すること

最低限クリアしてないとなりません。


そして、2軍戦でも
ピンチ時に登板させて、
(無死満塁など)
そこでしっかり投げ込めるか?

試してクリアすることが必要です。
接戦ならいっそうに良い試験場になります。


もちろん、
1軍戦での心臓バクバク
2軍戦では解決できない問題ですが、
せめて2軍戦で連勝街道など
大いに自信を備えさせてから
1軍へ上げること
が考えられます。



1軍で試してみたい気持ちはわかりますが、
せっかくここまで積み上げた努力を
崩壊させて再起不能とかにならぬ
よう、
1軍昇格には、
是非とも慎重な対応が必要かな、

と思います。