下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【鷹との大決戦】落とせぬ緒戦に先発するアンダースロー髙橋礼は何としても打ち込まないと。高橋礼について、データを色々整理しながら、打ち込むための仮説を素人ながらに勝手に考えて見ました。

さて、明日から鷹との最後の天王山です。


今日は獅子も鷹も休みであり、
セ・リーグの天王山緒戦は巨人が勝ったとか。


パ・リーグの方はCS参戦を目指す鴎がハムと戦い、
鴎が鷹戦での勢いに乗って完勝しました。
鴎には鷲を上回ってCSに参戦してもらいたいので
鴎が勝ったことは良いのですが、
ハムの集中力、気力が落ちている???


鴎の石川に抑えられたとはいえ、
中田と渡邊が交錯して中田がヤバかったとか。
(大事に至らぬ事を願います)
ハムの方も何か覇気も感じられませんね。


一昨日のオリの方も
せっかく鷲戦で先発・岸を打ち込んだのに、
増井らがリードをキープできずに逆転負けしましたね。
(しかも8連敗!?)


まあCS参戦も遠のいているから
やむを得ないと言えばやむを得ないのですが、
ハム&オリの覇気が感じられません。


別に彼らがどう戦おうが、
基本的に知ったことではないのですが、
が残り14試合のうちオリとハムを相手に
各5試合の計10試合を戦うんですよね。


今のハム&オリを見ていると
その10戦は鷹全勝(10勝0敗)
又は9勝1敗8勝2敗とかで乗り切るかな???
という心配事が天王山とは別に生じてきます。。。


もし鷹にハム&オリを相手に9勝1敗とかをやられると、
こちらは少なくとも14戦を10勝以上しないとなりません。


やっぱり天王山は連勝必須。。。


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さて、本題です。
天王山における鷹の先発は高橋礼千賀ですね。
そのうち、千賀は凄すぎる、としか言いようがないです。
一方、高橋礼も確かに凄さは認めざるを得なく、
高橋礼から打つのは相当、難しいですね。


ただ、あの厄介なアンダースロー
ある意味、千賀らと違って特殊なタイプです。
それだけに、
一度は整理しておきたかった投手でもあります。


ここでは、高橋礼について、色々整理してみます。


高橋礼の成績データについて、
まず基本的データです。9月9日時点です。


獅子は比較的やられている方と言えますね。


防御率は全体で3超ですが、獅子には2.7です。
被打率は全体で2割ちょっとですが、獅子は2割未満です。
WHIPは全体でも獅子戦でお1.1~1.2とまあまあです。


また特徴の1つが、アンダースローなのに
左右別打者の成績が概ねイーブンで双方抑えていますね。
一般的に右腕のアンダースローは、
左打者には球筋が見易いから左打者が苦手傾向であり、
牧田も然り、昔の阪急の山田久志氏も然りでしたが、
高橋礼はその傾向が通じないということが伺えます。
左打者からも球筋が見にくく、
牧田と違って、球速が速く感じるので差し込まれるから
というところでしょうか。


次の特徴として、ゴロアウトが多いですね。
高橋礼の場合、
ストレートの頻度が65%とにかく多いです。
そして、そのストレートは、
マウンド地面スレスレの低いところからリリースし、
それが浮き上がりながら入り込み、
シュート方向に変化していくので、
球の頭を叩いてしまって
ゴロアウトの餌食になりやすいですね。
しかも、牧田と違って
球速が速く感じやすいので差し込まれますね。


ただし、球種別被打率を見ると、
ストレートが最も高い傾向にあります。
とは言っても、打率0.245と微妙ですが。


他の球種はシンカースライダーを主に使い、
その被打率は2割未満と低いですね


ちなみに、高橋礼のシンカーは、
低めから浮き上がって沈む独特の軌道になり、
これも球の頭を叩いてしまって
ゴロアウトの餌食になりやすいです。


スライダーについては、
浮き上がりながら小さく抜けたように曲がり、
タイミングがもの凄く狂わされますね。


厄介な魔球使いです。


カウント別に関しては、
一般論と同様、追い込まれると
フルカウント以外では厳しいですね。
当たり前ですが、
ストライクカウントが少ない方が有利です。


ただし、少し古いデータ(09~13年)ですが、
NPB平均的なカウント別被打率を見ると、
フルカウントの場合は0.226ですが、
高橋礼の場合は0.359
追い込まれていても平均以上に急に高くなります。


本来なら高橋礼の被打率は平均より低いですから、
NPB平均的な数値より低くて当たり前ですが、
フルカウントに持ち込めば、
打者が相当有利と言えますね。


まあ、高橋礼の与四球率BB/9は
3.11とちょっと高いですね。
とは言っても、「低くない」という程度で
うちはもっと高い者が多いですし。。。


でも、ボール3のカウントになったとき、
光成や今井の被出塁率を見ると、
  B-S  光 成   今 井 
 3-0 1.000 0.944
 3-1 0.667 0.784
 3-2 0.471 0.448
 ※光成:BB/9=3.42
 ※今井:BB/9=5.04


カウントが3-0や3-1のときなら
今井は光成や高橋礼より高い出塁率です。
でも、3-2になると
今井の方が高橋礼より低く、光成も同様です。
高橋礼フルカウントで0.574


すなわち、今井や光成は高橋礼より
追い込んでいたら頑張れるということであり、
高橋礼はフルカウントが苦手
という可能性が考えられます。


次ぎにコース別被打率を見てみましょう。
参考として、
決定球(最後に決まった球)の投球頻度
すなわち、コース別打数頻度を示します。
(どこのコースが多いのかを知るため)
これらはデータで楽しむプロ野球さんの
データから整理しています。


また、おまけの超参考として、
Baseball Labさんの投球マップも併記します。


上段の打数頻度を見ると、
マウンド地面スレスレの低いところからリリースしてくるので、
低めに決まっている頻度が多いですね。


被打率を見ると、
左打者の場合は、中央~外角が高い傾向にありますが、
外角低めは打率が低く
外角の腰高以上の高さは頻度が少ないですね。
結局、期待できるのは、
中央に入ったコースということが伺えます。


右打者の場合は、中央に集まっている傾向ですね。
右打者の場合、
球が内外に入ると打率を下げていますね。


結局、左右に関わらず、期待できるのは、
中央に入ったコース
ということが伺えます。


ところで、9月9日時点で
高橋礼は96被安打しているわけですが、
それら全被安打の状況を整理してみました。


目的は、どんな球(コース&球種)を
どんな打ち方(引っ張る、弾き返す、流す)で
安打を打たれているのだろうか?
を簡易的に確認してみるためです。

これらのデータを集計してみると、次のことが言えます。


左右打者別で見ると、やはりアンダースローらしく
左打者の方が打っている頻度が多いということです。


ちなみに、上表を見て頂くとわかりますが、
意外と、左右別にかかわらず、
同じ打者に打ち込まれていますね。


獅子でいうと、おかわり君ですね。
対戦が多い楽天では、
銀次、辰巳、ブラッシュあたりが、
ロッテでは、レアードや荻野、
1試合しかありませんが、
オリ戦では、ロメロ、モヤ、西浦がマルチでした。


銀次あたりは悪球打ちが得意という面があります。
あとは、おかわり君、ブラッシュ、レアード、
ロメロ、モヤとスラガーが目立ちますね。


球種はストレートが圧倒的に多いです。
前述したストレートの投球頻度が約65%であり、
投球頻度以上の約75%もありますから、
絞るなら、狙うならストレートと言えます。


コース別では、前述したとおり、
内外より中央が断然多いですね。


で、最も着目したいのは、
打球方向はどれが多いのか?です。


そもそもとして、
流し打ちは頻度が少ないわけですが、
高橋礼の場合、
流されるというよりは、
引っ張られたり、
弾き返されたりする頻度が多いです。
まあ、逆方向を意識して弾き返す場合もあるので、
弾き返すことは、何とも言えませんが。
でも、打たれている頻度が、
内外より中央球が多いため、
タイミングを掴めば
その球筋に逆らわず、弾き返すことが多いとも言えます。


少なくとも、
引っ張るのか?流すのか?
その二者択一で考えたら、
引っ張った方が良さそうですね。


そもそも、
「引っ張るとき」と「流すとき」の
バットの軌道を考えると、
次図(森下ら2018)に示すとおり、
前方(投手寄り)でインパクトすることで
「引っ張る」ことができ、
後方(捕手寄り)でインパクトすることで
「流す」ことができます。
※このことは、
 文献「野球-勝つための戦術・戦略」
 (アメリカ野球指導協会 2011)にもあります。


また、森下ら2018によると、
引っ張りはアッパースイングに、
流しはダウンスイングになりやすいことが
実験結果から示されています。

引っ張るときと流すときのバットの軌道
(右打者の場合)
SH:引っ張り、OH:流し
左図:上から見た図、右図:側面から見た場合
(出典:森下・矢内(2018)より)



そこで着目したいのは、
アンダースローの高橋礼の球は
低いところから浮き上がることが特徴ですが、
引っ張ることにより、すなわち、
前方(投手寄り)でインパクトさせることにより、
浮き上がる手前で打ち込むことができる
(いわゆる始動を早くする
という仮説が考えられます。


逆に、流そうとしたときは、
球が浮き上がってしまった後
後方(捕手寄り)でインパクトすることになるので、
既に差し込まれてしまい、
凡打の山を築く
(いわゆる始動が遅い
という仮説が考えられます。


以上のように、力学的観点からも、
高橋礼の球には、
引っ張った方が良さそう

という可能性が伺えます。


とは言っても、
何でもかんでも引っ張れば良い
というわけではなさそうですね。


下表は、前述の全被安打から集計した
外角球ならどの打球方向が多い?
内角球ならどの打球方向が多い?
を確認するために
コースに応じた打球方向を整理したものです。
(左右別も含め)


球筋に逆らわず打つ場合、
外角球は流す方が、内角球は引っ張る方が
打ちやすいですね。


上表を見ても
内角球の場合、
流しているヒットはほとんどありません。
中央球も同様の傾向です。


しかし、外角球の場合は、
流しているヒットが多いですね。
(これは当然と言えば当然)


結局、高橋礼の場合、
被安打は中央球の頻度が多いので、
中央球の傾向の影響が大きく、
流し打ちのヒットが少ないことが伺えます。
でも、外角球では、
しっかり球筋に逆らわず流しているヒットが多いです。


以上をまとめると、高橋礼の攻略には、
実際にヒットを打っている内容を見ると、
球が浮き上がる前に処理するために、
引っ張ることを考えつつ、始動を早くして、
前方でインパクトすることを基本
としつつ、
でも、外角球に関しては、
球筋に逆らわず流すことを見据えること

という仮説が考えられますね。


まあ、そもそもタイミングをどう掴むか、
目線をどこに定めておくかなど、
このほかに、色々と考えなければ、
対応していかなければなりませんが。


少なくとも、私には打てません。