下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

8/31楽天21回戦(in仙台)色々あった背景からある意味で特別の試合になった鷲との対決。2位浮上のみならず、エースが最後まで魅せた男気、チームがメンツをかけてつかみ獲った意地の勝利に感謝・感激。もちろん、まだまだ戦いは続くが。

昨日は、終盤に勝てそうな展開も、
雨、鳥にやられ、強行継続から
土壇場に追いつかれてコールドと、
きつねにつままれたような
負けた気分の結果
で終えた
雪辱的な試合に。


そんな翌日の今日は、
色々とあった雄星が先発。
二段モーション問題については、
西武側と審判側の協議・確認が行われ、
審判側の謝罪もあり、
雄星もフォーム修正に努める意思を示し、
手打ちとなって収束しつつありました。
しかし、雄星へ二段Mの宣告した
という既成事実は形成済みであり、
誰もが試合中に
表から指摘できる状態
になりました。
そんな中、楽天側は、
試合中、雄星に対して
隙あらば二段Mを指摘し揺さぶる

という作戦を報道通じて示しました。
もちろん、試合中に指摘無くとも、
楽天側はこういう報道により
試合前から雄星へ重圧・揺さぶりを仕掛ける
という喧嘩を売ってきました。


今日の楽天戦に関しては、
当然、2位の座を賭けての重要な一戦ですが、
昨日の強行継続→追いついたらコールドの話や
雄星への事前牽制により売ってきた喧嘩の話
を踏まえれば、
西武のメンツをかけて
意地でも負けられない

特別な一戦にもなりました。


もちろん、
今日の注目は雄星の投球にあり、
◇フォームを修正することができるのか?
◇修正しても、自分の力を発揮できるのか?
◇下手に修正して身体のどこかを
 痛めたり、おかしなことにならないのか?
という不安要素が残ってました。


しかも、雄星自身、修正フォームで
直前までストライクが入らない状態
だったらしいです。


当然、その苦しい中、
横槍を入れられると、もっと厳しくなります。


さて、今日のスタメンは
捕手を岡田から銀へ代えたくらい。


まず初回は双方の采配の差が出ました。
1回表について、
先発安楽は、先頭の源田に対して
 自信を持ってインを突いて
 インを意識させつつ外角高めで打ち獲る。
森の打球はレフト岡島が
 ジャンピング捕球で好守を示し勢いつけます。
その後、秋山は二塁打打って
通算1,000本安打を決めますが、
(おめでとうございます)
二死だから浅村には
 自信を持って外角低め一杯突き見三振


とにかく
立ち上がりを攻めて猛攻したいけど、
結局、無失点に。その無失点はまだしも、
先発の安楽を立ち上がりで
苦しめることができません
でした。
岡島の好守もあり、勢いをつけて
流れの初期値は楽天が奪いました。


結果としてこの回に秋山が打ちましたが、
打った、打てなかった関係なく、
最初に無死出塁の確率の面から見ると、
最初の一死を奪う確率は、
安楽に自信を持って投げ込まれる1番源田が
安楽を先頭から脅かす1番秋山より
高くなることが懸念されます。
すなわち、相手先発投手は、
源田に対しては秋山より
ビビらないんですよね。
2番の森にはビビりますが。

当然、初回に得点するには、
二死よりも一死、一死よりも無死で
チャンスメイクした方が実現性が高まるから、
如何にアウト少なく出塁するか?
が重要です。


確かに今日の源田は、
与死球、三失、与四球と
3つも出塁しており、
得点にもつながる
貴重な活躍をしました。
どんな形でも出塁をすることは
重要であり、その面では申し分ありません。
ただし、
1番打者としての効果を一番発揮できるのは、
確実に先頭打者となる初回です。
それ故、1番を担う以上、
初回には出塁してほしい、
出塁できずも、最低限、
相手先発にリズムをつかませぬよう、
相手先発の立ち上がりを脅かしてほしい
です。
(簡単な話ではないですが)


それを考えると、やはり
1番秋山、2番源田、3番森、
4番浅村、5番山川の順が望ましいです。


これなら、相手先発投手は、
先頭の秋山でビビり、
秋山が出れば、源田にも力み、
森、浅村、山川でもうタジタジになります。


秋山が打てば、源田も打つ
というのは、
そんな空気もあると思います。
意外と2番源田は
秋山にシンクロする印象があります。
(※すみません。データ裏付けは未確認です)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方、1回裏については、
先頭のオコエが雄星の初球・外角直球で
バックスクリーンへの先頭HRを放ちます。
修正フォームで不安の中で
雄星が手探りで投げた初球を
オコエがフルスイングで

狙い打ちしたこと
その一発につながりました。


楽天サイドは、初めから
隙のある雄星の初球を狙い打つ
という作戦
であり、
勝負ということを考えれば、
これは敵ながらあっぱれの戦法でした。
そして、次の岡島では
雄星が先頭HRで動揺しているだろうと判断し、
その隙を突くセーフティバント攻め
雄星を揺さぶってきます。
序盤立ち上がりを攻めるという面で
ここの作戦も敵ながらあっぱれの戦法でした。
このように口ではなく、野球でやるなら、
相手を苦しめる作戦をすることは
卑怯でも汚いでもなんでもなく、
むしろ取り入れて欲しいくらいです。


ここまでは、楽天、西武の
采配(作戦)の差が見られました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しかし、エース雄星が
自分のリズムで投げられない
苦しい状況になっているにも関わらず
そんな嫌な立ち上がりの雰囲気を
自ら吹き飛ばす投球劇を

繰り広げます。


先頭のオコエで被弾し、
次の岡島が揺さぶりますが、
「そんなの関係ねぇ!」という勢い
動じる素振りを見せず
堂々と鷲打線を処理していきます。
(実際は不安だったと思いますが)


一旦、5回裏に先頭から
島内、中川に連続して四球を与えます。
やはりフォーム修正に伴う
制球できなくなる影響が顔を出しました。
楽天側はここで勝負に出てきます。
雄星に対しチャンスはそう多くないから、
ここでの勝負は理解できます。
細川にバントで送らせて
一死二三塁に持ち込み、
刺客としてアマダーを代打で送り込みます。
しかし、雄星は堂々と
アマダーを三ゴロで処理します。
その間に1点失いますが、
次のオコエにも初球でインハイを突き、
インを意識させつつ、真ん中だけど
右飛で打ち獲り、
最小失点1点で凌ぎました。
雄星は、フォーム修正でリズムを崩す中でも
エースとして、よく踏ん張りました。


この5回裏は、楽天側から見れば、
ここは勝負と判断し、
早々にアマダーまで投入しつつ、
もっと点が欲しかったところでしたが、
そこを攻め崩すことができず、
1点しか入れられなかったのですから、
正直、手ぬるい攻めで痛手を負いました。
1点を返されましたが、これなら
流れは相手に傾かず、
こちらが主導権を

つかんだままの状態
でこの回を終えます。


雄星については、
苦しい状況を強いられた中、
制球乱れるところもありつつ、
逆球や暴投も目立ち、2点を失うものの、
終わってみれば
11奪三振の完投勝利!!
雄星の男ぶりを魅せつける
素晴らしい勝ち星になりました。


まあ新たなフォームで
試合を重ねていけば、
再び制球力等を取り戻すでしょう。


あとは気になるのが、
修正フォームになって、
不慣れなバランスになるので、
どこか身体を痛めたりなど、
怪我をしなければいい
のですが。


今日はどこかで無理しているはずですし、
気が張っていますから何ともないでしょうが、
終わって気が抜ける後々が不安です。

とにかく次回までの経過観察ですね。


ところで、
辻監督の試合後コメントは、
「雄星ナイスピッチング。
  途中クイックでも力むことなく
 おさえてくれた。
  打線が4回、7回と追加点を取ってからは、
 楽な気持ちになったと思う。
 まっすぐのキレもよかったね。
 8回終わって「9回どうする」と聞いたら
 「投げさせてください」と本人からあった。
  最後まで投げることに男気があったね。
  一安心です。」


めげずに立ち向かう勇気と
エースとしての勝負根性を
魅せてくれて本当にありがとう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方、打撃陣については、
初回を攻め切れませんでしたが、
先制された直後の2回表に
安楽の隙を突いて、
猛攻一気で逆転に

持ち込みました。


まず先頭の山川に対しては、
安楽が力みまくって四球を与えます。
安楽は山川の脅威にビビったのか、
初回とは全く別人のような投球振り。
次の外崎は三振を奪われますが、
呉には走者の存在により力み、
低めに集まらず高め傾向の投球で
左安打を浴びて一死一三塁に。
そのピンチで動揺する安楽に対し、
次の銀は甘く入るカーブ初球で
犠飛から同点となる1点を奪取。
でも、二死一塁となりますが、
金子は外角低め直球を叩き、
二死一二塁とチャンスを広げます。
そんな中、安楽は
今日が点を奪いにくい雄星相手だから、
これ以上失点できないと力み、
源田に対して初球で与死球。
そして二死満塁で森を迎え、
その後に秋山、浅村と続くので、
安楽はもう一杯一杯に。
森、秋山の連打で
この回で一挙4点を奪い、
西武が試合の主導権を
一気につかみ獲りました。

もうここからは、
流れは西武にあり、
雄星が好投し続けることで
勝算を高めていく展開に。


4回には
先頭与四球~三失で追加点を奪い、
(ウイラーも源田の足を気にして悪送球)
5~6回は淡泊な中だるみになりますが、
7回には
源田与四球→森安打→秋山犠飛で
もう1点追加。


ちょこちょこと点を奪いつつ
雄星を援護していきました。


ーーーーーーーーーーーーーーーー
結果については、
楽2ー6西と完勝し、
2位へ浮上しました。


でも、今日のゲームは、
2位浮上もうれしいですけど、
雄星がフォーム修正により厳しい条件の中、
一流のエースとして

最後まで立派に投げてくれて、
チームがメンツをかけて
意地で今日の勝利を

つかみ獲ったことが
うれしかったです。


ただし、栄光をつかみ獲るためには、
まだまだ重要な試合が続き、
今日2位に浮上したからといっても、
まだまだ浮き沈みする状態を脱していません。
また鷲軍団にはKへの借りも残っています。
さらには、鷹軍団にもたくさん借りを残しています。
一方、最後に朗報を伝えるための
悲願成就の可能性を大いに秘めています。


早速、明日からは
苦手気味で先週に負け越したオリックスと
敵地で対峙する関西遠征です。


今後も引き続き、
油断することなく気を引き締めつつ
一戦一戦を大事に、
勝ち星を積み重ねなければなりません。
とはいえ、
力んで暗くなっては
負の連鎖を生むためダメです。


とにかく、2位になったとはいえ、
下剋上で上がってきた身の上故に、
失うものは何も無い
というくらいの気持ちで、
最後まで
いい緊張感を持ちつつ、
この激戦連戦を楽しみながら
思い切りやってもらいたい
ですね。