下手の横好き(馬と獅子が好きです)

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【秋山流出問題】獅子威し打線『1番打者問題』をどう対応するか?1番打者の選出も大事ですが、それ以降のやりくりもカギになると思います。相手へ与える重圧・威圧感について、秋山流出に伴う大きく減少する分を少しでも取り戻すために(完全に埋めることはできなくとも)。

 昨日は、ファン感が開催されました。
 例年、行ったら球場の観客席でだらだらとしながらトークショーとかを見ていますが、今年はメラドとその周辺が改修中でしたから、西武園ゆうえんち開催でした。でも、ステージエリアなどの抽選もハズレ(さすがに当選三千人ではなかなか当たらない)、アトラクションも乗るわけでもなかったので、まあ家から歩いて行ける距離ですから、朝のうちに現地へぶらっと出かけて様相だけ見て、あとは家に帰ってから昼から中継されているパ・リーグTVで見ておりました。
 ただ、結構、選手もうろうろしていたようでし、身近に接する機会も多かったみたいですね。なんやかんや絵にもなっていた様子だったようですし、子供らも楽しめるでしょうから、もしかしたら【西武園ゆうえんち開催】も恒例化するかもしれませんね。やはり子供らが一番楽しめる形がいいですね。


 月間MVP受賞のニールの表彰も行われました。ニールは既に帰国しておりますから、代役のニール仮面(熊の代わりの人)が受けておりましたね。プレゼンターの方々は真剣の真顔の中、相変わらず、笑えました。


 また、このファン感では、最後の方で秋山も挨拶をしましたね。最初に噛んでましたけど、「新たな最高峰と言われる舞台で戦いたいと思う意識が強くなり、FA宣言して海外で勝負したいと思うようになりました」と。まだ決まっていないからあっさりと終了してました。
 もちろん、秋山のメジャー球団入団は確定していません。場合によっては、交渉まとまらずも可能性としてゼロではありませんけど、まあ声をかけてくる球団はあるわけですから、基本的には渡米濃厚と考えて補強等の対応は進めておいたほうがいいでしょう。


 秋山サイドの条件は、3年1500万ドル(約16億2900万円)前後以上です。西武の4年20億円にちょっと+αしてます。年俸の5%が相場の代理人の報酬、通訳などのお付き人などの人件費は嵩みますね。税金関係は日米でどちらが高いか?はありますが、行く先の球団次第で連邦税・州税・市税は異なるし、NYでヤンキースと対戦したときなど、州税の源泉所得税も嵩みますね。


 多めの経費込みと考えれば、西武提示条件と似たような額と見てもいい気はします。


 問題は、米国球団にそれより安価に条件を見積もられたら、どうする?ですね。秋山のことだから今までの報酬で無駄使いせず、それなりに貯めているでしょうから、条件が安価になっても、「メジャーという最高の舞台」というプレミアを鑑みるでしょうから、引き受ける気がします。
 守備位置も左右翼手でも受け入れるでしょう。さすがに3Aも見据えてとか、内野手やってなんて要求はないでしょうから。


 それらを考えると、やはり秋山渡米は濃厚ですね。


 西武側から見れば、来年、秋山渡米に伴って発生する「穴」ですね。秋山のレベルを考えれば、その「穴」を完全に埋めるのは至難の業です。でも少しでも「穴」を埋めようと、その中で最も埋まる確率が高いのは、やはり外国人補強の対応ですね。
 昨年は浅村の穴を外崎で埋めましたが、それでも足らず、さすがにDH含めた野手9名の中で2ヶ年で主力2人が抜ける流出速度が速すぎますから、今の獅子戦力層や他球団からの入手見込みの無さを鑑みたとき、日本人選手で補うのに無理がありますから。


 センターのポジションは、既に監督らが述べているように、金子でOKとすれば(金子故障時は怖いけど)、左右翼手で良いから打てる外国人が欲しいですね。
 また一軍投手陣に外国人を3名配置するとなれば、一軍野手の外国人は1名のみになるので、メヒアは苦しい立場に追い込まれますが、メヒアの打力を使えぬことも見据え、「しっかり打てること」が新外国人に求められます


 「センターに金子」対策は、それなりに適切な案と思います。守備範囲も広いですし。懸念される課題を挙げるとしたら、外野手の司令塔としての機能発揮ですね。
 今までは秋山が左右翼手にも的確に指示を出して、試合中に司令塔として外野手をまとめてました。金子の場合、守備範囲が広い分、自分でどこまでも追いに行ってしまいます。秋山は、試合中、そういう積極的な金子、一方では消極的な木村を上手く束ねておりました。
 金子にそれができるか?オレがやるタイプなので心配はあります。司令塔としての機能を発揮するには「自分が何でもやる!」タイプは向かない場合もあり得ますから。ときには「人に任せる」も大事になってきます。逆に金子にとっては、さらにステップアップする絶好な機会ではありますけど、外野手陣がバラバラに空回りする懸念はあります。


 まあ深刻な問題には、センターの問題もありますけど、それに比ししたら極めて重い『打撃面』の問題(特に1番打者問題)がありますね。


 獲得する新外国人が「しっかり打てること」を満たし、その上で1番打者の役回りを得意とするタイプだったら、そのままスンナリと収まり、それはそれで良いですが、そう好都合な新外国人を獲得するのは、なかなかそう簡単には実現するのは難しいですね。


 まだ「しっかり打てる」を重視し、クリーンアップタイプの方が当たる確率は高い気はします(守備が下手過ぎてDHしかできぬは困りますが)。下手に「1番打者タイプ」にこだわって、足は速いけど貧打タイプだった(1番ではなく9番じゃんみたいな)、なんてオチも多いですから。


 それを鑑みると、一応『1番打者に適任でしっかり打つ新外国人外野手の獲得』という理想的な選択肢を残して、それを「Z案」としておくにしても、また不確実性が高いのですが、『若獅子の中から計算できる1番打者の出現』という理想的な選択肢を「Y案」として残しておくにしても、新外国人はクリーンアップや6~7番と仮定しつつ今の一軍にいる日本人選手の中から『1番打者を新外国人に頼らぬ』という選択肢(2~3番打者の配置も含めて)で「A案」「B案」「C案」・・・といくつも考えておくことが必要ですね。もちろん、それらいくつもの案に優劣は生じるでしょうが。


 今までいた秋山については、昨年までなら打率と得点圏打率が似たような数値できましたが、今年に限っては、打率は三割をキープしつつも、得点圏打率が0.244と低迷しましたね。
 それでも来年の1番打者には、秋山がマークした打率3割以上、出塁率4割以上もキープしてくれたら万々歳です。


 1番打者は、打席が一番多く回ってきますから、打率・出塁率・OPS等の通算での成績が安定して良好なタイプがいいですね。


 ただし、「1番」(先頭)としての機能については、必ず先頭で打席が回ってきて、相手投手も立ち上がりに不安を抱える『初回の1打席目』が最大の発揮場になりますね。特にそのときの出塁率及び出塁後の走塁も大切になりますね。


 今年の秋山について、打席別&アウトカウント別の成績を見ると、『初回の1打席目』に強く1番打者としてやはりふさわしいタイプであることを再認識できます。


【秋山(2019)打席別打率&出塁率】
 1打席目  :打率0.359、出塁率0.413
 2打席目  :打率0.252、出塁率0.399
 3打席目  :打率0.314、出塁率0.434
 4打席目  :打率0.333、出塁率0.387
 5打席目以降:打率0.237、出塁率0.308
【秋山(2019)アウト別打率&出塁率、OPS】
 0アウト時:打率0.339、出塁率0.413、OPS0.936
 1アウト時:打率0.327、出塁率0.422
、OPS0.894
 2アウト時:打率0.232、出塁率0.337、OPS0.732


 それだけ、秋山が1番打者なら相手投手に対しても、立ち上がり時の『初回の1打席目』から脅威・重圧を与えます。もしかしたら、それで相手投手の手元が狂い、リズムを崩す可能性もあります。金子とかでも、出塁されたら厄介!とは思いますが、そこまでの脅威は有ら得られません。
 秋山が打てないとき、格下の投手に不安な初回を一死、二死と稼がれ、そのまま勢いに乗られてやられるというケースも散見しました。それだけに、本来なら1番打者が放つ初回1打席目のプレッシャーはなるべくほしいです(それが難しいですが)。


 なお、他球団を見ると、ソフバンあたりは今年1番打者が固定できずという課題を残しましたね。それが今年のチーム打撃面に響き、得点数も鷲や鴎より下回りました。でも、鷹は投手力がありますから。
 1&2番のチーム成績は次のとおりです。西武の場合、金子が1番をやっているときも含まれてます。打率&出塁率の数字だけをみれば、源田を1番にスライドすれば、ロッテの1番くらいは、、、OPSが不足してますが。


西武2019年
 1番:打率0.285、出塁率0.367、OPS0.773
 2番:打率0.275、出塁率0.330、OPS0.691
西武2018年
 1番:打率0.315、出塁率0.394、OPS0.922
 2番:打率0.278、出塁率0.335、OPS0.703
ソフバン2019年
 1番:打率0.227、出塁率0.274、OPS0.601
 2番:打率0.223、出塁率0.284、OPS0.636
楽天2019年
 1番:打率0.292、出塁率0.370、OPS0.801
 2番:打率0.242、出塁率0.310、OPS0.659
ロッテ2019年
 1番:打率0.276、出塁率0.337、OPS0.754
 2番:打率0.275、出塁率0.354、OPS0.823


 いずれにしても、来年の1番打者候補を前述したように「今の一軍にいる日本人選手の中から」と言ってしまえば、1番打者として求められる条件『出塁率』&『快足』のうち、後者条件『快足』から、金子、源田、外崎が単純に候補生になりますね。一応、捨て案になるかもしれませんが、足の速い木村も含めて考えて行きましょう。


 なお、下記は金子、源田、外崎、木村に関する今年の打撃成績です。
 1番打者として「初回先頭」を重視し、1打席目や0アウト時の成績に着目します。
 ただし、打撃というものは、そのときの局面・場面で異なるので、1打席目で打っているからと言って、1番打者で初回先頭で打つとは限りません。秋山のように1番で打っていた成績との比較が本来は必要です。
 しかし、そのような厳密な比較対象データは乏しく、その反面、1打席目などの成績は、立ち上がりに強いのか?否か?を把握する目安にはなりますので、ここでは参考としてそれらに着目していきます。


【金子】
〇通算
 打率0.251、出塁率0.324、OPS0.616
〇打席別
 1打席目  :打率0.246、出塁率0.306
 2打席目  :打率0.296、出塁率0.366
 3打席目  :打率0.198、出塁率0.276
 4打席目  :打率0.301、出塁率0.399
 5打席目以降:打率0.200、出塁率0.238
〇アウト別
 0アウト時:打率0.232、出塁率0.311、OPS0.554
 1アウト時:打率0.266、出塁率0.335、OPS0.666
 2アウト時:打率0.259、出塁率0.331、OPS0.648

〇相手投手左右別
 対右投手:打率0.262、出塁率0.333、OPS0.625
 対左投手:打率0.225、出塁率0.303、OPS0.586


【源田】
〇通算
 打率0.274、出塁率0.324、OPS0.674
〇打席別
 1打席目  :打率0.292、出塁率0.315
 2打席目  :打率0.311、出塁率0.362
 3打席目  :打率0.278、出塁率0.325
 4打席目  :打率0.268、出塁率0.339
 5打席目以降:打率0.189、出塁率0.250
〇アウト別
 0アウト時:打率0.287、出塁率0.324、OPS0.716
 1アウト時:打率0.274、出塁率0.314、OPS0.654
 2アウト時:打率0.258、出塁率0.340、OPS0.653
〇相手投手左右別
 対右投手:打率0.254、出塁率0.306、OPS0.645
 対左投手:打率0.316、出塁率0.360、OPS0.734


【外崎】
〇通算
 打率0.274、出塁率0.353、OPS0.846
〇打席別
 1打席目  :打率0.246、出塁率0.305
 2打席目  :打率0.268、出塁率0.338
 3打席目  :打率0.339、出塁率0.423
 4打席目  :打率0.274、出塁率0.362
 5打席目以降:打率0.208、出塁率0.321
〇アウト別
 0アウト時:打率0.368、出塁率0.424、OPS0.986
 1アウト時:打率0.275、出塁率0.348、OPS0.914
 2アウト時:打率0.199、出塁率0.302、OPS0.675
〇相手投手左右別
 対右投手:打率0.272、出塁率0.348、OPS0.964
 対左投手:打率0.281、出塁率0.366、OPS0.877


【木村】
〇通算
 打率0.220、出塁率0.270、OPS0.613
〇打席別
 1打席目  :打率0.222、出塁率0.284
 2打席目  :打率0.194、出塁率0.248
 3打席目  :打率0.237、出塁率0.286
 4打席目  :打率0.205、出塁率0.244
 5打席目以降:打率0.294、出塁率0.333
〇アウト別
 0アウト時:打率0.278、出塁率0.326、OPS0.707
 1アウト時:打率0.204、出塁率0.252、OPS0.604
 2アウト時:打率0.185、出塁率0.238、OPS0.544
  ※1~2アウト時でも
   0アウト時くらい打ってくれれば。
   アウトカウントが重圧になるのか???
   0アウト時:149打席、126打数
   1アウト時:124打席、108打数
   2アウト時:168打席、157打数
〇相手投手左右別
 対右投手:打率0.233、出塁率0.283、OPS0.651
 対左投手:打率0.184、出塁率0.232、OPS0.504


 1番打者に求められる『出塁率』を見ると、0.353の外崎がトップになり、金子&源田は0.324で少し下がります。打率では源田(0.274)が金子(0.251)から高いですが、四球等が金子の方が多く出塁率で並びましたね
 木村はもっと下がりますから、基本的に却下せざるを得ませんね。でも、木村も0アウト時くらい打ってくれれば、御の字なんですけどね。


 外崎の場合、アウト別で見ると、アウトカウントが進むにつれて打率や出塁率、OPSを低下させる傾向にあり、0アウト時は打率0.368、出塁率0.424、OPS0.986と優れています。
 ただし、打席別で見ると、外崎は立ち上がりの1打席目が最も良くなく、3~4打席目あたりからエンジンが掛かる傾向にあります。それは昨年も3打席目が最も良く、一昨年は1打席目が低迷して2&4打席目で高かったです。
 それを考えると、エンジンの掛かりの遅い外崎は1番打者の力を発揮されたい『初回の1打席目』への不安が残ります。ただし、外崎の値が金子や源田と比べてどうか?ですね。


 源田の場合、2打席目が最も良いのですが、出塁率なら4打席目が次ぎに良く、その傾向は昨年も同様でした。


 ちなみに、通算と1打席目の成績を見比べると、
【通算】
 金子:打率0.251、出塁率0.324
 源田:打率0.274、出塁率0.324
 外崎:打率0.274、出塁率0.353
 秋山:打率0.303、出塁率0.392
【1打席目】
 金子:打率0.246、出塁率0.306
 源田:打率0.292、出塁率0.315
 外崎:打率0.246、出塁率0.305
 秋山:打率0.359、出塁率0.413


 やはり秋山の大きさがわかります。1打席目で出塁率が1割も違うのは大きすぎます。とは言っても、もう秋山はいないものとして考えねばなりませんが。


 金子、源田、外崎の3人で比較するなら、通算成績では源田と外崎の打率が似たようなものですが、出塁率で外崎優位です。
 一方、1打席目成績では3人とも出塁率にそう大差がありません。ただし、打率まで含めれば、金子と外崎が同程度であるのに対し、源田が3割弱で優位です。
 金子に関しては、1打席目で外崎と同程度、源田優位、通算で外崎優位ですから、3人の中で金子は外崎&源田の方より劣勢ですね。すなわち、外崎&源田のどちらか?ですね。


 もちろん、出塁率が同じで打率が高いということは、四球が少ない反面、安打は多いということになるので、二塁打以上は期待でき、多くのチャンスメイクをもたらす可能性はありますね。


 今年の源田の1打席目を見ると、全安打の1割以上が二塁打&三塁打になっています。二塁打以上の安打/打数=0.033です。
 一方、外崎の1打席目を見ると、全安打の4割弱が二塁打&三塁打、本塁打になっています。二塁打以上の安打/打数=0.092です。本塁打は5本あって、打数で割る本塁打率が0.038です。
 まあ初回先頭打者ホームランは、相手投手から見ると、打たれることは痛いですが、塁を貯めないので、事故として割り切って切り替えられてしまいやすいです。逆に気を引き締めてしまうきっかけにはなりやすいです。ただし、こちらも勢いにのるきっかけになるし、アウトカウントを稼ぐより全然マシです。
 秋山の場合、先頭打者ホームランが通算で20本あり、現在、1つの引き分けを挟んで17連勝という記録もあります。


 すなわち、相手投手の立場から見ると、先頭打者は打たれても単打しかないとなれば、出塁後の足は警戒しますけど、先頭打者の長打までは気にしない可能性はありますね。やはり出塁率もそうですが、先頭打者から「長打も警戒しないとならない」となれば、相手投手への重圧・威圧は大きくなります。


 それらを考えると、先頭打者ホームランは、一長一短があるので、評価時にそれを含めて良いか?はありますが、一応、ここでは「長打」扱いで含めていきます。


 1打席目OPSで比較すると、源田は0.657であり、外崎は0.720になります(外崎のHRを除くと約0.15減ですが)。
 それらを鑑みると、出塁率では源田の方が外崎よりやや上位ですが、優劣をつけるほどの出塁率に差は見受けられず、長打まで含めると、通算成績と同様に、外崎の方が優位と考えられます。


 以上のことから、1番打者については、A案が外崎B案が源田が考えられ、双方の比較で言うと、A案(外崎)が優位ですね。


 ただし、秋山に比べれば、相手投手の立場から見て、重圧(プレッシャー)が小さいことは否めません。
 今までは1番秋山&2番源田で対応し、源田も秋山の出塁によって成績を稼いでいます(今年は1打席目かつ0アウト時は8打席7安打1四球と全出塁)。
 すなわち、1番が秋山から外崎に代わることにより、前の打者の出塁が減少すれので、2番の源田にもその影響が生じる可能性が考えられますね。
 すなわち、相手投手から見れば、秋山がいなくなることで、1番打者そのものへの重圧(プレッシャー)が減り、さらに2番打者にも料理がしやすくなり、今年までと比べて1&2番打者へ気が楽に挑めて、3番打者を二死で迎えやすくなる可能性が懸念されます。


 もちろん秋山がいるときほどは無理でも、1&2番打者のところで相手投手に、どんな形でもいいので、初回の頭から何らかの重圧(プレッシャー)を加えたいですね。


 それを考えると、一昨年に流行した【2番打者最強論】ですね。もちろん足が速い1番打者を出塁させれば厄介なので「出したくない」と相手投手は気負いますが、1&2番で少しでも安心できてしまえば、相手投手は気楽になります


 1番打者そのものには秋山ほど威圧感が無くても、次の2番打者に最強打者が居座れば、相手投手は、普通に「1番打者を出したくない」と考える以上に、もっと「出したくない!」を強く意識するはずです。強く意識しすぎればするほど、力んで手元が狂う投手が出やすくもなります(それがプレッシャー効果)。


 そう考えると、「A案の1番外崎」を選択したとしても、2番を源田で並べるより、森を配置した方が相手への重圧・威圧感は大きくなりますね。
 秋山がいなくなっることで低減する初回の相手へ与える重圧・威圧感を、2番に森を配置することで少しでも回復させたいですね。


 森については、今年デキすぎの感はあるでしょうが、やはり今年くらい打っても不思議ではない打撃の天才児ですから。捕手とは違って、打撃時には【無】になって打ちます(【無】になった方が打ちます)。それだけに天才児です。まあ、本人は捕手と打撃は別のスポーツと割り切ってもいます
 なお、打席別成績を見ると、1打席目から打てます。


〇打席別
 1打席目  :打率0.348、出塁率0.408
 2打席目  :打率0.315、出塁率0.408
 3打席目  :打率0.307、出塁率0.385
 4打席目  :打率0.324、出塁率0.421
 5打席目以降:打率0.395、出塁率0.491


 まあ、森の場合、得点圏でさらに強さを増します。通算成績は打率0.329、出塁率0.413に対して、得点圏では概ね1割増です(打率0.411、出塁率0.526)。
 それを考えたら、もっと走者が塁上に貯まってから返す方が良いので、もっと打順を下げた方がいい、、、ということも考えられますが、確実に2番目で回る初回だけであり、あとはそのイニングで何番目回るかはわかりません。当然、2打席目以降、大量得点で打点を稼いでもらっても良いです。また打てる森が打席数を増やせば、その分の効果もあります。しかも、2番打者であれば、初回に打席を迎えるときは、確実に一死以内のアウトカウントです。


 森を2番に据え置くことで初回に重圧・威圧感を加えつつ、打席に入る機会も増やして打撃効果を増すことが見込めます。
 ただし、森の場合、捕手をやりますから、打席数が嵩むということは、疲労も蓄積しやすいですし、死球等による負傷の確率が高まることが考えられ、捕手面としてのデメリットはあります。
 そういうデメリットも考えながら、実際には柔軟に対応していく必要はありますね(143試合固定である必要がないですから)。


 一応、ここでは、まずA案&B案を次のように考えてみます。
「A案」1番外崎&2番森
「B案」1番源田&2番森


 もちろん「B案」を一回り小さくするなら、「C案」1番源田&2番外崎も考えられ、その逆「D案」1番外崎&2番源田もあるかもしれません。でもスケールはやはり「A案」「B案」より小さくなりますね。


 まあ2番に山川や中村はさすがにやりすぎですし、2番にはクリーンアップにつなげるよう安定性も求めますので、山川や中村、さらにメヒアとかを2番には厳しいですね。
 あとは「2番に栗山」という代案も考えられます。次が栗山の成績になります。


【栗山】
〇通算
 打率0.252、出塁率0.333、OPS0.687
〇打席別
 1打席目  :打率0.230、出塁率0.325
 2打席目  :打率0.257、出塁率0.316
 3打席目  :打率0.260、出塁率0.357
 4打席目  :打率0.288、出塁率0.366
 5打席目以降:打率0.211、出塁率0.286
〇アウト別
 0アウト時:打率0.185、出塁率0.265、OPS0.534
 1アウト時:打率0.234、出塁率0.296、OPS0.614
 2アウト時:打率0.324、出塁率0.420、OPS0.882


 通算成績では、外崎の方が上ですね。1打席目で見ると、打率が低いですが、出塁率が0.325と外崎の0.305を上回っています。正直、その差は秋山との差のように5分とかなら優劣をつけやすいですが、2分の差は微妙ですね。逆に打率は優劣をつけてい差があります。長打も含めて勘案すると、外崎の方が上ですね。


 あと、栗山の場合は年齢的な衰えですね。栗山は今でも選球眼が良いです。ただし、ボール球の見極め率は、昔なら80%台半ばで推移していましたが、それも下降線を否めなく、今年は77%でした。


 下図は昨年オフにとりまとめた栗山の打撃成績の推移です。今年は含まれず、昨年までの結果になっています。
 30歳を過ぎて以降、下降線になっており今年は打率、出塁率、OPSの全てで昨年よりさらに低下しています。ボール球の見極め率の低下の影響も受けているでしょうし、やはり年齢的な衰えを隠せていません。
 来年、さらに低下するリスクを鑑みれば、外崎の方を上に評価せざるを得ません
 まあ若い外崎の方が下だったらチームとして困る話であり、若獅子らも早く栗山を超えて行かないと!


【栗山打撃成績:昨年(2018年)までの推移】


 そこで、問題は、次の3番以降ですね。できることなら、昨年や今年に威力を発揮したダブル・クリーンアップ体制(4番&7番に強打者)を敷きたいですね。
 今年は中村が4番打者を務めましたが、年齢的なことも鑑みれば、来年は山川が4番、中村が7番と思います。でも、状態に応じて今年のように入れ替えてもいいわけですが。
 まあ、中村も今年はデキすぎ感があり、来年、年をもう1つ重ねてどうか?という心配はありますが。


 栗山、中村の話が出てきたので、話を少し脱線しますと、山川や外崎はアウトカウントが嵩むと打撃成績を低下させる傾向にあります(木村も)。まあ、相手投手の立場から見ても、一般的にもそう言える気はします(一般データは未確認ですが)。
 しかし、栗山や中村はアウトカウントが嵩むと力を発揮する傾向にあります。栗山のアウト別成績は前述のとおりであり、中村は次のとおりです。それだけ獅子レジェンドの二人は逆境になると(追い込まれる)と強い、とも解釈できるかもしれません。


〇中村アウト別
 0アウト時:打率0.250、出塁率0.312、OPS0.740
 1アウト時:打率0.296、出塁率0.361、OPS0.914
 2アウト時:打率0.306、出塁率0.395、OPS0.977


 さて、話を戻しますと、4番に山川、7番に中村で設定し、新外国人を3番に仮定してみましょう。すると、前述の「A案」、「B案」は次のようになります。


A案:1外崎、2森、3新外国人、
   4山川、5〇〇、6〇〇、
   7中村、8〇〇、9〇〇
B案:1源田、2森、3新外国人、
   4山川、5〇〇、6〇〇、
   7中村、8〇〇、9〇〇


 で、問題は5~6番、8~9番の〇〇であり、不確実性が大きい若獅子はまだ挙げられないので、またメヒアは新外国人を入れると、投手陣に外国人3名を使うことを見据えれば、メヒアも外れてしまいます。
 メヒアが入れば、6番中村、7番メヒアとかが考えられますが、新外国人を使えず、今度は3番が不在になります。


 なお、メヒアについては、安定性に課題を残しますが、走者無しと有りでは、雲泥の成績差を示していましたね(同程度の打数で)。
 メヒアそのものが走者有りで燃える(チャンスに強い)とも言えますが、相手投手が走者有りの状況で迎えるメヒア脅威を普段以上に感じ、手元が狂いやすい可能性も高そうですね。
 それなら楽天のペゲーロみたいに、『メヒア2番(案)』も考えられるのですが、やはりメヒアが外野手をできませんから、それが痛いですね(ライトにコンバートできれば・・・難しいですね)。


【メヒア走者無し・有り】
 無し:67打数、打率0.213、出塁率0.269、OPS0.482
 有り:61打数、打率0.361、出塁率0.590、OPS0.951


 早い話、「いねぇーんだよ!」状態です。
 一応、今年の成績だけで見て、スタメンには栗山、木村、金子、源田でその4人分の〇〇を埋めて、計画を立案することになりそうですね。
 ただし、開幕以降、若獅子らが台頭すれば、計画を改正していけばいいですが、今の時点では、読めない若獅子らを含めるわけにはいけません(含めれば、ただの楽観的な計画になってしまう)。


 打つことが見込みにくい木村は自動的に8番か、9番ですね。8番では中村が出塁しても、得点を挙げるまでに行かなかった場合の不安、9番では1番へつなげることへの不安と、どちらに配置しても不安は残します


 また5~6番打者は、山川の後で得点を返す役目や、中村にチャンスを回すためにチャンスメイクをする役目と、大事なコネクションになります。
 左右のジグザグ打線には疑問がありますが、「チャンスメイクする打者」「チャンスを活かす打者」繰り返し出てくると、相手は厄介ですね。チャンスを作って走者を返される、チャンスを作って走者を返されるなんて、相手投手から見たら地獄ですから。
 ある意味、ダブル・クリーンアップ体制の真髄もその一種でもあるわけです。


 5~6番候補としては、外崎を1番にすれば、源田、栗山、金子、源田を1番にすれば、外崎、栗山、金子となります。


【通算成績】
 外崎:打率0.274、出塁率0.353
 源田:打率0.274、出塁率0.324
 栗山:打率0.252、出塁率0.333
 金子:打率0.251、出塁率0.324
【得点圏成績】
 外崎:打率0.270、出塁率0.370、打点率0.396
 源田:打率0.297、出塁率0.353、打点率0.292
 栗山:打率0.250、出塁率0.356、打点率0.336
 金子:打率0.252、出塁率0.326、打点率0.239
 ※得点圏打点率は、
  得点圏からの打点/得点圏の打席数
  を示します。ある意味、

  得点圏(チャンス)を活かす割合を示します。


  打率や出塁率の差は見られますが、得点圏打点率が高い外崎栗山は5~6番に据え置いておきたいですね。そうすると、当然、1番は外崎ではなく源田(B案)を選択することになりますね。


 まあ、4番の山川の次に、7番中村へ向けてチャンスを築く(もう一度1番から)という観点から、5番に源田という選択肢も考えられます。「A案」で「1外崎、2森、3新外国人、4山川」で得点を挙げて、5源田からチャンスを再び築いて「6栗山、7中村」で返していく、と。
 でも、山川がホームランで走者を全て一掃してくれればいいですが、5番・源田で打線が途切れる可能性はあります。


 となると、もし「A案」(1番外崎、2番森)を適用するなら、中村を6番に繰り上げて、5番を栗山にして、7~9番を木村、金子、源田(順序は色々)も考えられますが、下位打線が貧弱になりすぎる懸念がありますね。


 それならば、先ほど1番打者では「長打」の脅威の差から、源田より外崎を優位に見る「A案」を挙げましたが、5番打者の機能も見据えて1番打者=長打の脅威減は諦め1番には出塁率の方を重視し(外崎と源田でやや源田が上だが、双方も似たようなもの)、初回の頭の方での長打の脅威は2番に森を配置することで補うことを考えると、「B案」(源田が1番、森は2番ドンドン♪)の方が良いかもしれません。9番は1番につなげることを見据え、


B案:1源田、2森、3新外国人、
   4山川、5外崎、6栗山、
   7中村、8木村、9金子

という案がお薦め案でしょうか。


 ただし、どのくらいやれる新外国人を獲得するか?はありますが、スケールが小さくなった印象は否めませんね。メンバーが足りず最後はなし崩し的な結論でもあります。
 栗山中村も、年齢的な衰えにより来年が今年ほど活躍できぬおそれは十分あり得ます。そもそも、9人で考えたとき、「いねぇーんだよ!」状態でもあります。


 当然「若獅子が台頭してくれば、今の獅子はレギュラーを奪えるチャンスがあるんだから」と言えますけど、ただ若獅子らには「かんばれ!」と悠長なことを言っている場合ではありません
 外国投手らの一軍登録(3名)を鑑みると、一軍に使える外国人野手の人数制限や、一軍戦で計算できる日本人選手の補強ができなかった状態を鑑みれば、不確実性は大きくとも、若獅子が絶対に台頭できなければ、唯一のセールスポイントである獅子威し打線は衰退し、獅子は餓死します。


 育成には時間がかかるのは当然のことです。山川らが台頭してまだ2~3年しか経過していませんから。
 でも、今の獅子に求められる育成スピードは、高校野球のように2~3年で世代交代が求められるほど速いです。本来、中心選手らの流出速度がここまで速くなければ、そこまで無理な要求になりませんが、実際には中心選手らの流出速度が速すぎるのが現状ですからね。