下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【オリックス3回戦(MLD)】27年ぶりの開幕8連勝!打撃陣は情報共有生かし一気猛攻で天敵を陥落し、逆転劇で偉業を決める。試合中に球種・球筋など情報を選手間で共有し、各自が生かしていい雰囲気のチーム状態。ただし昨日のペンタゴンお見合いに続き、反省材料は多々有り。長いシーズンで熾烈な優勝争いを制するためには、そこからほころびが生じぬよう、きっちり修正しておきたいです。

今日はメットライフドーム
オリックス3回戦が行われ、
27年ぶりの開幕8連勝を決めました。


↓↓↓今日のスタメン

先発ウルフ天敵・山岡でした。
最大の問題は前回のOP戦でも抑えられた
天敵・山岡をどう打ち崩すのか?
でした。


結果は次↓↓↓の通りです。


まず山岡攻略については、
4回までパーフェクトに抑えられて
序盤は苦労します。


縦スライダーを含み、
タイミングがなかなか合わず、
コース一杯に突いてくる球にも
翻弄され続けます。
球数14、15、12、13球/回と
少なくはないけど、あまり嵩ませることができません。
ウルフもテンポ良く投げていくので、
試合が時間をかけずに進む展開の中、
あれよあれよと山岡の術中にハマっていきます。


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一方、ウルフについては、
立ち上がりで制球が定まらず、
先頭の宗を簡単に歩かせてしまい、
吉田に中安打タイムリーで先制点を失います
しかし、その後は、相手の早打ちもあって、
自分のリズムを取り戻してテンポ良く投げます。


ウルフのバロメータであるゴロアウトも、
初回併殺打を含めて4回まで8個と順調です。
そして、ウルフの場合、
もう一つのバロメータが球数にあり、
その球数も
11、13、8、11球/回で
4回までが43球と少なくなっています。


ただし、序盤4回までは
ウルフが何とか踏ん張っているものの、
オリックス初回に点を奪い、
山岡も自信を持って投げ込んで抑えてくるので、
なかなか流れを獲り返すことができません。


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そして、試合の転機まず5回表に訪れます。
ロメロが先頭で初球のカーブを叩いて左安打で出ると、
次の中島は、真ん中に甘く入ったカットボールを叩き、
打球が一二塁間を抜ける痛烈な当たりでしたが、
浅村がジャンピング捕球で好守の二直に。
もしこれが抜けていたら、
オリックスに勢いを与えるヤバイ状態でした。
ここに今の西武の強さが表れるような好守でした。
そして、粘るT岡田を空三振に仕留めますが、
続く大城初球の低めを右安打されます。
これで二死一三塁のピンチになります。
その中、問題になったのは
次の若月の打席2球目でした。


そこで、大城が二盗を狙い、
若月は大城の二盗を助けるために空振りします。
そのとき、銀が二盗を刺すために二塁へ送球します。
しかし、オリックスはこのとき重盗を狙っており、
銀が二塁へ送球する間に、
三塁走者ロメロが本盗を狙って
1点を奪うことに成功
します。


このとき、三塁走者がロメロなので、
本塁へ突っ込むことは無いと考えたのか、
二盗を阻止する自信があったのか、わかりませんが、
囮に引っかかって失点してしまいます。
確かに二死の状態ですから、
二盗を刺すことでそのイニングが終了しますが、
山岡をなかなか切り崩せない状態でしたから、
1点勝負の展開が繰り広げられていましたので、
既に1点リードされている状況なのですから、
そう簡単に1点を失ってはダメな状態です。
ここは二盗を狙って
二塁へ送球する必要があったか?
という問題が出てきます。


銀の場合、
このような二死一塁三塁の中、
アウトを獲りたいばかりに功を焦って
二盗阻止を狙って二塁へ送球し、
二盗を刺すことがデキず、
結果、三塁走者の本盗を許して失点する
というケースがよく見られます。

たまにもやらかします。


もし二塁へ送球する場合、
二盗本盗前に
100%確実阻止しなければなりません。
しかし、100%阻止ということは
絶対とは言えず、必ず不確実性が伴います。
そのリスクを考慮すれば、
二盗は諦めて打者集中をすべき

と思います。
ましてや1点も失いたくない展開ならなおさらです。
若月は当たっていますが、
柳田やマレーロ、吉田などと
強打者とは違うわけでし、
投げているのはウルフですから、
二塁へ投げるべきではなかったです。
ましてやウルフから見れば、
二死二三塁で若月に打たれるということ?
俺のことを信用していないということ?
ということにもなりかねません。
まあ、銀の場合、
ウルフを信用していないというより、
少しでも助けて楽にしてあげよう
という気持ちですが、
リスクを考えず功を焦ることで
傷口を広げる結果になった
ということです。


今日は結果として、
走者・大城を挟んで刺してイニングを終え、
後の打線爆発により傷口は浅くなりましたが、
こういう失点が相手に勢いをつけるおそれ
がありますので注意が必要です。


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嫌な点の獲られ方をした直後の5回裏
再び転機が訪れます。


先頭の山川が外角低めを上手く打ち、
森が高め初球を叩いて続きます。
無死一三塁の大チャンスです。


今まで好投を続けた山岡も、
西武打線に自信を持っておりますが、
今の西武打線の勢いに恐れも感じています。
前回ソフバンが一挙攻勢を仕掛けたように、
この大チャンスは2点、3点を奪って
流れを一転させたい勝機になりました。
山岡だって良い投球を続けているから
こんなチャンスはそう何度もありません。
これはソフバン等の強敵を相手のときも同様であり、
接戦を制するにしても、
奪えるときには貪欲に徹底して奪うこと
が必要です。


しかし、次の打者は安定感の無いおかわり君。
「ゲッツーだけはやめてくれ」と思うや否や
お約束通りの二ゴロ併殺打。
その間に1点を得ましたが、
せっかくの勝機を失います。
オリックスから見れば、
このピンチを最小失点にとどめてOK
というところですから、
試合の流れまで取り戻すには至りませんでした。


今は行け!行け!の勢いがありますが、
長いシーズン、その行け!行け!だけでは凌げず、
優勝争いが熾烈になれば、
相手も強敵が故に、そんな勝機は何度も訪れません。
本気で優勝争いに勝つためには、
こういう勝機を無駄にしてはなりません。


もしこの相手が楽天の岸だったら?と考えれば、
数少ないチャンスをモノにしないと勝てません。


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で、さらに深刻になったのは6回表です。


まず先頭の若月打球が
サードのおかわり君を弾いて三安打に。
確かにバウンドが変な方向だったので、
また記録もヒットになったので、
やむを得ないという見方もあるでしょう。


しかし、おかわり君のは
普段からスプリットステップも踏まず、
じっとしているため、スタートダッシュが遅く、
おまけに、真正面から捕るという基本ができてなく、
手だけで捕ろう
とするから、
このような結果になったと見ております。


厳しい言い方かもしれませんが、
ゴロアウトを狙うウルフ登板時には
こういう守備ミスは許されませんから、
反省すべき点
と考えます。


なお、スプリットステップは
源田とかも打球に反応するために踏んでいます。
浅村は、踏まないので、以前、宮本氏に
一二塁間を狙われる危険性を指摘されていましたが、
浅村の場合、
本能で素早い反応ができるので、
しかも、今が全盛期ですから、十分対応します。

さらに守備ミスは続きます。
次の宗が無死一塁からバントを決めますが、
それを銀が欲張って二塁へ悪送球し
無死一二塁のピンチを招きます。
このフィルダースチョイス&悪送球は、
5回表の囮にハマった重盗による失点と同様、
功を焦りすぎた結果でした。


そして、無死一二塁から次の福田がバントをすると、
今度は山川が三塁走者を刺そうと功を焦り、
大暴投の悪送球をしてしまいます。
正直、このミスで万事休す!と思いましたが、
そこはレフトの金子が素早くカバーをして、
三塁を飛び出した走者を刺しました。
運が良かったですが、
この金子の好プレーは窮地を救いました。
その後、一死一二塁、
吉田、マレーロと脅威の後続をウルフが抑え、
この大ピンチを無失点で凌ぐことができました。


試合の流れは、
本来なら西武の窮地、負けゲームの展開でしたが、
オリックスがその大チャンスを活かすことできず、
逆にオリックスが流れを失ってしまいました。
オリックスにとって、失った勝機は大きかったです。
一方、西武にとっては、
九死に一生を得て逆に流れを取り戻す場面になります。


しかし、6回裏、西武は得点できず、
7回表に2番手の高木勇が先頭ロメロに
初球を打たれて出鼻をくじかれますが、
3番手の武隈が危なげなくそこを凌ぎます。


このように平衡状態が続く中、
7回裏に勝機が再来します。
5回裏と同様に
山川、森でチャンスメイクを再び果たします。
そして、おかわり君を打席に迎えますが、
今度は無死二三塁のチャンスなので、
併殺の危険性はありません。
少なくとも犠牲フライを望むべきですが、
山岡
投球数も嵩んで1点差でのこのピンチなので
重圧と疲れから制球が定まりません。
ストライクもボールも明瞭になっています。
そこで、おかわり君が四球でお散歩になり、
上々の結果になりました。
逆にオリックスにとっては痛い与四球でした。


無死満塁の大チャンスから、
外崎がしっかりと左安打2点タイムリーを決め、
銀のバントの時には、
相手の三塁手が悪送球と守乱に。
代打栗山が着実に犠牲フライ1点追加を果たし、
秋山、源田と連続タイムリーを放ち、
この回で
一挙6点のビックイニングを得て
逆転により試合を決しました。
まさに今の西武の強さ・勢いにより
一気攻勢を仕掛けて天敵・山岡を撃沈しました。
まあ天敵・山岡には、結果として
嫌なイメージを残すことがデキました。

源田相手の守備位置を見極めて
好きなところに打つことができています。


結果として、
色々と反省材料は多々ありましたが、
逆転劇で開幕8連勝を決めました。


本来ならあれだけの凡ミス等を踏まえれば、
正直、負け試合の流れでしたが、
その苦しい展開の中、
天敵を墜として逆転した点は評価でき、
今の西武の強さ・勢い・運の良さ
十二分に発揮されました。


しかし、
昨日のペンタゴンお見合いに続き、
今日の守乱等のミスなど
本気で優勝を狙うなら、
改善すべき反省材料になります。


優勝するには、
ソフバンら強敵らを負かさなくてはならなく、
そのとき、5回表裏、6回表に見られたような
守備のミスや、数少ないチャンスを
着実に仕留められぬ詰めの甘さ
は、
その熾烈な優勝争いを落とすこと
を促しやすくなります。


とにかく、辻監督がおっしゃるように、
「1点とられるのは仕方ない、
 では次の1点をどう抑えるか。
 1点とったらさらに次の1点をどうとるか。
 とにかく1点にこだわり、最後まで
 あきらめない野球をすること。


今、「最後まであきらめない野球」はデキていますが、
このオリ戦のカードでは、
「1点へのこだわり」が薄れているように感じます。
勢いに乗じるだけではなく、
もう一度、そのこだわりを見つめ直したいですね。


なお、おかわり君については、
監督が一番期待されているようですが、
打てないだけではなく、
打っても最悪の結果を招きやすく、

守備面も危ういところが多いです。
正直、そろそろ使い方を再考すべき
と考えます。


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ところで、
最終回にワグナーが登板しました。
点差があったので、
昨日に続き、試す良い機会になりました。
しかし、ロメロに打たれて、小田に与四球となり、
T岡田には甘く入ったところをタイミング良く打たれ、
ヒット性の当たりでしたが、
ワグナーに直撃して結果は投ゴロで打ち獲りますが、
その直撃により降板することになりました。
ただし、今日のワグナーの投球は、
制球も荒い状態で、球も甘く、
正直、及第点は与えることができません。


で、結局、この展開で
増田を引き出すことになってしまいました。
最近、野田、平井、増田については、
登板過多に成っている傾向があり、
長いシーズン、途中で疲れからへばること
が懸念されます。
使い方を再考する必要があるかもしれません。


あと、増田については、
点差があるとともに、緊急登板になったので、
まあ今日の失点はやむを得ない面がありますが、
伏見に打たれたタイムリー
外角のやや低め、ベルトの高さに甘く入った
縦スライダーでした。
この結果を踏まえると、
縦スライダーの精度向上
まだまだ必要、と思われました。


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ところで、興味深い記事がありました。
チーム内は良い空気を醸しだしており、
試合中に球種、球筋など情報を共有し、
各自が生かしていると、良い方向にあります。



西武打線、一気に覚醒
情報共有生かし猛攻-プロ野球
4/8(日) 18:46配信 (時事通信)
 
沈黙していた西武打線が、七回に目覚めた。四回まで無安打、その後も崩せなかったオリックスの山岡に襲い掛かり、2番手の吉田一も捉えて打者一巡で6得点。辻監督は「数少ないチャンスで集中していた。非常にいい形で点が取れた。頼もしい」と目を細めた。
  山岡に対しては、
五回に中村の二ゴロ併殺打の間に1点を返しただけだったが、打順の3回り目で一気に攻略。無死満塁から逆転の2点適時打を放った外崎は「今は打線がつながっている。僕が打てなくても何とかしてくれるから、積極的にいこうと思った」。今季まだ負けていない好調な打線ならではの発想だろう。
  
秋山は選手同士のコミュニケーションを好調の要因に挙げた。「会話をして、(相手投手との)1対1の勝負にならないようにしている」。試合中に球種、球筋など情報を共有し、各自が生かしていると説明した。
  これで1991年以来27年ぶりの開幕8連勝。当時現役だった辻監督は「うれしい。でもまだ先は長い」と気を引き締めたが、同時に確かな手応えを感じている。