下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

開幕スタメン争いに敗れし若獅子たち。とはいえ、シーズンは長く、チャンスはまだまだ転がっているチーム事情なだけに、二軍戦でしっかり結果を出して這い上がれ!もちろん二軍好成績は一軍活躍の必要十分条件ではないけど、少なくとも必要条件。

今年の獅子軍団の大きな課題
春キャンプ時から
新興勢力の台頭にありました。
しかし、終わってみれば、
負傷者、体調不良者の続出に伴う駒不足はあるものの、
実力の観点からレギュラー競争を俯瞰すれば、
投手陣で頭角を現したのは
内海、松本航、ニールあたりの
ニューフェイスが名を馳せ、

昨年まで在籍していた組では、
光成、大将あたりだけでしたね。


野手陣で頭角を現したのは
金子侑&木村が今まで以上に向上しましたが、
あとは、愛斗が微妙な結果を残し、
佐藤あたりはおかわりサブとしてどうなるか?
そのまま水口&熊代のスーパー守備サブで埋めるのか?
代打役として、呉を残すのか?
そのあたりはどうなるかわかりませんが、
特に昨年までの在籍組で、
金子侑&木村以外で
頭角を現した、成長したと言える者は、
基本的に皆無でした。


まあ二軍戦では、
メヒア12打数6安打
三打席連続HRを打って、
今日も4号目が出ました。
あとは、長打率は高くないですが、
打率、出塁率の面で言えば、
西川がそこそこ好調のようです。
(29打数10安打、打率0.345、出塁率0.406)


メヒアも西川も使い方が制限されますが、
少なくとも、
メヒアの復調は絶対に欲しいですね。


ところで、昨年までの在籍組で
新たな勢力が台頭できなかったのはなぜ?
最大の要因は単に『実力不足』です。


あとは、山田など守乱が目立ちましたように、
今回のレギュラー争い
OP戦等で活躍すれば、
1軍入が即決される可能性が高く
もの凄く高価値なチャンスであり、
当然、選手らもそれは認識しているだけに、
即決プラチナチケットを目前に
そのチケットを奪うんだ!
その心意気は大事だけど)
張り切りすぎて、鼻息荒くイレ込みすぎて
焦りから空回りしていたのもあります。


まあその空回りの件は、置いておいて、
今日は『実力不足』の面に着目すると、
そもそも昨年までの在籍組による
新たな新興勢力誕生の土壌になっている
二軍の実力レベルが
低すぎるのがネックです。


昨年の二軍戦成績は、
48勝64敗(勝率0.429)と
最下位争いをしており、
昨年のチーム打撃成績は、
打率0.246、出塁率0.315、長打率0.341、
OPSは0.656と、、、
昨年のチーム投手成績は、
防御率4.06、WHIP1.43と、、、
低迷していました。。。


そして、今年の二軍は、
公式戦が始まって間もないですが、
試合数が少ないから
何とも言えない面もありますけど、
3月26日現在で、
3勝6敗と最下位タイ。
今年のチーム投手成績は、
防御率3.94、WHIP1.41と、、、
今年のチーム打撃成績は、
打率0.226、出塁率0.299、長打率0.345、
OPSは0.644と、、、
昨年並みに低迷した
スタートを切ってます。。。


西武の場合(特に打撃)、
1軍と2軍のレベル差が大きいです。
上記の二軍成績を考えれば、
在籍組から新興勢力を得る土壌として
あまりにも貧弱で痩せすぎており、
新芽が出なくてもおかしくない
とも言えます。


この背景を踏まえると、
今回、昨年までの在籍組の中から
新興勢力がほとんど台頭できなかった
という結果
もおかしくはない話です。


では、1軍で活躍するには、
どの程度の2軍成績が必要であるのか?
そこに興味がわきます。


ただし、2軍戦の場合、
試合に負けていいわけではないですが、
一軍へ選手を送り込むことが
主目的になってますから、
2軍成績もアテにならない面はあります。
例えば、僅差で勝っている展開を終盤を迎えた場合、
1軍戦ならば勝利の方程式を適用しますが、
2軍戦の場合、試したい投手などを重視しますから、
勝てるゲームも落とすこともありますから、
成績も悪くなることはあり得ます。


戦力層のある巨人などは、
1軍半の選手も多いので
チーム成績は上々になりやすいですし、
また育成に力を入れている日ハム
ここ何年も2軍は最下位争いをするほど
チーム成績は良くないですから、
1軍で活躍できるか、否か
の判断材料
にする2軍成績は
基本的に、チーム成績より

個人成績に着目したいです。


もちろん、個人成績でも
2軍戦の場合、調整で試したいことを
試合で見せてやられていることもあるから、
アテにしにくい面はありますが、
一応、ここでは個人成績を
参考にしてみたいと思います。


今回、パのレギュラークラスの選手を対象に、
彼らが1軍でブレイクした年の1軍成績
(初めてシーズン半分以上の試合数出場した年の成績)
その前年の2軍成績の関係性を整理しました。
ただし、今はレギュラーではなくとも、
昔、レギュラークラスだった
SBの長谷川や、ハムの田中賢なども含めました。


また投手陣は、先発投手の場合でも、
前年の2軍では短いイニングだったり、
個々に応じて異なる面があるので、
投手陣は今回は見送り、
とりあえず、
今回は打者のみを対象に
打率、出塁率、OPSを整理しました。
(データ整理対象者43名)

下記がその結果です。
なお、昨年の若獅子らの2軍成績も併記しました。


打率、出塁率、OPSともに、
当たり前の話ですが、
全般的に右肩上がりの傾向すなわち、
ブレイク初年1軍の成績は、
その前年の2軍成績が良い方がが良い傾向
にあります。
ただし、図を見るとわかりますとおり、
変動幅が大きいですから、
関係性を相関式で表現すると、
式の信頼性を示す相関係数(R2)は低くなります。


例えば、前年2軍成績の打率が3割の場合、
1軍成績の打率は2割~3割超と幅があります。
そりゃ、2軍で活躍しても、
1軍で打てない選手はたくさんいますから、
当然、1軍成績に幅も広がります。


そこで、今回、着目したいのは、
対象とした選手らの
前年2軍成績の下限がどの程度?です。


すなわち、今回対象にした選手は、
1軍戦結果に関わらず、
1軍でシーズン半分以上の試合に
出場しているわけであり、
1軍で試合に使ってもらえるレベルに達するには、
前年2軍成績が少なくともどの程度必要か?

に着目してみたいです。


ただし、打率0.168、出塁率0.208、OPS0.376と
もの凄く低い選手がいますが、
これはロッテの田村であり、
捕手として、打てなくとも
1軍戦で多く出場しているケースですから
参考外のデータとして考えられます。


今回対象とした選手の2軍成績を上から数えて
上位75%値(上位の3/4)の2軍成績を見ると、
打率は0.253、出塁率は0.321、OPSは0.694
でした。
すなわち、
1軍で初ブレイク(出場73試合以上)した者の
前年2軍成績上位の3/4は、

打率は0.253、出塁率は0.321、OPSは0.694
を上回っていた
ということです。


それを考えると、
1軍で活躍するか、否かはわからないけど、
1軍戦に多く出場したいならば、
前年の2軍成績は、せめて
打率は0.253、出塁率は0.321、OPSは0.694
以上は欲しい
ところです。


また2軍成績上位50%値を見ると、
対象者の上位半分は
打率は0.295、出塁率は0.370、OPSは0.833
を上回っていた
、ということです。


その上記の2軍成績75%値、50%値
昨年の若獅子らの2軍成績を見比べると、
2軍成績が上記の75%値以上だったのは、
打率、出塁率、OPSの全てで該当するのが
呉、高木渉、坂田、斉藤、熊代であり、
(熊代は2年連続で1軍ノーヒットですけど)
そのうち高木渉以外
1軍戦で年間100打席以上の経験者です。
すなわち、全ての該当者には
新たな新興勢力が乏しい
ということが伺えます。
あとは、
山田(打率、OPS)、金子一(打率、出塁率)、
水口(打率、出塁率)
くらいでした。


2軍成績50%値以上の成績となると、
昨年の2軍でそれを上回るのはは
もの凄く少なくなります。


そもそも2年連続で
1軍ノーヒットだった熊代の打撃成績

昨年、2軍の個人打撃成績で上位に来る
ということそのものが
2軍の低レベル化を物語っていました。


今回、開幕スタメン競争において
在籍組の若獅子はことごとく敗れ散りました。
とはいえ、今のチーム事情では、
長いシーズンにおいて、
チャンスはまだまだ転がっています。


野手陣の場合、
1軍スタメンの実力差が大きいので
その再チャンスをつかむのは
そう簡単ではありませんが、
つかみ獲ってもらわねば、
獅子軍団の将来は危ういです。


一方、投手陣の場合、
1軍駒不足問題が深刻であるだけに、
ちょっと活躍すれば、
その再チャンスはつかみ獲りやすいです。


いずれにしても、
投手陣、野手陣ともに
1軍登板の再チャンスを
射止める者
が出現して欲しい
です。


ただし、2軍戦で大活躍しても
1軍で活躍できる保証はありませんが、
投打ともに、1軍で活躍したいならば、
2軍でしっかり結果は残さないとなりません。
2軍戦での好成績は、1軍戦で活躍するための
必要十分条件ではありませんが、
必要条件と言えます。


まあ、3年前の大石のように
2軍戦フルボッコだけど、
1軍戦で活躍する、という
例外的なケースもありますが、
やはり2軍戦好成績は最低限、欲しいです。


打撃面であれば、
最低でも上記の2軍成績上位75%値、
できることなら、半数以上に入る50%値
上回るレベルの結果をきっちり残し、
再チャンスをしっかりつかみ獲って欲しいです。


なお、今回、データ対象にした獅子勢
次のとおりであり、
彼らの1軍初ブレイクの前年2軍成績は、
上記の75%を全て超えていますし、
上記の50%もほぼ超えています。
特に木村の成績でもそうであり、
木村は、愛斗や山田、金子一ら
今の若手を余裕で上回ってました。
※源田、金子侑、秋山は
 ルーキー年から年間半数以上の試合に
 出場しているので、対象外にしています。


    対象年 打率 出塁率 OPS
栗山  2004  0.338 0.427 0.980
外崎  2016  0.293 0.392 0.938
木村  2016  0.299 0.350 0.858
森   2014  0.341 0.397 0.900
山川  2016  0.333 0.399 1.066
中村  2004  0.253 0.393 0.996
緑色数値:上記75%値以上、50%値未満
青色数値:上記50%値以上


ところで、
新興勢力候補になる愛斗や山田、金子一らには、
せめて斉藤や熊代の2軍成績は上回って欲しいです。
そもそも、愛斗や山田、金子一らの若手と
斉藤や熊代の違いは何か?
というと、
1軍戦での結果になりますが、
ボール球の見極め率
斉藤や熊代、当然、金子侑や木村らは
十分70%を超えていますが、
愛斗や山田、金子一らの若手は
70%を下回っていることです。
すなわち、愛斗や山田、金子一らの若手は
悪球でもがんがん手を出してしまっている
ということです。


1軍で出場していくのならば、
ボール球の見極め率は70%以上が必須
と思います。
まあメヒアが70%前後ですけど、
メヒアにはHRキングになり得る
桁違いのパワーがありますから。


現在、若手の中では
愛斗OP戦の打率0.250
内部競争で生き残れるか、否かの
ボーダーライン
にいて、
他の若手より上位にいますけど、
安打も微妙なものが含まれており、
0.250の打率はやや過大でもあるとともに、
出塁率も0.250であり、
四球数、IsoDがゼロですから、
球の見極め力は改善されていない
おそれがあります。


いずれにしても、
投手陣、野手陣ともに、
2軍戦でしっかり結果を出して
再チャンスをモノにして
1軍へ這い上がれ!