下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【戦力問題】やはり獅子の戦力層は鷲より薄いのか?奴のFA流出時に鷲からの人的補償は「あまりぴんとこない」と言って金銭を選びましたが、もし獅子がFA選手を獲って補償することになったとしたら、相手球団から人的補償は「全くぴんとこない」と言われそう。。。こう薄い戦力状況ではトレードも実現性が薄いか(榎田はミラクル交換でしたが)。

現在の獅子については、
若手もなかなか台頭できず
戦力層が薄いという課題を抱えています。
平井らの酷使も
「いねぇーんだよ」問題が絡み
やむを得ないよ、
というご意見もあります。


野手陣にいたっては、
スタメンと非スタメンで成績の乖離が大きく
(打率はスタメン0.264、非スタメン0.127)
チーム内の上位勢は少数精鋭と
言えば聞こえはいいですが、
結局は二極化されています。


投手陣にいたっては、
トップが僅かで、全般的に低迷
というような雰囲気にあります。


ところで、
奴が鷲へFA移籍したとき、
プロテクト外では
めぼしい選手、たいした選手がいないので
人的補償ではなく、金銭補償にしました。


確かに、正直、鷲には
ろくな選手がいなさそうであり、
日本人枠で29番目以降(新人らを除く)の
プロテクト外となると、
カスしか残っていない印象があります。
鷲もロクに育てず、
出来合いを買ってくる印象がありますから。
またFA騒動の前にたくさんクビ切りましたしね。


ただ、逆の発想で、
もし獅子がFAで選手を獲得していたら、
獲られた球団は獅子に人的補償を求めるだろうか?
何か「カスしか残っていないからいらねぇ」と
金銭補償に走られそうな気が。。。


確かに奴が鷲へ行ったことにより、
こちらは大きく戦力ダウンし、
あちらはかなり戦力アップ
しました。
おまけに、
あちらは奴が来たことでの波及効果もあり、
周囲の選手もアップしています。


ただし、今回はそこの最上位のレベルと言うよりは、
戦力層の厚さという観点から、
もう少し下のレベルを見据えて述べてみたいと思います。


例えるならば、プロテクト外になる
29番目以降の中間層のようなところに着眼します。
とは言っても、
29番目以降の選手の成績比較というのも難しいので
1軍&2軍でチーム成績や各個人成績から
簡単に整理してみます。
なお、今回扱ったデータについては、
2019 5/28 試合終了時点のものです。 
ただし、強引なところもありますのであしからず。


なお、現在の成績特性がと似ています。
そこで、鷲との比較で見ていきたいです。
※今さら人的補償が欲しかったとかいうこと
 ではありません。あくまで戦力層の比較です。


現在、鷲には3勝6敗
屈辱的な借金を抱えております。
ただし、鷲も他には弱く、
成績は差が小さい団子状態であり、
互いに勝率5割程度
でさまよってますね。


また1軍戦の打撃成績、投手成績を見ると、
現在、実は鷲と獅子は同じような数字を残しております。


打撃のチーム成績に関しては
打率が獅子、鷲とも0.260弱、
出塁率が獅子、鷲とも0.345前後、
OPSが獅子、鷲とも0.765前後です。


また投手成績は、
防御率が獅子4.65、鷲4.52と似通っており、
先発と中継ぎで区別して見ると、
先発は獅子5.25、鷲5.03と双方とも5点台を超えており、
中継ぎは獅子3.58、鷲3.86と3点台後半と似ております。


下表がそれらの成績一覧です。
2軍を含むその他の成績も併記します。


◆チーム成績

これを見ると、1軍戦における
打撃、出塁率、OPS、防御率(全体、先発、中継ぎ)
獅子も鷲も似通っております。


ただし、1軍戦の打撃成績について、
先発(スタメン)非先発(スタメン)を見比べると、
当然、一般的にも
先発(スタメン)>非先発(スタメン)の傾向にありますが、
獅子の方が鷲より
乖離が大きく二極化傾向にあります。


非先発(スタメン)の打撃成績について、
出塁率は、獅子も鷲もそれほど変わりません。
しかし、打率、OPSに関しては、
獅子は鷲より低いです。
打率は獅子が0.127ですが、鷲が0.206です。
OPSは獅子が0.593ですが、鷲が0.730です。
 
また得点圏打率に関しては、
非先発(スタメン)は獅子が0.143ですが、鷲が0.176であり、
その獅子<鷲傾向が全体の得点圏打率にも響き、
全体で獅子が0.284、鷲が0.298と獅子<鷲の傾向です。


2軍打撃成績に関しては、
打率は獅子も鷲も似ておりますが、
出塁率、OPSで獅子は鷲を下回っていますね。
(1分以上、3分弱の差があります)


これらを見ると、打撃陣については、
1軍の非先発(スタメン)のレベル以下(2軍含み)が
獅子は鷲より下回っていることが伺えます。


一方、投手陣については、1軍戦を見ると、
防御率は全体、先発、中継ぎで
0.12~0.28点/9回の差はありますが、
その差なら獅子も鷲も似ていると考えられます。


しかし、WHIPについては、
獅子の方が鷲よりかなり悪い状況にあります。
鷲は全体が1.36で「平均近く」、
先発が1.44と「平均以下」、
中継ぎが1.26と概ね「平均以上」という感じですが、
獅子は全体、先発、中継ぎと1.6前後であり、
「非常に悪い」という評価になります。
 ※WHIP評価
  1.00 素晴らしい 1.10 非常に良い、1.25 平均以上、 
  1.32 平均 、1.40 平均以下、1.50 悪い、1.60 非常に悪い

また顕著に差が見られているのが
2軍成績の防御率です。
鷲は約2.8ですが、獅子は約3.4と高いです。


これらを見ると、投手陣については、
1軍の防御率(失点)で獅子・鷲に大差はありませんが、
WHIP(被安打・与四球)の面では
獅子の方が鷲より抑えること
ができていないと伺えます。
しかも、戦力層の中下層に該当する2軍では、
獅子の方が鷲より多く失点(防御率大)しています。
すなわち、
投手陣に関しては(特に中下層で)
獅子は鷲より下回っていることが伺えます。


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次に投手陣について、
各個人にどれだけ負担がかかっているか?
負担は集中しているのか?分散しているのか?
に着目し、
全体のイニングに対する
各個人のイニング数の割合を単純に集計しました。


当然、先発の方が中継ぎよりイニングが嵩みます。
1軍戦に登板した全員を対象に整理しました。
ただし、0イニングに終わった南川は除外します。
獅子は全部で24人、鷲は全部で25人が対象です。

上位3人の先発合計の構成比を見ると、
鷲は美馬、辛島、石橋の29.5%に対し、
獅子は今井、多和田、光成の36.2%と
鷲より負担が大きいです。
その理由として考えられるのは、
獅子の方は今井、多和田、光成に集中し、
先発の駒が不足していたから、
ということは挙げられます。


ちなみに、先発だけ見ると、
獅子は、今井、多和田、光成、本田、榎田の
5人で全体の48.4%のイニング数を占めています。
鷲の方は、美馬、辛島、石橋、福井、古川、安楽の
6人で全体の48.1%のイニング数を占めています。
すなわち、主力先発陣については、
鷲の方は獅子よりも
各個人への負担が分散できています。
その要因は、
獅子の方は、雄星が抜け、内海も離脱して
先発の駒が不足しているから、と言えますが、
鷲の方も、則本、岸、塩見と主力が離脱し、
福井を補強したこともありますね。
ただし、古川とか、石橋とか、安楽とか、
鷲では、実力が卓越していないけど、
二線級でも戦力として使っており、
その分、戦力層は獅子より厚いとも言えます。
その「二線級でも」はカギであると思います。


そして、次に着目する点は「中継ぎ陣上位の投手」です。
鷲の場合、中継ぎ陣は、
松井が最も多いですが、
全体の中で上位6位で5.9%あり、
次に上位8位で5.5%に位置付けられています。
先発の方が中継ぎよりイニングが嵩むから、
松井より上位に先発陣が5名いることもおかしくありません。


しかし、獅子の場合、
平井が全体の4位に登場し、
増田も全体の6位に名を連ねています。
もちろん、先発陣が少ないからとも言えますが、
平井と増田で12.5%も占めており、
松井と宋の2人より多いです。
ちなみに、平井は
5試合先発した本田よりイニング数は多いです。
平井や増田に
負担が嵩んでいることは伺えます。


ところで、
中継ぎのみでイニング構成比を見ると、
(先発した者を除いたバージョン)

獅子の方は
平井、増田、泰雄に負担が集中しており、
鷲の方が負担を分散できていますね。


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次に各投手については、防御率WHIPで、
各野手については、打率出塁率OPSを対象項目とし、
パ6球団全員の成績を母体数として、
偏差値化してみました。
 ※1軍戦と2軍戦の双方で整理しました。
  2軍戦はイースタン、ウエスタンのリーグですが、
  パ6球団で扱いました。
 ※偏差値算定の対象は、パ6球団で
  1軍投手131人、1軍打者138人、
  2軍投手173人、2軍打者167人
そこで、各項目において、獅子、鷲の中で
偏差値50以上の人数をカウントしました。


確かに打率3割と言っても、
10打数で3安打の者と
100打数で30安打の者では、
後者の方が信頼性の高い3割ですが、
ここではそこに重みづけしていけば、
結局はチーム打率になってしまうので、
ここでは単純に打率だけを見て偏差値を算定しました。
ただし、1軍で0イニングの南川は防御率が算定できないので除外します。


その結果は次のとおりです。

偏差値50以上の人数について、
投手成績は、
1軍、2軍の双方で鷲より少なく、
1軍はWHIPが、2軍は防御率が壊滅的状態です。
打者成績は、
2軍打撃成績
投手成績以上に
壊滅的状態であり、
鷲より著しく少ないです。


しかも、2軍打撃成績に関して、
上表のわずかな人数のうち、
1名は調整中のメヒアですから、
 ※メヒア2軍成績(29打席26打数)
  打率0.462、出塁率0.517、OPS1.633
肝心の台頭すべき若手で偏差値50以上は
もっと少ないということです。
 ※メヒア以外の選手で、
  偏差値50以上と言っても、
  偏差値は50~55程度ばかり。


鷲からの奴FA流出に伴う人的補償では、
「あまりぴんとこない」と言って
金銭補償にしたわけですが、

今年の成績を鑑みると、
プロテクト外の域を含む中間層とその下層に着目すると、
うちの方が鷲より戦力層が薄く、
「あまり」どころか、
「全くぴんとこない」という状態ですね。
(もし獅子から人的補償を出すと仮定したら)


昨年、洋介で榎田を釣ることができました。
まさに海老で鯛を釣る奇跡的トレードができましたが、
この層の薄さでは人的トレード
成立が難しいおそれが懸念されますね。


成立させるには、
木村レベルを放出するか、ですが、
損することも覚悟しないと。


また、若手を放出するなら、
「将来性」を上手くアピールできないと苦しく、
もし、メヒアとかの高価なタイプを放出するなら、
相手も不良債権が怖いので
なかなか成立しにくいでしょうから、
ソフバンや巨人の金満球団が食いつくか否か、
(ただし同じパへの放出は避けたい)
しかも、相手の不良債権リスクと引き換え
かなり不平等(不利の)トレードも見据えないと
実現性が薄いかもしれません。


もちろん、2軍成績は、
別途調整や技を試したいなど
別途の目的とした出場もあるから、
アテにしにくいですが、一つの目安にはなります。


投打ともにこの戦力層の薄さ
どうにかしたいものです。。。


少なくとも、少しでも使えるなら
積極的に最大限に使っていきたいですね。
(もちろん疲労度など状態を見ながらです)


鷲を見ていても、
正直、そこまで凄い選手らではありません。
石橋とか、古川とか、
そう大差はあるのかな?
という気もあります。


でも、鷲は岸や則本が不在の中、
二線級でも
積極的に最大限に使っていますね。

それが前述の負担分散につながっている
と思います。
もちろん、成績が良いか?と言われたら、
先発陣の防御率は5点台であり、
全体でもうちとあまり変わってません。
でも、負担を分散している分、
疲労はうちより少ないから長持ちします。


今の鷲は調子良いですが、
お世辞にも「戦力層が厚い」とは
やはり思えません。


では、この差は何なのか?


今、中日とかも
戦力は「いねぇーんだ」状態に近く乏しいと思いますが、
初勝利投手が複数出てくるように、
ダメ元でも
積極的に最大限に使って、
その結果が出ていますね。
当然、失敗も多いでしょうが。
ただし、疲労等を含めて
調子ですぐ入れ替えるでしょうが。


「いねぇーんだ」からこそ
工夫しながらスクラム組まして
使えるところは少しだろうが、
最大限に使う努力は必要

と思います。