下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

【FA制度問題(後編)】『俺のものは俺のもの!お前のものは俺のもの!』『欲しいものは手にいてるのが俺のやり方さ』『正しいのはいつも俺だ!』球界の迷主・読売巨人軍らしい 選手の主張に便乗した自己中心的なジャイアン理論・・・①FA補償制度について ②自動FA化について

前の投稿記事からの続きになります。


前の投稿記事が長すぎまして、
文字数上限を超越しようとしていましたので、
本投稿記事で続きを書かさせて頂きます。


なお、前の投稿記事はこちら(↓↓↓)になります。
本稿を読まれる前に、こちらを先にご参照下さい。


②自由FA化について(続編)


さて、前投稿記事で挙げさせて頂いた参考記事③では、
今のFA宣言の形では、
宣言は「選手への“踏み絵”」であり、
自チームに仇をなしたという話に、形としてはなり、
今までの「功労者」は「悪者」扱いされると、指摘されています。


また『自動的にFAになれば、移籍はもっと活発になり、
ファンが選手を恨むような事態は少なくなるはずだ』と言及されています。


もう一度、ここで参考記事③を紹介します。


【参考記事③】


丸のことはよく知りませんが、浅村に関しては、
岸に続く楽天への二番煎じ移籍となり、岸と同様に
タンパリングや裏工作の疑惑が感じられるから
悪者扱いになったのは確かであり、
それは参考記事③でも述べられているとおりですね。


対照的なのがを浅村ほど悪く言う人を聴かないですね。
銀にはそのような疑惑が薄かったから。


で、参考記事③は、
浅村は仇になったと指摘し、、
でもタンパリングは取り締まりが厳しいと述べ
いきなり、
世の中の物事は、左から見るか、右から見るかで大きく変わって映る
と一気に転換して、今度は選手の権利は誰にも止められないと書かれ、
自動FA化なら恨むような事態は少なくなると、
最初に浅村を例に出したのは、
自動FAなら浅村を恨むような事態は少なくなるということ?


しかも、「“外堀”を埋めていった」という表現を鑑みると、
何か浅村へ疑惑は、報道により仕立てられたかも、
という意図を伝えたいの?という印象を受けます。


すり替わり、すり替わりでタンパリング疑惑の話は
捕まえられないし、でもダメな話ではあるから、
「別次元の話」として途中から消えているわけですが。。。


そもそも浅村が悪者になったことの議論は、銀との比較を考えれば、
FA移籍そのもので怒っている可能性はゼロではないですが、
やはり怒りの主原因である
タンパリング疑惑とは切り離してはならぬ話と、個人的には思います。


つまり浅村や岸に対して確執があるのは、
石井も含めて「楽天のやり方」への怒りが大要因ですね。
それは自由FA化になっても同様であり、
タンパリングは八百長にもつながり得ますから。


自動FAでも同じような移籍をすれば、
ファンからの怒りは今と同様に買うはずと思います。
すなわち、浅村の事例で自動FA促進の例にはならない、と思います。


でも、それが無ければ、浅村や岸、さらに楽天に対しては、
今ほどは感情が怒りで酷くなかったと思われます。


で、浅村の話はどうでもいいのですが、
まず『悪者になりたくない』ということを主な理由として
権利行使を我慢する選手はいるのでしょうか?


あるとしたら、地元の後援会の要望により、
FA移籍することができないとかはあるかもしれませんが、
(楽天の銀次や中日の大島とかその類??)
球団やファンに対してどこまであるか?ですね。


でも、その後援会の要望は選手自身の問題であり、
球団は関係ないですからね。


もちろん、自分に自信が無ければ、
ここで宣言したら球団に見捨てられてしまうとかあるでしょうが、
それは『自分に自信が無い』が主要因ですよね。


また、移籍後のブーイング等は、日本に限らず
自動FA制度になっているメジャーでもありますよね。

特に元球団で深い存在であればあるほど。
愛着があればあるほど。そりゃ人間ですからね。何人だろうと。



正直、悪者扱い云々は、そんな大した問題ではないと
個人的には考えています。
FA権利を行使するときはしますから。
もちろん、人間、分岐点で悩むのは当たり前です。


確かに他球団は残留が多いですが、
西武の場合、出てく人は出て行きますし、
残る人は残りますから。


十亀は悩んだでしょうが、
球団の提示した条件が本人が驚くほどだったのは大きいですよね。
ここで本人の想定内や想定以下なら、
悪い印象を持つので、そこから嫌悪感に変わりやすいですから。
また今の成績(それは広島の野村もそう?)も芳しくないですし、
野上という先行事例もありますからね。
ある意味、野上と似たような状況でしたから。仲も良いし。


でも、十亀が悪者になりたくないということを
主要因に残留したとは、誰も思いませんね。


また昔は、FA宣言したら今いる球団から
「宣言残留」を認めないというケースが多く、
移籍に失敗したらどうしよう、と権利行使を怯んでしまいやすく
それはFA宣言をしにくい環境に助長していましたが、
最近はFA宣言しても「宣言残留」を認める球団が増えたので
FA宣言をしにくい環境は改善されています。
キムショーが最後?


宣言をさせることで1つ問題があるとしたら、
先日、tthgさんが低減していた
権利を行使する?行使しない?がちらついて
球団側も適正価格以上に高価に年俸を支払いやすい
「残留すること」を餌とするマネーゲームに展開しやすいこと
は挙げられますね。


しかも残留してもFA権利を行使していないので、
引き留め交渉で年俸をアップし、
次の権利行使可能時期にもう一度アップを狙うという
『FA権利の二度使い』みたいな感じになることが問題と。


それ故に、tthgさんは残留するなら、
FA権を行使して「残留宣言」すべき、と述べられていました。


それには一理あると私もそう思いますし、
個人的にも、tthgさんのご意見に賛同しています。


ただし、これを自主的に行使するならそれでいいですが、
強制的に行使せるならば、自動FA化しかありませんね。
(権利を取得したら行使するルール)


そして、複数年契約のルールとの兼ね合いをどうるすか?
という課題が浮上しますね。


例えば、FA権利を取得しても、そのとき前年までに締結して
複数年契約の途中の選手の場合、そのまま権利を行使しませんね。
それでは、権利を取得する前年、前々年から
「残留」を見据えた複数年契約の攻防(←これは今まで通り)
が残るので、その攻防時に今まで通
選手に有利な高騰しやすいマネーゲームが生じますね。


それでも複数年契約途中でも、
権利を得たら行使させて「宣言残留」をさせる
と、
次のFA権利を取得する時までの複数年契約を締結していればいいですが、
次のFA権利を取得する前に今の複数年契約が切れてしまうと、
次のFA権利を取得するまでの空白の期間は、
その選手は残留しか道が無いので、
球団に有利な下落しやすいマネーゲームが生じる可能性
がありますね。
あまり選手側が嫌がることをすると、次のFAで逃げられますが、
次のFA権利取得までその空白があと2年くらいあり、
その頃では旬が過ぎてしまうから、権利を行使せず保留しておき、
今の複数年契約が終了時に、移籍する・しない、
どちらにしても権利を行使してFAドリーム(年俸UP)を図りたい
という選手にとっては、苦渋の状況になりますね。


なお、少し話を脱線し、ひねた見方をすると、
そもそもFA権利は選手の権利です。
しかも、その中に選手の年棒アップの野心もあります。
ということは、
「権利を行使したくない」というのも選手の権利?
それで年俸をアップするのは球団の勝手?
とも考えられなくはないですね。


権利は義務ではありません。
権利はあくまで権利であって、
権利とは、ある行為をなし、あるいはしないことのできる資格。
法律上は、一定の利益を主張または享受することを
法により認められた地位、あるいは、
他人に対し一定の行為・不作為を求めることができる地位です。


権利ですから、義務ではないですから、
自分に利益が無い(少ない)と思えば、
行使しなくても良いわけですよね。


すなわち、自動FA化については、
選手に何が何でも権利は行使せよ!
「権利を行使したくない」権利は害されますね。


とは言っても、じゃあ、自由FA化にするけれど、
「権利を行使したくない」権利も認めるよ!となると、
選手側にあまりにも好都合になりやすいですね。
(せめて、どっちかにしたいですね)


ただ、今のFA制度では、
上記のような「残留します」にプレミアが付加されて
適正価格より高値の契約が生じやすくなり、
『FA権利の二度使い』による年俸の高騰化
マネーゲームを展開しやすくするのは確かです。


でも、自動FA化にすれば、
現状より総年俸は高騰化する可能性が十二分に高い、
いや、高騰化するのは必須ですね。
だって、選手らもそれを主張する一因には
MLBのように年棒の高騰化させる野望が背景にあるのですから。


というよりも、FA権利は
需要のある売り側(選手)がお客(球団)を選べる権利ですから、
その権利が自動的に行使するとなれば、
FA制度を利用した売買が活性化されるわけですから、
需要と供給のバランスから、
成績に見合った適正価格を超越する売買が増え、
総年棒が高騰化するのは当然の仕組みですね。


そこで自動FA化を導入すると、
どんな現象が生じるか?簡単に整理してみましょう。


まずFA権利を取得するということは、
基本的に一軍レベルの選手らが対象になります。


秋山とか、柳田とか、千賀とか、
超一流級の選手は、どの球団も欲しい選手ですよね。
そうなれば、自ずと超一流級の選手は、
球団(お客)を選びたい放題の状況となり、
彼らの年俸は高騰化しますね。


一応、現行FA制度より、出品数(FA選手)が増えますので
その分は、高騰が緩和されるかもしれません。
Aランクの投手が現行FAでは市場に1名しか出品されなければ、
各球団がその選手に集中しますから高騰しやすいでね。
ただし、自動FA化することにより、
Aランクの投手が市場に複数名も出品されいれば、
供給が多いから
そのレベルの投手が欲しい球団が分散するかもしれないので、
そうなれば、集中する分の高騰は低減しやすいですね。
ときには、一本釣りする可能性はありますが、
現実的には、今いる球団との戦いになるので
奪いたい球団と守りたい今の球団の一騎打ちですね。


でも、一騎打ちでも、そうでなくても、
超一流選手ですから、
今いる球団は、まず他球団より先に交渉するから、
残留させたい余りに最大限の条件を提示しやすいです。
となれば、その時点で、初期設定の段階で、
すでに適正価格以上に高騰してる可能性
はありますね。
獲得を狙う球団が分散することで高騰はなくても、
少なくとも、超一流選手は適正価格以上に高騰はしやすいですね。


今は最も高くて1年当たりの年俸が6億円程度です。
浅村のように裏設定がある可能性があったら話は別ですが。
自動FAで流出しやすく、現在の補償制度では
獲られる球団が大きく不利ですから、
獲られる球団は必死で引き留めにかかるので、
年俸はアップするのが自然ですね。


千賀を失って高木勇が来ても痛すぎるダウンだから、
ソフトバンクは必死に止めにかかるので、
当然、千賀の年俸は高騰しますね。


たぶん、最高年棒は今の6億円は超越しますね。
超一移流選手は人数こそ多くいませんが、
額が高額だから、簡単に1億円とかアップするので
球団経営に与える影響は大きいですね。


逆に、二流・三流の脇役らでは、キムショーのように
需要があまり無い選手もいますね。
彼らは現行FA制度なら、何もしないで、
秋練習に励んでいればいいのですが、
自動FAになると、キムショーのように
他の球団から獲られずに行き場をなくす可能性もありますね。


すなわち、
需要のある選手は年俸が高騰化しやすく、
需要のあまりない選手との格差が今以上に開きやすいですね。
しかも、人数では後者の方が多いですね。


問題はBランク、Cランクの選手達であり、
(それなりに需要があって少しレベルが落ちる選手)
それらは人数が多いですし、
どの球団も一軍戦力を強化したいですから、
少しでも良い選手で30名弱を集めたいですよね。
となると、少しでも戦力をアップしたいので、
球団は少しでも良い選手を自動FAで獲得して、
今いる低レベルの選手をポイ捨て(無理に残留させない)となり、
その捨てられた選手が自動FAで「行き場をなくす」とかはあり得ますね。


中には、若さと将来性を重視して、
現時点で少し実力が見劣る選手もいるでしょうが。


例えば、今回の福田のようなタイプでは、
現行FAでは市場への出品数が少ないから
数球団が福田に集まっていますけど、
自動FAになっても、欲しいという球団は現れます。
現在の年俸が3600万円であり、
本来の福田の適正価格なら最大で年俸5千万円程度ですが、
需要がある分、獲得競争に突入するので
(少なくとも、獲りたい球団vs今いる球団)
適正価格を超越して年俸は高騰しやすくなりますね。
逆に木村が自動FAで「行き場をなくす」かもしれません。


で、少しでも良い選手で
一軍メンバー(30人弱)を揃えたいから、
そこで需要のある選手の年俸は高騰
それは人数も多いので、
当然、球団経営に影響を及ぼしやすいですね。


その結果、一軍と二軍で
今以上の年俸格差も生じやすくなりやすい
ですね。


もちろん、自動FAになれば、
金満の上級球団は色々とFA選手を集めやすいですが、
貧乏の下級球団はなかなかFA選手に手が出ず、
(行き場を失った選手ばかり集まるおそれも)
今以上の球団間の戦力格差も生じやすいですね。


すなわち、自動FA化で生じうる問題は、
選手&球団の中で
格差を今以上に生みやすく、
総年俸も高騰するので

球団経営に影響を及ぼしやすい
ということが想定されますね。


もちろん、プロは競争の世界ですから、
選手でも、球団でも、格差が出て当然であり、
そこで敗れる選手や球団は淘汰されても、
死んでもやむを得ない、という意見もあるでしょうが、
本当にそれでいいのでしょうか?


球団が崩壊して、一番困るのは、
我々ファンではなく、
選手やプロ野球関係者ですからね。


また、総年俸が高騰するとき、
どのくらいの増加率があるか?


MLBを参考にすると、
FA導入前後となる1975年と1980年の年俸比は
たったの5年で3.2倍に高騰しています。
次の5年でさらに2.6倍に高騰しています。


ただ、NPBでは、
現行のFA制度が既に行われているので、
自動FA化したからと言って、
MLBのような増加率までは至らないと見ます。


でも年棒の相場が5割増(1.5倍)になったところで、
その増額支払いを担保できる収益増の見通し
各球団にあるか?ないか?でNPBの状況が大きく変わってきます。


収益増の見通しがないまま、
自動FA化に踏み切れば、
年俸高騰に伴って

崩壊する球団が生じる可能性はありますね。


前の投稿記事で、
NPBの平均年俸と市場(総収益)のグラフを示して
そのことにコメントした中で
『絶対に忘れてはいけない』と述べた
1995~2005年の期間で生じた
収益低迷の中の年俸高騰化の出来事

思い出して見てください。
その結末にあったのは、
近鉄球団の崩壊でしたね。


選手らの年俸レベルがアップするのはいいですが、
母体となる球団の収益レベル(経営規模)が
それに十分耐えうること
が必須条件です。
FA制度導入など
選手側と球団側の権力闘争の結果ではありますが、
選手側の年俸レベルと球団側の収益レベルが
健全なバランスを保っていることが大事
ですね。


もし自動FA化を図るのであれば、
それに球団側の経営母体が耐えうることができるか?
併せて球団側の収益増の見通しがついているか?
特定の球団だけが有利にならない仕組みになってるか?

それらを周到に準備を整えた上で導入して欲しいですね。


ただ、それらを考えず準備不足で
ただMLBのモノマネしたつもりで
見切り発車の導入をすることだけは
何が何でも避けるべきです。