下手の横好き(馬と獅子が好きです)

主に西武ライオンズ、競馬のことを主に書いています。

メヒアさまさまや~!過去6年成績を考察する。大減棒のバーゲン価格で残留を決意(代理人は報酬減で困ったでしょうが)。起用方法に不満はあっても、やはり西武L愛が強かったか。腹をくくって大減棒を受け入れての決断でしょうから、その覚悟を胸にバットで大化けして巻き返しを図って欲しい。『獅子のレジェンド』の座を目指し、日本人枠になる日を見据え、外国人野手の西武在籍年数記録更新を果たし(今年はカブレラの7年目に並ぶ)、獅子を盛り立てて欲しい。

 メヒアが現年棒の9割減の5000万円で残留を決めたそうですね。代理人は報酬が減るので困ったでしょうが、メヒアは不満があっても、ライオンズ大好きですからね。来年こそ、メヒア自身のバットで給料アップを勝ち獲って欲しいです。


Lメヒア『メヒアサマサマ・マルチアングルヤー』

メヒア選手2019シーズンまとめ 泣き笑い怒り喜び! 埼玉西武ライオンズ


 メヒアは、来年で西武在籍7年目になります。西武の外国人野手としては、西武在籍年数がスティーブの6年を超えて、最年のカブレラの7年に並びますね。


 国内FA権利取得まで2年2日ですから、もしあと3シーズン残れば、バレンティンのように外国人枠を外れますね。メヒアは『君が代』を熱唱していましたね。でも、さすがに、その可能性は高くないでしょうが、是非とも『獅子のレジェンド』として大活躍してその日本人枠に入れる超長期在籍を目指して欲しいです。



西武メヒアによる上手すぎる君が代


 メヒアというと、1年目の2014年に途中入団をして打ちまくり、中村と仲良く本塁打王座を分かち合いましたが、2年目はオフの調整失敗(ブクブクとデブ化)して大不振に陥り、その後、オフはビデオレター(?)かなにかで球団に状況(怠けていないか)を報告しながら3年目は1年目ほどでないけど復調しました。

エルネスト・メヒア選手 入団会見


 4年目以降は、ソフバンがメヒアを狙っていたこともあり、3年目途中で年5億円の3ヶ年契約を締結してその横獲り阻止を成功させました。結果として、ソフバンはロッテのデスパに照準を切り替えて、今やデスパのコネを活かしてキューバ政府と親密になって外国人補強のラインを強化させ、一方、メヒアは超高額契約が裏目になって不振の一途を辿りましたね。


 さて、メヒアについては、昨年シーズン終了後に次のような記事を挙げました。


 今回は、西武入団以降の過去6年間(2014~2019年)の打撃成績を整理し、それに関して考察します。


 やはり1年目(2014年)がピークであり、3年目(2016年)に回復させていますが、昨年&今年は、ブクブク太って不振になった2年目(2015年)より良くなく、出番も激減しましたね。
 上表の中段に示したWAR(総合的な貢献度)やそれを算出するときの一項目になる打撃の指標(Batting)の経年変化が示すとおり、1年目が高く、2年目に低下して、3年目に再び上昇させるも、4年目以降は低迷であり、ここ2年は打撃の指標(Batting)もマイナス値の状況ですね。


 昨年&今年の2年については、打席数も1年目と比して昨年が半分、今年が1/3であり、代打要員になっていました。当然、ホームランも激減しております。でも、ホームラン率も1年目が0.086もありましたが、ここ2年は0.050を下回って0.042~0.046と1年目の半分しかありません。


 打率にしては2割1分程度、出塁率は3割を下回り、OPSも0.7をキープできるか否かというレベルです。特に、メヒアにとって最も大事な長打率は、今年がワーストの昨年より回復しているとはいえ、やはり0.422では低いですね。せめて0.500は超えたいです。


 とにかく、ここ2年は、『安定性』に著しく欠けているのがネックです。パワーは衰えていないので、しっかりミートすれば飛ばしますけど、安定してしっかりミートできていない点が大きな課題です。


 とはいえ、四球を選べていないか?というと、毎年、IsoD(=出塁率-打率)は平均的な0.070以上をキープしており。BB%(四球率)も今年は10%程度を確保しました。
 ボール球の見極め率は、1年目以降、横這い傾向にあるため、選球眼に関しては、ここ2年になってから特別悪化した、とかいうものではないようです。ただし、1軍戦で安定するには、見極め率が70%以上を欲しいところであり、なかなかそれに及んでおりません。
 なお、現在、伸び悩む愛斗や将平ら若手は、このボール球の見極め率がメヒアより酷いので、成長するにはそこを改善させることが喫緊の課題になっていますけど。


 得点圏打率については、今年は打数が少なかった(得点圏時37打数12安打)のもありますけど3割2分を超えていましたが、走者無しの状況では1割ちょっとしかなかったのが痛かったです。一番酷かった昨年は得点圏打率が0.123(57打数7安打)と低すぎましたね。


 K%(三振率)に関しては、今年も3割超と高いものの、昔から高い方であり、経年的に変動はありますけど、正直、こんなものと思います。メヒアの場合、メヒアの特性を鑑みれば、三振が多くても、1年目のように打ってくれれば問題は小さいわけですから。


 一方、メヒアの場合、長打を売りにするタイプなので、打球がゴロ打よりもフライ打の方が多いのが当然ですが、打球GB/FB比(ゴロ打/フライ打比)を見ると、不振だった2年目、一昨年&昨年の数値が高く、好調時の1年目や3年目と比べ、ゴロ打の割合がフライ打より多い傾向(打球が思ったように打ち上がりにくい)にありましたね。
 一応、今年はフライ打の比率がゴロ打より増えた分、打球GB/FB比が0.51と数値を減らしましたね。基本的にゴロ打を打つよりもフライ打を打った方がセールスポイントを発揮しやすいですから、そこの改善はよかったです。


 ただし、GBout%(ゴロアウト率=ゴロアウト打球数/ゴロ打球数)を見ると、高くても75%程度(100本のゴロ打を打って75本がアウト)でしたが、今年は概ね85%と大きく増えました。すなわち、ゴロ打をフライ打より比率を減らしましたけど、ゴロを打ってしまうとアウトとなる割合を増やしたということであり、当然、打率低下(安定性の欠如)に響いてきますね。


 打球方向に関しては、前々から「引っ張り方向」が最も多く、「逆方向」がその多くて半分無い程度というのは相変わらずです。2年目以降は「逆方向」の割合が1年目より増えていますが、基本的にはここ6年間であまり変化がありません。ここは、後述する「コース別打率」でも言及します。


 メヒアが打席時に投げ込まれる球種については、もちろんストレートが多いわけですが、ストレートの割合は1~4年目までが40%弱でしたが、ここ2年は35%台と多少減っております。
 ただし、今年はカーブも少なかったでしたね。でも、チェンジアップ+フォークの合計比は、昨年までの過去5年が20%弱と横這い推移しており、今年はチェンジアップの割合が減ったものの、フォークの割合が増え、落ちる球(チェンジアップ+フォークの合計比)が20%超と嵩みましたね。


 とはいっても、最も頻度の多いストレートに対する打率が2016年以降の過去4年を見ると下降傾向(0.302→0.288→0.267→0.216)なのが気になるところです。メヒアの場合、変化球よりはストレートに強いタイプですからね。今年はストレートの打率が0.216と低迷したことが、当然、打率低下(安定性の欠如)に響いてきましたね。


 確かに、ストレートの打率を低下させるということは、稼頭央の晩年に見られたように、年齢的な衰えが要因になっている可能性はあります。しかし、メヒアはストレート勝負をしてくる楽天の松井裕樹にはめちゃめちゃ強いですね。もし稼頭央のように年齢的な衰えで速いストレートについて行けなくなっているとなるなら、選球眼(ボール球の見極め率)も低迷し、楽天の松井裕樹の球は打てません。


 メヒアの場合、普段の打席を見ていてもわかるように、年齢的な衰えで速球についていけないというよりは、『迷いすぎ』(相手が投げてくる球に迷走している)という方が大きく、不振になればなるほどその迷走にハマっている(ある意味、山川と同じ)ことが安定性に欠けている点に響いていると思います。


 よくあるパターンとしては、『もともとは、何でもかんでもブンブン振り回していましたが、最近は、我慢することも覚えましたけど、逆に打席で迷走して空回りしてしまい、我慢できずに、若しくは我慢しても迷うことで結局、難しい球に手を出して凡退というイメージ』です。


イメージケース①
 我慢だ。我慢。
 あれ?絶好球じゃないか。。。
 よし、次は打つぞ!
 →難しい球に手を出して凡退


イメージケース②
 我慢だ。我慢。
 あれ?絶好球じゃないか。。。
 でも、我慢、我慢。
 →甘い球がもう一度来て、
  身体が反応して、半端な状態で打って凡退


イメージケース③ 
 もう初球から行くぞ!
 (打ち気満々で相手に見抜かれ)
 →難しい球に手を出して凡退


というような感じでしょうか。。。


 左右別で見ると、3~4年目のように右投手の方がいい年もありますが、全般的には左投手の方が右投手より得意にしていますね。左投手が苦手な打者が多い西武にとって、メヒアの対左の方が得意という特性は貴重であり、大いに活かされたいです。


 次ぎにコース別打率を整理しました。各年の成績、6年間の通算成績、前半3ヶ年(2014~2016年)&後半3ヶ年(2017~2019年)の成績で整理しました。ただし、ここでは相手投手の左右別にはせず、左右双方を合計させた結果を対象に整理しています。


 6ヶ年の通算成績を見てもわかるように、基本的にはインハイ&アウトローの打率が低く、メヒアの死角になっています。特にメヒアのウィークポイントはアウトローですね。
 1年目はどのコースでも打っており、死角がありませんでしたが、2年目以降は、インハイ&アウトローで陰りが見えてきております。そして、後半3ヶ年(2017~2019年)では外角低め&腰高のコースでもの凄く弱く、完全に相手の攻め処になっていますね。
 ただし、好調時の1年目&3年目の外角低め&腰高の打率は高いですね。好調で活躍していくには、外角低め&腰高の死角を低減することが重要になりそうですね。


 外角へ打つときの踏み込み方も不足しているでしょうし、外へ逃げていく球についつい手が出てしまうという点もありますね。また外角球を強引に引っ張ろうとして凡退することも目立ちます。一般的には、そもそも外角球に逆らわないで打つなら『逆方向』の方が打ちやすいですね。


 他の外国人打者の例として、メヒアと同様に『逆方向』の打球が少ないデスパイネの例を見てみましょう。


 デスパはロッテからソフバンに移籍してから、外角低めの打率を改善しています。過去5年の成績を見ると、ロッテ時代の2015年が0.235、2016年が0.222に対し、ソフバンへの移籍以降、2017年が0.265、2018年が0.255、2019年が0.295と改善しています。


 では、『ソフバン移籍以降、デスパは何が変わったのか?』


 その1つに『逆方向』の打球割合がソフバン移籍後に増えていますね。過去5年の成績を見ると、『逆方向』の打球割合は、ロッテ時代の2015年が13.7%、2016年が16.0%に対し、ソフバンへの移籍以降、2017年が22.7%、2018年が15.8%、2019年が21.1%になっています。昨年(2018年)は『逆方向』の打球割合が下がりましたが、少なくてもロッテ時代より『逆方向』が増えていますね。


 確かにその『逆方向』に打った球が外角球で多いのか?までは確認できていませんが(そこまでのデータは収集できていませんが)、デスパはソフバンに移籍してから打撃(打球方向割合)が変わってきたこと、外角低めの弱点を克服しているということはそれら結果から伺えますね。


 なぜ、打撃が変わったのか?はわかりませんが、ソフバンのコーチ陣などからアドバイスを受けて改善している可能性は考えられます。
 そのようにコーチ陣など指導者が変わることで打撃が(良くも悪くも)変わる可能性があり、メヒアはウィークポイントが明白になっているだけに、ソフバンとかに行かれたら化ける懸念も感じていたので、正直、メヒアにはもし西武を退団した場合、国内他球団に行かれるのは避けて欲しかったですね。


 いずれにしても、メヒアには大活躍をして欲しいですね。メヒアが安定した打撃をしてくれれば、指名打者として大いに使えますね。とにかく、メヒアの場合、当たれば飛ぶわけですから、いかに当てるか?安定性が欲しいですね。しかも、ウィークポイントが外角低め&腰高と明白であり、『迷い』が成績に響いています。
 改善していくためには、打撃の考え方を含めて見直した方がいい気もします。辺氏あたりがテコ入れしてくれるとありがたいですが。まあメヒア級になると、なかなか言いにくいでしょうが。


 来年、バットで巻き返して大暴れし、『獅子レジェンド』になって伝説を築いてくれ!メヒアさまさまや~の覚悟を結果で魅せてくれることを期待します!